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第5章 南の島が呼んでいる~
呪われた老人~
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まずローラが動いた。
『シェイム』
シェイムは相手の魔力、身体能力など全てのパラメーターを自身と同じにする魔法だ。
〖む?なんだこれは?〗
勿論ユピテルはそんな事は知らない。
そして私は空に浮かぶユピテルに向かって杖を出す。
『ゲーム』!!
ボワン
杖から支配人が出てくる
『これからゲームを行い、負けた方は1時間相手の支配下に置かれます。賛成なら涙を流してください』
すかさずクライも杖を出し
『ウィープ』
涙を流させる魔法だ。これでゲーム開始…ってあれ?
〖ふむ、さっきから何をやっている?〗
「え、うそ、なんで効かないの…」
『ゲーム参加意思を確認できず。ゲーム無効』
シュゥン!
支配人が杖に戻る。
「どうしてクライの魔法が効かないの、、」
〖私は神であり、また自らの意志を持っているわけではない。命令により動く道具に過ぎないだ。魔法など通じるわけがない〗
ユピテルは右手を高くあげ
〖茶番はこれまでだ。塵となれ〗
フン! ブゥウウンンンン!!
ファァアアアンン!
振り下ろし突風を出した。
「うわぁぁあ!!」
キャー!!! ウォォォォオオ!! ニゲロー!
周りにいた人達は
吹き飛ばされている。
私達も建物や木に激しく打ち付けられる。
ガン!! グハッ! バシンン!! コホッ!
砂浜の粉塵も舞い
当たりは砂嵐と化した。
「う、うう。なんで魔力が下がってないの。ローラの魔法も効いてないのね」
〖無論だ。神に、道具にそんなものは効かない。次で終わりだ。今度こそ海の藻屑となってもらう〗
ユピテルは両手を構え
もう一度地震を起こそうとしている。
私達の魔法が効かないなんて…
身体能力でも勝てない。
そんなの
「勝てるわけ無い…」
〖さらば人間達よ!〗
ユピテルは
両手を振り下ろそうとした。
〖ハァァァアア!! ッ!??ガハッ!!ックッ! な、何が起きている!?〗
突然胸を押さえ、うずくまる。
「ニナ、まだ諦める時間じゃないよ」
私は振り返る。
粉塵の向こうに
うっすらとネコが見えた。
そして右手に全ての元凶の老人を
左手に15代目王子のミャーを
携えて立っている。
粉塵がおさまり
こちらに歩いて来た。
「ね、ネコ。あなた山頂にいたんじゃ」
「ミャーに言われてね。ニナの所、ユピテルの所に行けってね」
「そ、その老人は?」
「この老人とミャーが争っているところを見つけてね。ミャーがナイフで刺されそうだったから、逆に老人に刺し返したのさ」
ミャーが駆け寄る。
「ニナ!大丈夫?遅くなってごめん」
「大丈夫よ。それにあなたたちのお陰でどうやら助かったみたい」
老人と同じようにうずくまる
ユピテルを見る。
〖全く、不便な身体だ。所詮、作り物に過ぎないのか、俺は〗
バタン
ユピテルは倒れた。
「お、終わったの?」
「どうやらそうらしい。助けも呼んである。避難もほとんど終わっているらしいよ」
「そう、、良かったわ」
ヘナヘナヘナ ストン
安心して尻餅がついた。
「はぁ、全く。散々な夏休みだったわ」
「ふっ、まだ終わってないだろ。これから楽しめばいいさ」
「それもそうね」
自然と笑みが溢れる。
ハハハハハ ウフフフ
笑いあっていると。
「あれ、さっきの老人どこに行った?」
「そういえば…どこだ?」
見渡すがどこにもいない。
そしてユピテルもいつの間にか消えていた。
「え!一体どこに!」
すると空から声が聞こえる。
〖「やれやれ、やってくれたのぅ、お嬢さん達。じゃが、どれだけ痛め付けられようが、ユピテルが死なない限りワシも死なない。ユピテルもワシが死なない限り死なんのじゃ!!つまり、負けることなど無いのだ!」〗
「な、なんなのよ…その姿」
ユピテルと老人は合体し
半分半分となり宙に浮かんでいた。
〖「これぞ完全体!これぞワシにかけられた呪い!全てを巻き込み、共に破壊されろ!!」〗
空の雨雲が渦を巻いている。
禍々しい空気が漂う。
「くっ!まずいぞ!逃げろ!」
〖「もう遅い!!!」〗
グラグラグラグラグラグラグラグラ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
先程とは比べ物にならない
とても巨大な地震が起こる。
〖「ああ!!憎き憎き悪い魔女よ!さらばだ!!」〗
ユピテルと老人は空高く上がり
そして飛び散り粉々になった。
「なっ!何が起こったの?」
フフフフフフフフフフフフフフ
そこかしこから
不気味な笑い声が聞こえる。
〖「力を使いすぎて道具であるユピテルが破壊された。そして同時にワシも死ぬ。しかしその破片は海へと散らばり、確実にお前らを死へと追いやる。絶対に、絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対ぜっっっったいだ!!!!!」〗
そして声は消えていった。
「まずいまずいよ!!このままじゃみんな津波に巻き込まれちゃう!」
「お、落ち着くんだ!町の人達はほとんど逃げ終わっている。救援の船も来ているんだ!それまで持ちこたえよう」
「そんなことしているうちに津波が来ちゃうよ!今度は山も島全体を覆い尽くすような!!」
途方に暮れる私達
しかしそこでミャーが
「ちょっといいかな。僕に考えがあるんだ」
真剣な眼差しで私達に話しかけた。
確実に近づいて来ている津波。
救援もいつ来るか分からない。
全ての望みはミャーに
かかっているのであった。
『シェイム』
シェイムは相手の魔力、身体能力など全てのパラメーターを自身と同じにする魔法だ。
〖む?なんだこれは?〗
勿論ユピテルはそんな事は知らない。
そして私は空に浮かぶユピテルに向かって杖を出す。
『ゲーム』!!
ボワン
杖から支配人が出てくる
『これからゲームを行い、負けた方は1時間相手の支配下に置かれます。賛成なら涙を流してください』
すかさずクライも杖を出し
『ウィープ』
涙を流させる魔法だ。これでゲーム開始…ってあれ?
〖ふむ、さっきから何をやっている?〗
「え、うそ、なんで効かないの…」
『ゲーム参加意思を確認できず。ゲーム無効』
シュゥン!
支配人が杖に戻る。
「どうしてクライの魔法が効かないの、、」
〖私は神であり、また自らの意志を持っているわけではない。命令により動く道具に過ぎないだ。魔法など通じるわけがない〗
ユピテルは右手を高くあげ
〖茶番はこれまでだ。塵となれ〗
フン! ブゥウウンンンン!!
ファァアアアンン!
振り下ろし突風を出した。
「うわぁぁあ!!」
キャー!!! ウォォォォオオ!! ニゲロー!
周りにいた人達は
吹き飛ばされている。
私達も建物や木に激しく打ち付けられる。
ガン!! グハッ! バシンン!! コホッ!
砂浜の粉塵も舞い
当たりは砂嵐と化した。
「う、うう。なんで魔力が下がってないの。ローラの魔法も効いてないのね」
〖無論だ。神に、道具にそんなものは効かない。次で終わりだ。今度こそ海の藻屑となってもらう〗
ユピテルは両手を構え
もう一度地震を起こそうとしている。
私達の魔法が効かないなんて…
身体能力でも勝てない。
そんなの
「勝てるわけ無い…」
〖さらば人間達よ!〗
ユピテルは
両手を振り下ろそうとした。
〖ハァァァアア!! ッ!??ガハッ!!ックッ! な、何が起きている!?〗
突然胸を押さえ、うずくまる。
「ニナ、まだ諦める時間じゃないよ」
私は振り返る。
粉塵の向こうに
うっすらとネコが見えた。
そして右手に全ての元凶の老人を
左手に15代目王子のミャーを
携えて立っている。
粉塵がおさまり
こちらに歩いて来た。
「ね、ネコ。あなた山頂にいたんじゃ」
「ミャーに言われてね。ニナの所、ユピテルの所に行けってね」
「そ、その老人は?」
「この老人とミャーが争っているところを見つけてね。ミャーがナイフで刺されそうだったから、逆に老人に刺し返したのさ」
ミャーが駆け寄る。
「ニナ!大丈夫?遅くなってごめん」
「大丈夫よ。それにあなたたちのお陰でどうやら助かったみたい」
老人と同じようにうずくまる
ユピテルを見る。
〖全く、不便な身体だ。所詮、作り物に過ぎないのか、俺は〗
バタン
ユピテルは倒れた。
「お、終わったの?」
「どうやらそうらしい。助けも呼んである。避難もほとんど終わっているらしいよ」
「そう、、良かったわ」
ヘナヘナヘナ ストン
安心して尻餅がついた。
「はぁ、全く。散々な夏休みだったわ」
「ふっ、まだ終わってないだろ。これから楽しめばいいさ」
「それもそうね」
自然と笑みが溢れる。
ハハハハハ ウフフフ
笑いあっていると。
「あれ、さっきの老人どこに行った?」
「そういえば…どこだ?」
見渡すがどこにもいない。
そしてユピテルもいつの間にか消えていた。
「え!一体どこに!」
すると空から声が聞こえる。
〖「やれやれ、やってくれたのぅ、お嬢さん達。じゃが、どれだけ痛め付けられようが、ユピテルが死なない限りワシも死なない。ユピテルもワシが死なない限り死なんのじゃ!!つまり、負けることなど無いのだ!」〗
「な、なんなのよ…その姿」
ユピテルと老人は合体し
半分半分となり宙に浮かんでいた。
〖「これぞ完全体!これぞワシにかけられた呪い!全てを巻き込み、共に破壊されろ!!」〗
空の雨雲が渦を巻いている。
禍々しい空気が漂う。
「くっ!まずいぞ!逃げろ!」
〖「もう遅い!!!」〗
グラグラグラグラグラグラグラグラ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
先程とは比べ物にならない
とても巨大な地震が起こる。
〖「ああ!!憎き憎き悪い魔女よ!さらばだ!!」〗
ユピテルと老人は空高く上がり
そして飛び散り粉々になった。
「なっ!何が起こったの?」
フフフフフフフフフフフフフフ
そこかしこから
不気味な笑い声が聞こえる。
〖「力を使いすぎて道具であるユピテルが破壊された。そして同時にワシも死ぬ。しかしその破片は海へと散らばり、確実にお前らを死へと追いやる。絶対に、絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対ぜっっっったいだ!!!!!」〗
そして声は消えていった。
「まずいまずいよ!!このままじゃみんな津波に巻き込まれちゃう!」
「お、落ち着くんだ!町の人達はほとんど逃げ終わっている。救援の船も来ているんだ!それまで持ちこたえよう」
「そんなことしているうちに津波が来ちゃうよ!今度は山も島全体を覆い尽くすような!!」
途方に暮れる私達
しかしそこでミャーが
「ちょっといいかな。僕に考えがあるんだ」
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確実に近づいて来ている津波。
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かかっているのであった。
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