悪い魔女

底に

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第4章 ヴァイナー杯って何なんだ!?

最初に脱落するのは誰なんだ!?

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「ねぇシャルガフ、あなたっていつからトイレの住人なの?」

「ワシかい?うーん少なくともお嬢さんのヒイヒイお婆さんよりも前かな」

「そんなに!?」

「ハッハッ!年長者を敬うがよい」

「女の子のトイレに住む最低な人を敬えません」

「なんと!とても悲しい!」

オーイオイオイ シャルガフは嘘泣きをする。

「はいはい。ところでエンドルって人、知っている?」

ピタッ シャルガフの動きが止まる。

急に神妙な面持ちになる。

「そんな女は知らない」

「あら、私は一言も、女、だなんて言ってないけど」

「…とにかく知らない」

「言えない、と捉えてもいいのかしら?」

シャルガフは後ろを向き、そしてそのまま姿を消してしまった。

「ワシから言える事は、に関わるな、という事だ。命が惜しかったらな」

ハッハッハッハッハッハッ!

シャルガフの声だけが、トイレ内に木霊こだましていたのだった。

「ニナ、時間いいの?」

「あ!そうだった!」

ポコに言われ、私は急いでみんなとの集合場所へと向かった。

「ごめーん!お待たせ」

「あ!ニナっち来た!もう!どこ行ってたの!」

「ごめんなさい。ちょっとね。。それでみんなどうだった?何か見つかった?」

「そうそう!ちょうどその話をしていたの!これを見てみて!」

トン パサッ

∮ъжёцч年7月6日お客様リスト∮

テーブルの上に、古い紙が置かれていた。

「お客様リスト?」

「そう、僕が見つけたんだ。ロビーの引き出しの中に入っていたんだ」

「へー、ネコが見つけたのね。でもこれ、何かヒントになりそうな事、書いてあったの?」

「フフフ、驚くなかれ、ここを見てみて」

ネコがリストに指を差す

そこには

″304号室 ENDOR″

と書かれていた。

「これって、、エンドルが居たってこと?」

「そう、これはエンドルが居た日のお客様リストなんだ。もしかしたらこの日にエンドルは亡くなったかもしれない」

「304号室、、そこに行けば何か分かるかもしれないわね」

「うん、そうだと思う。だから今回は僕が行くよ。恐らくここは選ばれないと思う」

「そうね。ネコ、よろしくね」

キャォォォォオン キャォォォォオン キャォォォォオン!

[残り10分、残り10分です。皆さんどこかの部屋に入りましょう]

「もうあと10分しかないわ、とりあえず今回は適当に入りましょう。最初はそんなには部屋は減らないと思うし」

私達は次の選択時間にここでまた会うことを約束し、各々の選んだ部屋に入っていくことしにした。

私はネコの隣の部屋″305号室″に入る事にした。

ネコも入ろうとしたが、直前でシロナが

「あのー、少しいいでしょうか?」

「どうしたのシロナ?」

「もしかしたらお客様リストが罠かも知れないので、今回は私が入っておきましょうか?ネコさんは必要になってくると思います」

「でも、そうするとシロナさんが」

「私はここまで残れたので満足です。それに亡霊のいるホテルに長居するのは罪深いので」

ニコリ

「僕は全然良いよ。まあ多分大丈夫だとは思うけどね」

そうしてネコは″303号室″に
シロナは″304号室″へと入った。

「じゃあまた後でね」

ガチャリ 私も部屋にはいる。

「うんうん、思った通り部屋の中も豪華ね」

フカフカのベッド
ピカピカのバスルーム
ガラスのテーブルには
お洒落なペンとメモ用の紙がある。

私はベッドに寝転がり一休みしようとした。

その時

「ぃゃあああああ!!!!」

隣の部屋から叫び声が聞こえた。

「シロナ!?どうしたの!大丈夫!?」

部屋を出ようとしたが、選択時間が既に1分を切っていた。

シロナ、、大丈夫だよね。

すごい心配だったが、そのまま待つことにした。

時折隣から ピチャピチャ

と何か不穏な音が聞こえてくる。
私は怖くなり、布団にくるまる。

「早く終われ、早く終われ」

呪文のように唱え
時が過ぎるのを待った。

何分か経った。

コンコン ヒッ! ガチャ

「ニナ、大丈夫?」

「ああ、なんだネコか」

「なんだって、、まあ大丈夫そうだね、ニナは」

「うん、、あ、シロナは大丈夫なの?」

「…それが、、」

私とネコは部屋を出て
シロナがいた″304号室″に向かう。

ガチャリ キィィィィィ

「えっ、、何これ、、」

そこにはシロナの姿は無く
シロナの使役獣
部屋全体に飛び散っていたのだった。

実況のドーズがホテル全体のスピーカーで1回目の結果を伝える。

「お疲れ様です!始めに無くなった部屋は501、503、505、802、804の5部屋です!そしてシロナさんの使役獣が戦闘不能になった為、シロナさんはここで敗退となります!お疲れ様でした!」

シロナが、、敗退、、

「では次の選択時間へと参ります。皆さん頑張ってくださいね!」

全体放送が終わり
またカウントダウンが進む。

私達はその場から動けず
ただ呆然と″304号室″を
眺める事しかできなかったのだった。
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