悪い魔女

底に

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第4章 ヴァイナー杯って何なんだ!?

準備期間って何なんだ!?

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ヴァイナー杯まで1ヶ月を切った。

クラスのみんなは
それぞれの使役獣と訓練をしていた。

「ガバキ、『クラッシュ』!」

ガシン! ガシガシ バコーーン!!

ガバキが板を噛み砕く。

「ナシコちゃーん『エヴポレイション』」

シュワシュワシュワ サーー

辺りが霧に包まれ目を眩ませる。

「私の。イヌマ。『チェイス』」

クンクンクンクン クンクン ギャンギャン!!

隠された骨を見つけるイヌマ。

私とは言うと、、

「ポコ!跳ねて!」

「はーい」

ピョーン

「よし!…じゃなーい!なんで私だけ魔法じゃなくて普通の命令なの!」

「しょうがないじゃないか、オイラにそんな便利な魔法は使えないよ」

「みんなそれぞれの特性を魔法で強化してやっているのに、、はぁー」

「ニナ、さっきから1人で何しゃべっているの?」

因みにポコの声は私にしか聞こえない。
みんなに言っても信じてもらえない。

これも辛いところだ。

「あー、何でもないの、独り言」

「ニナ、僕に協力できることがあったら何でも言ってね。疲れているなら休んだ方がいいよ」

「あ、ありがとね、ネコ」

そんな訳で訓練も
大っぴらにできないのだ。

本格的な訓練は学園終わり、
放課後の時間だ。

私達はアルヒコの森に行き
作戦会議をする。

メガネ クイッ コクバン バシバシ

「えーヴァイナー杯まで1ヶ月を切りました。早い人は過去行われた内容を元に、予想演習をやっています」

ザッ ザッ ザッ

「私達もより実践的な訓練をやる必要があると思うの」

「はい!質問です!」

「はいどうぞポコ」

「オイラは転がる、跳ねるしかできないのであまりやることはないと思います!なので今日は休みにしましょう!」

「却下です。あんまりふざけた事を言うとその場で100万回跳びをさせます」

「はい!そんなの横暴だと思います!」

「では、100万回跳び、始め!」

イーチ ニー サーン 

「でも本当にどうしよう」

ヨーン ゴー ローク

「何かもう1つくらい出きることを増やさないと」

ナーナ ハーチ

「うるさい!いつまで跳ねてるの!」

「えええ!はいぃ!」

「真面目な話、本当にそれ以外何もできないの?他の獣とかに襲われた時はどうするの?」

「逃げる、隠れる、やりすごす」

「なるほど、、つまり何もできないってことね」

「まあだから例年オイラ達を使った生徒は、ことごく初戦敗退しているんだ」

「うーん、、食事はどうしているの?」

「川からの水蒸気を吸って生きているよ。綺麗な川じゃないとダメなんだ」

「だから川の周りにいるのね」

「とりあえずオイラもやるだけやってみるよ。ダメ元で」

「そうね、、でも1つだけ私達は他の生徒と違って有利な点があるわ」

ニヤッ
 
「こうやって会話できるのは私達だけ。それに今までの人はポコを上手く使いこなせてなかった。私は違う」

ポヨン 私はポコの上に座る。

「確かに訓練はあまり意味は無いみたい。当日に一発逆転狙いましょう」

「や、やったー!じゃあオイラはこの辺で…」

「あら、訓練はしないと言ったけど、動いていいとは言ってないわよ。ポコは今日から私専用の椅子です」

「うう、重い…」

「ん?」

「あ、いえーー」

さすがに可哀想になってきたので
3時間程後に解放してあげた。

こうして周りのみんなは
一生懸命訓練する中
私達は優雅に過ごしていたのであった。

「ねえねえ、ニナっち最近全然訓練に来ないよね」

「まあさすがに諦めたんじゃない?俺でも違うことに集中してやるかな。ネコは何か知ってないの?」

「僕も何も、、ただニナがそう簡単に諦める人じゃないってことは、知ってる。また今回も何か考えているんじゃ」

「さすがに。今回は無理。そう。」

時の流れは平等だ。
与えられた時間をどう過ごそうが
終わりと始まりは必ず来る。

準備期間も終わり
いよいよ始まろうとしている。

クラス、成績関係なし
夏休み前、最後の試験

ヴァイナー杯が今
始まろうとしているのだった。
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