悪い魔女

底に

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第4章 ヴァイナー杯って何なんだ!?

どの使役獣がいいんだ!?

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「ねえねえ聞いて聞いて!アタイのイヌマちゃん、初めてお手、をしてくれたの!」

「ピカンのガバキも中々芸術的に育ってきている。やはりピカンの使役獣の事はある」

朝のホームルーム前、クラスのみんなは使役獣のことでもちきりだ。

まだ選びきれてないのは
私とハロア君くらいだろう。

ナアーー ナアーー ナアーー ナアーー

ガラガラガラ

キコカンの鳴き声と共に
先生が入ってくる。 

「みなさんおはようございます。今日も良い天気ですね。こんな日はいい勉強日和ですね」

「ネー!ネー!」

「さて、約2ヶ月後にはヴァイナー杯があります。みなさんも分かっているとは思いますが、使役獣の決定は来週中にはやってもらいます」

「マース!マース!」

「使役獣を選ばなかった方は、ヴァイナー杯には参加できませんのでお気をつけて下さい」

「サーイ!サーイ!」

「それでは朝のホームルームを終わります。みなさん、授業がある教室に移動してください」

「サーイ!サーイ!」

今日もいつも通りの1日が始まる。

私はハロア君に

「ね、ハロア君もまだでしょ、使役獣選び。中々難しいよねー、私もそもそも選ぶ段階までいけてないっていうか…」

「あー、ごめんニナ。俺もうガバキ育てちゃってる。なんか気が合って今回はすぐできたんだよね。ま、ニナもなんとなるよ!じゃ、がんば~」

「え、え~」

ポンポン

ネコがドンマイ
と言わんばかりの顔で私の肩を叩く。

ウルサイッ ガシッ イタッ

私はネコのスネを蹴った。

しかし、いよいよマズい。
なんとかしないと、、、

期限は1週間後の操獣学の授業まで。

「エミオンに聞いてみるか」

困った時のエミえもん。
便利な頭脳でなんでも解決!

放課後になり
私は寮でエミオンを探す。

「えーっと、確かこの辺に…」

スーー トントン ト アッタ スッ

「やあニナ。どうしたのだ?」

「あ、エミオン、この間の期末テストはありがとう!すごい役に立ったよ」

「ふむ、我輩も見ておったぞ。学年1位見事!まあ我輩の助言があったから当然なのだ」

「いやー、さすがエミオン、いやっ、エミオン様!」

「な、なんなのだ。そんなに褒めても何も出ないぞ!」

「手も足も」

「ん?(威圧)」

「あー、いやいや。今回はヴァイナー杯についてちょっと聞きたくて」

「今回は何もヒントやらんのだ!前も怒られたのだ。あんまり教えすぎるなって」

「大会の事というより、使役獣そのものが言うことを聞いてくれなくて、、どうすればいいのかなって」

「使役獣扱えない人なんて聞いたことないのだ。うーん、、、うーーーーん、、、まあ誰にでも出来ない事はあるのだ。前回1位だったから今回は諦めるのだ。諦めも肝心なのだ」

「えーーー、なんか簡単に私の言うこと聞いてくれるような魔法ないのー?教えてよエミえもーん」

「だから我輩はそんな髭も生えてないのだ!でもそういうことなら、練習獣というのが居たはずなのだ」

「れ、練習獣?でもそんなの授業でやらなかったわ」

「まあ普通はそんなの必要ないからなのだ。幼児用に使われていた獣なのだ」

「幼児…」

「南の第1の塔、アルヒコの森に行けば会えるのだ。川のほとりに大抵おるのだ」

「ど、どんな獣なの?」

「行けば分かるのだ。我輩が許可をあとで取っておくのだ。そこで練習してみるのだ」

「そんな事出きるの?」

「我輩は一応それなりに権力を持っておるからな!」

エッヘン

「権力持っているのに怒られるの?」

「そ、それとこれとは別なのだ!分かったらさっさと行くのだ!あと1週間しかないのだ」

パタン!! 

そう言うとエミオンは
本を閉じてしまった。

何か気に触る事を言ったのだろうか。

とりあえず私はアルヒコの森に
行ってみることにした。

一体、どんな獣なのだろう。
練習獣というのは。
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