悪い魔女

第6章 確率は50%

期待度95%

「うわぁ、すごい…」

美術館への入り口は
人でごった返している。

歴史ある雰囲気
建物からしてその魅力に
引き込まれていく。

看板にはこう書かれていた。


§　ウフィデミア美術館　§


「…ニナ！早くいこ！」

「うん！いこいこー！」

みんなもウキウキが止まらないようだ。

私達は受付を済ませ
中へ入っていく。

中に入ると
広がるのは芸術の世界。

有名な絵画や彫刻を人が囲み
流れるように人が進んでいく。

天井にも絵がほどこされ
内装の美しさは豪華絢爛ごうかけんらんだ。

「うう！感激だ！こんなにも偉大な作品に出会えるなんて！！」

ピカンが嬉し泣きしている。
喜んでいるようで良かった。

ｽｨｨｰｰ　ﾋﾟﾀｯ

『ヨウコソ、オコシ、クダサイ、マシタ』

入り口で呆然としている私達の元に、ロボットが近寄ってきた。

『ワタシは、コノ美術館ノ案内ロボット、【ランジェ】デス。ヨロシク』

「よろしくー」

『お困りのヨウナノデ、ワタシの誘導に従ってマワラレル事をオススメシマス』

ｳｨｰｰｰﾝ　ｽｨｰｰｰ

それからランジェの案内が始まった。
私達はゆっくりと美術館全体を周りながら、その作品の歴史や背景、またちょっとしたマメ知識など聞いた。

「へぇー、面白いし、勉強になるわね」

『ソウ言ってモラエルとワタシも嬉しいデス』

半分くらい見終わった所で
私達は美術館に併設されている
レストランでランチを食べる。

「行く前は楽しめるか心配だったけど、結構面白いわね」

「そうだろうそうだろう。いやーピカンも満足だよ」

「私も。楽しい。」

「僕も勉強になるな。歴史書に出てくる作品がこんなにもあるなんて！実際に見て学んだ方が勉強になるもんな」

みんな満足出来たようだ。

食事を楽しんでいると
ネコが

「そういえば、美術館の中でこんな紙を見つけて」

ﾊﾗﾘ　テーブルの上に置く。

「ん？何これ」

「どうやら宝探しゲームのようなものらしい。この美術館の中に【果物】が描かれている作品があって、それを見つけるらしい」

「えーっと、なになに、見つけた数によって景品も異なります、と」

「面白そうだから、みんなでやらない？と思って」

「いいじゃん！やろやろー！」

「私も。別に。やっても。いいですよ。」

「ピカンは遠慮しておくよ。まだ観たりないものも多いし」

「分かったわ。ピカンとはまた時間を決めて合流しましょう。そうね、、今から3時間後にここにまた集合でどう？」

「わかった」

そして私とネコとマイちゃんは
ピカンと別れ
宝探しゲームをやることになった。


今思えばこれが事件への
入り口だったのかも知れない。。