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第4章 ヴァイナー杯って何なんだ!?
残り5分で何が出来るんだ!?
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「さあいよいよラストスパート!残り5分を切りました!現在のトップはリーダーがベガ君のチームです!得点はこちら!」
バッ!
~~~~~~
ベガ、チーム 15
ピリア、チーム 6
シロナ、チーム 0
~~~~~~
「これはもうベガチームの勝ちですかね、どうでしょう、解説エミオンさん」
「うむ、順調に進んでおるのだ!しかし他のチームも最後まで頑張るのだ!」
「みなさん、最後まで頑張ってください!」
私達はベガやピリアを探して走っていた。
ボールは見つからないが、それでも走るしかなかった。
それにしても不思議だ。
夢で見た通りの実況が流れる。
もしかして本当に、、
「本当に夢が現実なんじゃ無いかって?」
「うわ!!」
ピリアが突然後ろから現れた。
「ニナっち!だ、誰?この子」
「えー、私の事知らないのー?私はピリアちゃん。一応敵だよー」
「ピリア、、私を眠らせたのはあなた?」
「そうだよー。良い夢みれたー?でもでもー、あれは現実でー、今が夢なのかもー。もう1回寝てみる?それとも起きてみる?」
ピリアが笑いながら近づいて来る。
「ニナさん!何かしてきますよ!」
全員が杖を構える。
「結局、ベガとピリアも仲間だった、ってこと?」
「仲間って言うかー、元々同じクラスだしー、私は試合には興味ないから協力してあげてるだけー。クラスメイトの頼みだしー」
「ボールを探していたのもベガの命令?」
「命令じゃないよー、お願いー。ベガは素早いから試合始まってすぐに私の所に来てお願いに来た訳ー。私は勿論オッケーしたよー」
「へーそうなんだねー。眠らせるのって、人数とか距離とかって関係あるの?」
「人数も距離も関係ないよー。私の声が聞こえる人は全てかかるよー」
「へー、、それは凄いねー」
「ニナっち!もう時間無いよ!ピリアに構ってないで早くベガかボール探さないと!!」
私は構わずピリアに話しかける。
「ねえピリア、私とゲームをしましょう」
私は杖を取り出し
『ゲーム』!!
ボワン
杖から支配人が出てくる
『これからゲームを行い、負けた方は相手に5分だけ洗脳されます。賛成なら【お母さん】と言ってください』
「何を突然言っているの?私がそんなのするわけないじゃないー」
私はクライに向かって
「ナシコで『エヴァポレイション』を!」
「え、な、何?」
「いいから早く!」
クライは杖を取り出し
『エヴァポレイション』!!
ボワン モクモクモクモクモク
一面が霧で覆われる。
「ひっ!また何も見えなくなる!!!怖いよ…怖い怖い怖い怖い怖い…怖いよ…お母さん……はっ!」
『ゲーム参加意思を確認。ゲーム内容はこれから出す声が小さい方の勝ち。ではスタート』
カンッ!
「みんな耳をふさいで!」
『トランス』!
私は拡声器へと変身した。
ピリアは泣きながら叫ぶ。
「みんな…みんな眠っちゃえー!!」
『ラァブ』!!!!!!
ピリアの魔法の爆音が会場中に響き渡り、会場の中のみんなが眠る。私達を除いて。
『ゲーム終了。勝者ニナ』
支配人は杖へ戻る。
『ライト』!
私は元の姿へと戻る。
「残り時間は!」
モニターには、残り1分、との文字が。
「いい?みんな良く聞いて。これからピリアにベガ達の位置を聞いて、急いで向かうわ。ベガ眠っていて、またボールも全て持っているはずよ」
「でもニナっち!15ポイントも差があるんじゃ間に合わなくない!?」
「いいから!説明は後!」
私達はピリアの誘導の元
眠っているベガ達を見付ける。
ボールは15個、一斉にベガチームへボールを投げ入れる。
カウントダウンが迫る。
5.4.3.2.1…
[試合終了ー試合終了ー]
機械音だけが流れ、会場は静寂に包まれている。
モニターにポイントが映し出される。
~~~~~~
ベガ、チーム 15
ピリア、チーム 6
シロナ、チーム 15
~~~~~~
「よし、、あともうひと押し」
『ゲーム』!!
ボワン
杖から再び支配人が出てくる
『エミオンとドーズに言います。これからゲームを行い、負けた方は勝った方の言うことが、記憶に刷り込まれます。賛成なら2秒沈黙して下さい』
エミオン、ドーズは眠ったままだ。
『ゲーム参加意思を確認。ゲーム内容は3秒間で一文字でも多くしゃべった方の勝ち。ではスタート』
カンッ!
「ルールがどうかは分からないけど」
『ゲーム終了。勝者ニナ』
支配人が杖へ戻る。そして
『ポイントが同点の場合、最後にポイントを決めた方を勝ちとする』
こうして第2試合は幕を閉じた。
1時間後くらいにみんなが目を覚ます。
エミオンとドーズも意識が無かったものの、モニターと自身の記憶を頼りに、私達の勝利を祝福してくれたのだった。
~~~~~~~~~~~~~~
「ねえニナっち、どうしてあの時ベガがボールを15個も持っていると思ったの?」
「あー、あれはね。最初私がボールを探していた時、5分くらいで1つ見付けたの。それから眠っちゃったんだけど、、残り15分、つまり開始から45分経って目が覚めた」
「う、うん、それで?」
「ベガとピリアのチームの合計ポイントは21ポイント。ボールは後半になるにつれ増える。ボールはランダムに出現するけど、その時間は固定されているんじゃないかって、仮定したの」
「時間?」
「開始から5分、10分、20分、30分、40分、50分、55分」
私は続ける。
「ボールの数は平等性を考えて、最初は3個、で時間が経つにつれて3個、4個、5個、6個、7個、8個、って増える」
「ど、どうしてそんなことが分かるの?」
「ベガ、ピリアの合計点から逆算して、3+3+4+5+6=21、45分~55分までベガ達はこっちに来なかったから、50分にボールが出て、回収して向かおうとしたけど、また55分にボールが出たから回収してこっちに来れなかった。って考えるのが妥当だわ」
「そんな計算をあの一瞬で!?」
「いいや、ダニエルと【しりとり】している最中に計算していたわ。それでも全部、仮説、だったから、ずっとヒヤヒヤしていたけど」
私は肩をすくめる。
「開始から50分、55分後に出されるボールの数は7+8=15個、15ポイントでベガチームに追い付くと考えて、、あとは全部運が良かったわ」
「…でもやっぱり凄いよニナっち。残り5分で大逆転するなんて」
私は少し照れながら最後にこう言った。
「事実というものは存在しない。 存在するのは解釈だけである。残り5分をどう解釈するかは、自分次第、、なんてね」
私はネコに感謝しつつ、第3試合に進むことになった。
本来出るはずだったダニエル、ノノノ君が失格となった為、第1試合、第2試合の結果をもとにベガとピリアが繰り上げで最終試合に進むことになった。
第2試合を勝ち上がった6名。
敗者復活で勝ち上がった4名。
合計10名で行われる最終試合。
明日の試合内容は当日に発表されることになっている。
私は大会用、特別個室で布団にくるまり
高まる興奮を押さえつけながら
知らぬまに眠っていったのであった。
バッ!
~~~~~~
ベガ、チーム 15
ピリア、チーム 6
シロナ、チーム 0
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「これはもうベガチームの勝ちですかね、どうでしょう、解説エミオンさん」
「うむ、順調に進んでおるのだ!しかし他のチームも最後まで頑張るのだ!」
「みなさん、最後まで頑張ってください!」
私達はベガやピリアを探して走っていた。
ボールは見つからないが、それでも走るしかなかった。
それにしても不思議だ。
夢で見た通りの実況が流れる。
もしかして本当に、、
「本当に夢が現実なんじゃ無いかって?」
「うわ!!」
ピリアが突然後ろから現れた。
「ニナっち!だ、誰?この子」
「えー、私の事知らないのー?私はピリアちゃん。一応敵だよー」
「ピリア、、私を眠らせたのはあなた?」
「そうだよー。良い夢みれたー?でもでもー、あれは現実でー、今が夢なのかもー。もう1回寝てみる?それとも起きてみる?」
ピリアが笑いながら近づいて来る。
「ニナさん!何かしてきますよ!」
全員が杖を構える。
「結局、ベガとピリアも仲間だった、ってこと?」
「仲間って言うかー、元々同じクラスだしー、私は試合には興味ないから協力してあげてるだけー。クラスメイトの頼みだしー」
「ボールを探していたのもベガの命令?」
「命令じゃないよー、お願いー。ベガは素早いから試合始まってすぐに私の所に来てお願いに来た訳ー。私は勿論オッケーしたよー」
「へーそうなんだねー。眠らせるのって、人数とか距離とかって関係あるの?」
「人数も距離も関係ないよー。私の声が聞こえる人は全てかかるよー」
「へー、、それは凄いねー」
「ニナっち!もう時間無いよ!ピリアに構ってないで早くベガかボール探さないと!!」
私は構わずピリアに話しかける。
「ねえピリア、私とゲームをしましょう」
私は杖を取り出し
『ゲーム』!!
ボワン
杖から支配人が出てくる
『これからゲームを行い、負けた方は相手に5分だけ洗脳されます。賛成なら【お母さん】と言ってください』
「何を突然言っているの?私がそんなのするわけないじゃないー」
私はクライに向かって
「ナシコで『エヴァポレイション』を!」
「え、な、何?」
「いいから早く!」
クライは杖を取り出し
『エヴァポレイション』!!
ボワン モクモクモクモクモク
一面が霧で覆われる。
「ひっ!また何も見えなくなる!!!怖いよ…怖い怖い怖い怖い怖い…怖いよ…お母さん……はっ!」
『ゲーム参加意思を確認。ゲーム内容はこれから出す声が小さい方の勝ち。ではスタート』
カンッ!
「みんな耳をふさいで!」
『トランス』!
私は拡声器へと変身した。
ピリアは泣きながら叫ぶ。
「みんな…みんな眠っちゃえー!!」
『ラァブ』!!!!!!
ピリアの魔法の爆音が会場中に響き渡り、会場の中のみんなが眠る。私達を除いて。
『ゲーム終了。勝者ニナ』
支配人は杖へ戻る。
『ライト』!
私は元の姿へと戻る。
「残り時間は!」
モニターには、残り1分、との文字が。
「いい?みんな良く聞いて。これからピリアにベガ達の位置を聞いて、急いで向かうわ。ベガ眠っていて、またボールも全て持っているはずよ」
「でもニナっち!15ポイントも差があるんじゃ間に合わなくない!?」
「いいから!説明は後!」
私達はピリアの誘導の元
眠っているベガ達を見付ける。
ボールは15個、一斉にベガチームへボールを投げ入れる。
カウントダウンが迫る。
5.4.3.2.1…
[試合終了ー試合終了ー]
機械音だけが流れ、会場は静寂に包まれている。
モニターにポイントが映し出される。
~~~~~~
ベガ、チーム 15
ピリア、チーム 6
シロナ、チーム 15
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「よし、、あともうひと押し」
『ゲーム』!!
ボワン
杖から再び支配人が出てくる
『エミオンとドーズに言います。これからゲームを行い、負けた方は勝った方の言うことが、記憶に刷り込まれます。賛成なら2秒沈黙して下さい』
エミオン、ドーズは眠ったままだ。
『ゲーム参加意思を確認。ゲーム内容は3秒間で一文字でも多くしゃべった方の勝ち。ではスタート』
カンッ!
「ルールがどうかは分からないけど」
『ゲーム終了。勝者ニナ』
支配人が杖へ戻る。そして
『ポイントが同点の場合、最後にポイントを決めた方を勝ちとする』
こうして第2試合は幕を閉じた。
1時間後くらいにみんなが目を覚ます。
エミオンとドーズも意識が無かったものの、モニターと自身の記憶を頼りに、私達の勝利を祝福してくれたのだった。
~~~~~~~~~~~~~~
「ねえニナっち、どうしてあの時ベガがボールを15個も持っていると思ったの?」
「あー、あれはね。最初私がボールを探していた時、5分くらいで1つ見付けたの。それから眠っちゃったんだけど、、残り15分、つまり開始から45分経って目が覚めた」
「う、うん、それで?」
「ベガとピリアのチームの合計ポイントは21ポイント。ボールは後半になるにつれ増える。ボールはランダムに出現するけど、その時間は固定されているんじゃないかって、仮定したの」
「時間?」
「開始から5分、10分、20分、30分、40分、50分、55分」
私は続ける。
「ボールの数は平等性を考えて、最初は3個、で時間が経つにつれて3個、4個、5個、6個、7個、8個、って増える」
「ど、どうしてそんなことが分かるの?」
「ベガ、ピリアの合計点から逆算して、3+3+4+5+6=21、45分~55分までベガ達はこっちに来なかったから、50分にボールが出て、回収して向かおうとしたけど、また55分にボールが出たから回収してこっちに来れなかった。って考えるのが妥当だわ」
「そんな計算をあの一瞬で!?」
「いいや、ダニエルと【しりとり】している最中に計算していたわ。それでも全部、仮説、だったから、ずっとヒヤヒヤしていたけど」
私は肩をすくめる。
「開始から50分、55分後に出されるボールの数は7+8=15個、15ポイントでベガチームに追い付くと考えて、、あとは全部運が良かったわ」
「…でもやっぱり凄いよニナっち。残り5分で大逆転するなんて」
私は少し照れながら最後にこう言った。
「事実というものは存在しない。 存在するのは解釈だけである。残り5分をどう解釈するかは、自分次第、、なんてね」
私はネコに感謝しつつ、第3試合に進むことになった。
本来出るはずだったダニエル、ノノノ君が失格となった為、第1試合、第2試合の結果をもとにベガとピリアが繰り上げで最終試合に進むことになった。
第2試合を勝ち上がった6名。
敗者復活で勝ち上がった4名。
合計10名で行われる最終試合。
明日の試合内容は当日に発表されることになっている。
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