悪い魔女

底に

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第6章 確率は50%

釣り合いは50%

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[アルスの箱ゲームスタートです]

アルスの箱自体により
開始の合図が出された。

《よっしゃ!ほなウチから引くで》

ゴソゴソゴソ

《お、折り畳みの日傘や》

リンゴンは日傘を引いた。

《じゃあ次はそちらさん、どうぞ》

「じゃあ私からいくわ」

ゴソゴソゴソ

「えーっと、、ん?何これ」

なんかゴツゴツしている
よくよく見ると

「これって、ドクロ!?」

《一体誰のなんやろなあ~》

リンゴンがニヤニヤしている。

次にミキサーが出てきたら
リンゴジュースにしてやろう。

〈じゃあ次は私の番ね♪可愛いやつが出ればいいな♪〉

ガサゴソ

〈あっ!やったー!可愛い麦わら帽子よ〉

日傘に麦わら帽子…
くっ!もう芸術っぽい!

「最後は僕だね。ニナ、任せて」

ゴソゴソソ

「これは、、本?」

ネコが取り出したのは分厚い本。

パラパラパラ

「何か書いてある?」

「うーん、書いてあるけど途中までだし、見たことない文字で書かれているな」

「むむむ」

ドクロと本か
でもこれでお互い引き終わった。

[それでは、今から渡す絵画の中にそれらを入れ、題名を記してまたアルスの箱に戻してください]

ポッ! ポッ!

少し細長い何も書かれてない絵画が
お互いのチームに渡される。

《ここでの【物の配置】やその意図を示す【題名】が勝敗の鍵となるんやで。まあせいぜい頑張りや~》

そう言うとリンゴンとザックロは
日傘と麦わら帽子の配置へと
取りかかった。

「私達もやりましょう」

「おっけー、、で、どうしようか」

「うーん。。ドクロと本、、あっ!ドクロの前に本を置いて、【死ぬまで読書する愛読家】なんてどう?」

「ちょっと題名長いかもだけど、他に良いの無いしそうしよう」

私達はドクロと本を上手く配置し
題名を書いてその絵画を
アルスの箱へと入れた。

《お、早いね。じゃあウチらも入れよう》

両チーム入れ終わる。

[ありがとうございます。それでは採点に移ります。まずはリンゴン、ザックロチーム]

ポスッ!

絵画が出てくる。
日傘と麦わら帽子が重ならないように配置されている。

題名は

【真夏の忘れ物】

[採点は65点。題名は短くかつ意味が分かりやすく良かったです。ただ配置にももっと意味を持たせればなと思いました]

意外と辛口だった。
でも、ちゃんと公平な判断をしてくれるようだ。

「よし、じゃあ次は私達のね」

[次はニナ、ネコチーム]

ポスッ!

題名

【死ぬまで読書する愛読家】

[採点は75点。ドクロと本の難しい組み合わせで良くできたと思います。配置も見やすく美しかったです。もっと深い意味を持たせればなおよいです]

「おっ!ということは、、」

[第一回目はニナ、ネコチームの勝利。よって1ポイントアップ!]

「やったー!」

「案外楽勝かもな」

良かった、本当に公平な勝負で。

私とネコは勝利を分かち合う。

《あちゃー、負けたんかー》

〈残念♪〉

「次で勝てば勝利確定ね!」

《せやなー。勝てれば、ね》

リンゴンとザックロは
決して表情などはないが
不気味な笑みを浮かべているように見えた。

私もこれで終わりではないと思う。
でも何か策があるのだろうか。

絵画の中のドクロの禍々まがまがしさが
私の視線を釘つけにしたのだった。
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