悪い魔女

底に

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第6章 確率は50%

冥界は33.3…%

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[それでは第二回開始、ニナ、ネコチーム引いてください]

アルスの箱が合図を出す。
今度は順番を変え、私達が先に引くようだ。

「まあ勝っているし気楽にいきましょ」

ゴソソゴソ

「あらっ!小さなボートだわ!いかにも芸術的じゃない?」

よしよし、当たりを引いたようだ。

「ではお次どうぞ、リンゴンさん。せいぜい頑張るといいですね。オーホッホッホッ」

「ニナ、それだとどっちが悪役か分からないよ」

《そう笑っていられるのも、今のうちやで。芸術の奥深さ見したるわ》

ガサゴソガサゴソ

《ん?これは…コウモリの人形や》

「何か不気味ね。外れっぽいわね」

「そう願おう。次は僕だ」

ネコがアルスの箱に手をいれる

グルグルガサゴソ

「よいしょっ!おお!木のオールだ!」

「ボートと関連が深いわ!これで私達の勝ちも確定ね!」

「ニナ、あんまりフラグ立てない方が…」

〈ウフフ♪喜んでいる顔も素敵だわ♪早く体を手に入れたい♪〉

ザックロの番になり
アルスの箱に手を入れる(手なんか無いが雰囲気的に)

ガサガサ

〈んー、黄色いお花?〉

「コウモリと黄色いお花、全然ミスマッチだわ!もう勝負あったわね!」

「…だといいけど」

ネコはフラグフラグ言うが
ここからどうやって負けると言うのだ。
たまにはピンチなしでストレート勝ちするの悪くないはずだ。

[では、両チーム、絵画に物を入れまた再びアルスの箱に戻してください]

ポスン! ポスン!

リンゴンとザックロのチーム
私とネコのチームにそれぞれ白紙の絵画が渡される。

「さあ入れていきましょ。まあここは良いとして、題名よね」

「うーん、シンプルすぎて難しいな」

「確かにね…もうでも単に【ボート】って題名でいいんじゃないかしら?シンプルイズベストってことで」

「一回戦目はそれで勝ったし、ニナに従うよ」

「おっけー、じゃあ後は配置して、っと」

よしよし、上手くいきそうだ。

そしてリンゴン達と言えば、、
ん?ザックロはどこだ?

私がザックロを探していると

【それでは両チーム、絵画をアルスの箱の中へ】

「まあいいか。これで終わりよ」

ストン

《そうかな?》

ストン

[ありがとうございます。それでは採点に移ります。まずはニナ、ネコチーム]

ポスン!

題名は

【ボート】

[採点は60点、ボートとオールという親和性の高い題材でしたね。題名もシンプルで良かったです]

「まずまずと言ったところね」

そしていよいよリンゴンチーム

[では、リンゴン、ザックロチーム]

ポスン!

「ん?えっ、、あれって…」

題名は

【ペルセポネ】

[採点は90点、水仙の花、コウモリが、ザクロを際立たせるように置かれています。これらは全て題名とリンクしているところも評価は高いです]

[よって第二回の勝者はリンゴン、ザックロチーム]

ポスン!

絵画からザックロが出てくる。

〈やったわね、リンゴン♪〉

《そやな!作戦通り!》

「ちょっと待って!おかしいわよ!なんでザックロが絵画の中に入っているのよ!それにペルセポネって誰よ」

《まあまあ、アルスの箱はあくまで、『物をいれてください』としか言ってなかった。ウチらは果物、入ることができるんや》

「え、じゃあ私達も入れるの?」

《いいや、あんたらは体を持ってる。体ある物は、それだけの力では入れないんや。あんたらがここにおれるのは、ウチらがあんたらを入れたからにすぎないんや》

「そんな、、じゃあどっちみち、あなた達がいないと、私達は出れないってこと?」

ニヤリ

《そう言うこと。ウチらは単純に絵画に入れられる物が2個から4個に増えるから、絵画の幅も増えるしだから採点もあがりやすくなる》

「そんな、、」

そんなの聞いてない…

ハッハッハッハッ!

リンゴンとザックロが笑っている。

《因みに、ペルセポネは冥界と地上を行き来する女神。あんたらはどっちに行けるかな?》

どうやら今回もかなりピンチなようだ。

おふざけは止め、真剣になり
頭をフルスロットルで回転させる。

ペルセポネだかペルシャ猫だか知らないが、私達は必ず地上へ、美術館の外へ戻る。

そう誓うのだった。
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