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第4章 ヴァイナー杯って何なんだ!?
使役獣って何なんだ!?
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「それでは授業を終わります。使役獣の決定の締め切りは今日まででしたね。まだの人は、、あーニナさんだけでしたか。ニナさん前に来てください」
操獣学の授業終わり際
使役獣決定締め切り日
どうやらまだ決めてなかったのは
私だけのようだ。
大丈夫、あれだけ練習したんだから。
イヌマ、ガバキ、ナシコの3匹から選ぶ。
私は前へ行き、魔方陣の前に立つ。
「イヌマちゃんをお願いします!」
「はあい、ではイヌマを出します」
先生は檻からイヌマを出す。
可愛い可愛いイヌマちゃん。
名前はポチにしよう。
私は杖を取り出す。
『オビディエント』!!
シーーーン
「あ、あれ?」
『オビディエント』!!
シーーーン
「そ、そんな!」
「まあ、なんと言うことでしょう!残念ながら上手くいかなかったようですね。ニナさんあまり落ち込まず、例年学年に1人はいますので」
ポンポン
先生が優しく私の肩を叩く。
「さて、みなさん。これで授業を終わります。次回からはヴァイナー杯に向けての実践練習をしていきます。ニナさんは、、まあ見学していてください。では以上!」
「あ、あの先生!」
「はあい、分かってますよー。頑張りしたもんねー。先生分かってますよー」
「ニナ、どんまい」
「どんまいニナっち!」
「俺に任せろ!今回は俺が学年1位をとってやる!」
みんな慰めの声をかけてくれた。
私はそれに小さい声で
アリガトウ アリガトウ
と答えるしかなかった。
寮に戻ると私は急いでエミオンの所にいく。
タッタッタッタッ キキッ タッタッ バサバサッ
「どういうことなの!エミオン!」
「わわ!なんなのだいきなり!」
「あんなに練習したのになんでできなかったの!」
「確かにニナは練習していたのだ。でも正式な契約を既にしてしまっていたから、今回できなかったのだ」
「せ、正式な契約?」
「カラフルボージュにしたのだ。我輩はそこまですると思ってなかったのだ」
「え、何?もしかしてあの契約って1回しちゃったらもう変更できないの?」
「そうなのだ。授業でもやったのだ。じゃないと使役獣をわざわざ選ぶ必要がないのだ。こんなに期間を設けなくてもやり直しが効くならみんなすぐ決めているのだ」
「そんなの知らないよ~なんとかならないのー」
「こればっかりはどうしようもないのだ。前に契約した獣が亡くなるとかしなければ新しい契約は結べないのだ」
「つまりポコを○せばいいのね!!」
「そんな目を輝かせて言うことではないのだ。怖いのだ。使役獣の契約として、主人はその対象を殺める事はできないのだ。虐待防止なのだ」
「えーーー、じゃあホントにどうしよもないのね…」
「まあ我輩も言葉足らずだったのだ。申し訳ないのだ」
珍しくエミオンに謝られ
本当に無理なんだと知り
なおさら落ち込んだ。
私はアルヒコの森に行った。
そしてポコに会った。
「使役獣の魔法、上手くいかなかった。あんなに練習したのに」
「落ち込んでも仕方ないよ。まあ、たまにならオイラも話相手くらいにはなるよ」
「まさか使役獣の契約が一度きりなんて、、ポコとヴァイナー杯に出れればいいんだけどね」
「出れるけどねー、、オイラ転がったり跳ねたりくらいしかできないからねー」
「そうだよねー、出れるんだけど、、、ん?出れるの!?」
「まあ出れるんじゃないの?何年か前にニナみたいな生徒がオイラ達カラフルボージュを使って出たけど、1回戦ですぐに負けたけどね」
「ふーーーーーーん」
「あ、でもオイラはダメだよ!全然弱いし!痛いの嫌だし!聞いてる!?ニナ!ニナー!」
私は聞いていなかった。
可能性が少しでもあるなら、、
『キャッチ』
ガシン! ガシン!
「なんだこの檻は!」
「この檻は使役獣をいれておくための魔力でできた檻なの。簡単には壊れないわ。そういうことで、、よろしくね、ポコ」
ニコッ
「ひぃぃ!!ヤダ!ここから出して!もうあんな扱いされたくないんだ!許してー!鬼ー!悪魔ー!!」
ジタバタするポコを杖でなだめ
私はそれを持ち帰った。
そして次の日
「はい、ではこれから操獣学の授業を始めます。ん?ニナさん、それは何ですか?」
「練習用のカラフルボージュです。私は間違ってこの子に使役獣の魔法をかけてしまったので、この子と一緒にヴァイナー杯に出ます」
「あ、あらそうなのですね。まあルール的には可能ですが、、そこまで嘘をつかなくてもいいのですよ。出来ないことは恥ではありませんのよ」
「私嘘なんか!」
ポンポン
「学習意欲は認めましょう。ニナさんに5AP差し上げます。ではみなさんはヴァイナー杯に向けての授業をしていきましょう」
先生は生徒達の指導に戻った。
「ニナってほんとに負けず嫌いだよね。そこまでしなくても、、」
「違うの!ホントなんだって!」
「ニナさん、、私は応援、してます」
「そうだね頑張れー」
ガンバレー ファイトー イイゾー
みんなから声援が送られる。
ここまで嬉しくない声援は初めてだ。
くそう!
絶体1位とってみせるからなっ!
みんなが使役獣に攻撃や回避などの
技を覚えさせているのを尻目に
私はポコに
ひたすら跳ねさせた。
ポヨン ポヨン ポヨーーン
諦め、、ない、、はぁ
ヴァイナー杯に向けて
私の心は全く弾まないのであった。
操獣学の授業終わり際
使役獣決定締め切り日
どうやらまだ決めてなかったのは
私だけのようだ。
大丈夫、あれだけ練習したんだから。
イヌマ、ガバキ、ナシコの3匹から選ぶ。
私は前へ行き、魔方陣の前に立つ。
「イヌマちゃんをお願いします!」
「はあい、ではイヌマを出します」
先生は檻からイヌマを出す。
可愛い可愛いイヌマちゃん。
名前はポチにしよう。
私は杖を取り出す。
『オビディエント』!!
シーーーン
「あ、あれ?」
『オビディエント』!!
シーーーン
「そ、そんな!」
「まあ、なんと言うことでしょう!残念ながら上手くいかなかったようですね。ニナさんあまり落ち込まず、例年学年に1人はいますので」
ポンポン
先生が優しく私の肩を叩く。
「さて、みなさん。これで授業を終わります。次回からはヴァイナー杯に向けての実践練習をしていきます。ニナさんは、、まあ見学していてください。では以上!」
「あ、あの先生!」
「はあい、分かってますよー。頑張りしたもんねー。先生分かってますよー」
「ニナ、どんまい」
「どんまいニナっち!」
「俺に任せろ!今回は俺が学年1位をとってやる!」
みんな慰めの声をかけてくれた。
私はそれに小さい声で
アリガトウ アリガトウ
と答えるしかなかった。
寮に戻ると私は急いでエミオンの所にいく。
タッタッタッタッ キキッ タッタッ バサバサッ
「どういうことなの!エミオン!」
「わわ!なんなのだいきなり!」
「あんなに練習したのになんでできなかったの!」
「確かにニナは練習していたのだ。でも正式な契約を既にしてしまっていたから、今回できなかったのだ」
「せ、正式な契約?」
「カラフルボージュにしたのだ。我輩はそこまですると思ってなかったのだ」
「え、何?もしかしてあの契約って1回しちゃったらもう変更できないの?」
「そうなのだ。授業でもやったのだ。じゃないと使役獣をわざわざ選ぶ必要がないのだ。こんなに期間を設けなくてもやり直しが効くならみんなすぐ決めているのだ」
「そんなの知らないよ~なんとかならないのー」
「こればっかりはどうしようもないのだ。前に契約した獣が亡くなるとかしなければ新しい契約は結べないのだ」
「つまりポコを○せばいいのね!!」
「そんな目を輝かせて言うことではないのだ。怖いのだ。使役獣の契約として、主人はその対象を殺める事はできないのだ。虐待防止なのだ」
「えーーー、じゃあホントにどうしよもないのね…」
「まあ我輩も言葉足らずだったのだ。申し訳ないのだ」
珍しくエミオンに謝られ
本当に無理なんだと知り
なおさら落ち込んだ。
私はアルヒコの森に行った。
そしてポコに会った。
「使役獣の魔法、上手くいかなかった。あんなに練習したのに」
「落ち込んでも仕方ないよ。まあ、たまにならオイラも話相手くらいにはなるよ」
「まさか使役獣の契約が一度きりなんて、、ポコとヴァイナー杯に出れればいいんだけどね」
「出れるけどねー、、オイラ転がったり跳ねたりくらいしかできないからねー」
「そうだよねー、出れるんだけど、、、ん?出れるの!?」
「まあ出れるんじゃないの?何年か前にニナみたいな生徒がオイラ達カラフルボージュを使って出たけど、1回戦ですぐに負けたけどね」
「ふーーーーーーん」
「あ、でもオイラはダメだよ!全然弱いし!痛いの嫌だし!聞いてる!?ニナ!ニナー!」
私は聞いていなかった。
可能性が少しでもあるなら、、
『キャッチ』
ガシン! ガシン!
「なんだこの檻は!」
「この檻は使役獣をいれておくための魔力でできた檻なの。簡単には壊れないわ。そういうことで、、よろしくね、ポコ」
ニコッ
「ひぃぃ!!ヤダ!ここから出して!もうあんな扱いされたくないんだ!許してー!鬼ー!悪魔ー!!」
ジタバタするポコを杖でなだめ
私はそれを持ち帰った。
そして次の日
「はい、ではこれから操獣学の授業を始めます。ん?ニナさん、それは何ですか?」
「練習用のカラフルボージュです。私は間違ってこの子に使役獣の魔法をかけてしまったので、この子と一緒にヴァイナー杯に出ます」
「あ、あらそうなのですね。まあルール的には可能ですが、、そこまで嘘をつかなくてもいいのですよ。出来ないことは恥ではありませんのよ」
「私嘘なんか!」
ポンポン
「学習意欲は認めましょう。ニナさんに5AP差し上げます。ではみなさんはヴァイナー杯に向けての授業をしていきましょう」
先生は生徒達の指導に戻った。
「ニナってほんとに負けず嫌いだよね。そこまでしなくても、、」
「違うの!ホントなんだって!」
「ニナさん、、私は応援、してます」
「そうだね頑張れー」
ガンバレー ファイトー イイゾー
みんなから声援が送られる。
ここまで嬉しくない声援は初めてだ。
くそう!
絶体1位とってみせるからなっ!
みんなが使役獣に攻撃や回避などの
技を覚えさせているのを尻目に
私はポコに
ひたすら跳ねさせた。
ポヨン ポヨン ポヨーーン
諦め、、ない、、はぁ
ヴァイナー杯に向けて
私の心は全く弾まないのであった。
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