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双子の男の子たちが指摘したように、ミカはいつも右側に、ミキはいつも左側にいた。ミキが左利きなのは、ミカと手が繋ぎやすいように、自然とそうなっただけで、実際には、ミカとミキは両利きである。お互いがお互いを真似るので、必然的にどちらの手も使うからだ。
「でも、残念だったわね。実は、わたしたちは両利きなの」
「だから、利き手だけでわたしたちを見分けているのだとしたら、半分当たりってところね」
ミカとミキは、すました顔でそんなことを言う。今回も、アッくんとイッくんに入れ替りを見抜かれたことが悔しいのかもしれない。ツンケンする二人の態度に、しかしアッくんは動じることもない。イッくんは少しハラハラとしたように、二人と自身の隣に座るアッくんを見比べている。
「別に俺たち、利き手だけでお前たちを見分けているわけじゃないぞ」
同時にカレーライスを食べ終わり、ゼリーへと手を伸ばしていた二人は、アッくんの言葉に、思わず動きを止めた。
「じゃあ、どこでわたしたちを見分けているの?」
「好みのゼリーで、なんて答えはダメよ」
二人としても是非とも知りたい答えだった。どうして、この双子の男の子たちだけが自分たちを見分けることが出来るのか。
「う~ん。じゃあさ、それを教える代わりに、明日、俺らに付き合ってよ」
アッくんの言葉に、ミカとミキは、互いに視線を交わす。
明日は、土曜で学校は休み。特に予定もなく、二人は家で過ごすつもりでいたので、アッくんの申し出を断る理由もない。そこで、二人同時にコクリと頷き、了承の意を示した。
「じゃあさ、二人にお願いがあるんだけど……」
二人が了解したことを見届けてから、今度は、イッくんが小さく手をあげて、注意を引いた。二人がイッくんの方へ顔を向ける。
「お願い?」
「何?」
勢い任せのアッくんと、冷静に話をするイッくん。今は、イッくんに任せた方が良いと判断したのか、アッくんは、特に口を挟むこともなく、素知らぬ顔でジュースを啜っている。
「きみたちはいつもお揃いの格好をしていて、とても可愛らしいのだけど、明日は、敢えて格好を揃えないで来てほしいんだ」
「どういうこと?」
「何でお揃いじゃいけないの?」
イッくんの提案に、ミカとミキは、不思議そうに揃って首を傾げた。
「それは、明日、きみたちが目一杯に楽しむためだよ。だから、明日は必ず、服を揃えないで来てね」
イッくんの言葉に、よく分からないまま、二人は渋々頷いた。
「でも、残念だったわね。実は、わたしたちは両利きなの」
「だから、利き手だけでわたしたちを見分けているのだとしたら、半分当たりってところね」
ミカとミキは、すました顔でそんなことを言う。今回も、アッくんとイッくんに入れ替りを見抜かれたことが悔しいのかもしれない。ツンケンする二人の態度に、しかしアッくんは動じることもない。イッくんは少しハラハラとしたように、二人と自身の隣に座るアッくんを見比べている。
「別に俺たち、利き手だけでお前たちを見分けているわけじゃないぞ」
同時にカレーライスを食べ終わり、ゼリーへと手を伸ばしていた二人は、アッくんの言葉に、思わず動きを止めた。
「じゃあ、どこでわたしたちを見分けているの?」
「好みのゼリーで、なんて答えはダメよ」
二人としても是非とも知りたい答えだった。どうして、この双子の男の子たちだけが自分たちを見分けることが出来るのか。
「う~ん。じゃあさ、それを教える代わりに、明日、俺らに付き合ってよ」
アッくんの言葉に、ミカとミキは、互いに視線を交わす。
明日は、土曜で学校は休み。特に予定もなく、二人は家で過ごすつもりでいたので、アッくんの申し出を断る理由もない。そこで、二人同時にコクリと頷き、了承の意を示した。
「じゃあさ、二人にお願いがあるんだけど……」
二人が了解したことを見届けてから、今度は、イッくんが小さく手をあげて、注意を引いた。二人がイッくんの方へ顔を向ける。
「お願い?」
「何?」
勢い任せのアッくんと、冷静に話をするイッくん。今は、イッくんに任せた方が良いと判断したのか、アッくんは、特に口を挟むこともなく、素知らぬ顔でジュースを啜っている。
「きみたちはいつもお揃いの格好をしていて、とても可愛らしいのだけど、明日は、敢えて格好を揃えないで来てほしいんだ」
「どういうこと?」
「何でお揃いじゃいけないの?」
イッくんの提案に、ミカとミキは、不思議そうに揃って首を傾げた。
「それは、明日、きみたちが目一杯に楽しむためだよ。だから、明日は必ず、服を揃えないで来てね」
イッくんの言葉に、よく分からないまま、二人は渋々頷いた。
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