悪い魔女

第4章 ヴァイナー杯って何なんだ！？

思考とは、行動の予行演習に他ならない。

ｩｫｵｵｵｵｵｵｵｵｵ!!!

ベガの破壊は収まる所を知らない。

もうこの作戦でいくしかなさそうだ。

「ええ！！本当にやるの！」　

「もうこれしかないのよ！みんなさっき言ったとおりね」

私はそう言うと観客席の方へ向かった。

2分後、ネコ達が帰ってきた。

「合ったよ！それで、どうするの？」

ネコ達にプリム君達が作戦を伝える。

「大丈夫かなあ」

「不安だよね。でもニナを信じるしかなさそう」

「やりましょう。全てを終わらせるために」

そう言うとネコも観客席へと向かった。

ネコが私の元へ薬品を届けに来た。

「ニナ、これ」

「ありがとう、ネコ」

「あと、言われたとおり魔法も」

『ハイネス』　私の脚力が上がる。

「じゃあ、気をつけてね」

「うん、、またね」

私は薬品を握り、ネコに背を向けた。

ﾀｯﾀｯ　ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ　ﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯ!!

「ポコ！！こっち来て！！」

「に、ニナ～オイラもう～」

ヘロヘロになりながらポコが来る。

「お疲れ！そして借りるね」

ﾍｯ?　ｸﾞｩｨｨｰﾝ　ﾍﾍﾟｯ!　ﾋﾞｮｫｫｵｵｵｵﾝ!!!

脚力アップとポコの跳ねる力により
私はベガの頭上へと高く飛び上がった。

ベガは首を上へ上げる。
自然と口も空いていく。

「早く目を覚ましなさい！！」

ｶﾗﾝｶﾗﾝ　ﾋｭｩｰｰｰ　ｽﾄﾝ　ｺﾞｸﾘ

「やった、、」

「ニナ！落ちるー！」

「あああああ！！考えて無かった！！」

ﾋｭｩｩｩ　どんどん地面が近づく。

ああ、これ死ぬやつだ。

もっと沢山お菓子食べておけばよかったな

死に際まで下らない事を考えるなんて
全く私らしい。そう思っていると

ﾎﾞｮｫｫｫｵｵｵﾝ　ﾎﾞﾖﾝﾎﾞﾖﾝﾎﾞﾖﾝ

「うう、あれ生きてる？」

「ま、間に合った、、」

ｼｭｩｩｩ　ポコが元の大きさへ萎んでいく。

「へへ、オイラ、役にたったかな？」

虚ろな目でポコが言う。

「ふふ、ちょっとはね」

私は優しくポコを撫でた。

「あ、危ない！」

ベガが力を失い、崩れ落ちていく。

私達はその場から逃げながら
その様子を見ていた。


こうして長かったヴァイナー杯は
終わったのだった。