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SF・ファンタジー系

Hi!Lick!!(前編)

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朝起きてはじめにするのは、自分のAIへの呼びかけだ。

「はい!リック?!今日は何かある??」

たまに寝坊しそうになりこちらが呼びかけられることもあるけれど、基本的には朝起きてそう呼びかけるのが日課だ。

「おはようダス!美鈴!今日は1日いいお天気ダスよ。でもちょっとリアルでは風が冷たいから気をつけるダス。メッセージ3件。でも急ぎではないから後でも平気。それから今日は夜に『ごまめ』と会うダスよ!!」

「!!」

キュッと胸の奥の方が縮こまるような感覚。
『ごまめ』と言われ、私は自分が僅かに緊張するのがわかった。
彼はバーチャルホームの中で仲良くなった人だ。
今日はその『ごまめ』とバーチャル空間内の大型イベントに行く約束をしている。

「今日はアンドロメダ銀河で花火大会ダスよ!!オラも楽しみダス!!」

明るく話すAI、リックの言葉を私は笑って聞いていたが、心は穏やかじゃなかった。
エアパネルのお勧めコーディネートを選択すると、各服がどこに仕舞われているか表示が出る。
それを取り出して身につける。

「美鈴?チャムが飲み物はどうするか聞いてきてるダス。」

「あ、ゴメン。選択肢忘れた。ココアにして。」

「了解。」

チャムは家事補助システムのAIだ。
この家の家電代行が可能な家事は、基本的にはチャムが何でもやってくれる。

着替えが終わって部屋を出る。
足元には変なカエルっぽい小さな子どもみたいなホログラムがついてくる。
これがリック、私のAIだ。
実際は透けた体の中に見える小型ドローンがこのリックであり、本体はホームデータの中であり、もっと言えば政府管理のメガデータの中にある。
個人AIはこうやってついた個人の生活をサポートすると同時に保護し管理する。

「あ!美鈴!乃愛からメッセージダス!今日はパパと車で行くからゴメン!……ありゃりゃ、美鈴、今日は一人で通学ダスよ?ホームワーク申請まだ間に合うけど……。」

「良いわよ、学校で会うし。それに別にリックがいるじゃない??」

「オラはAIダス!」

「でもどこでも私といっしょでしょ??とりあえずリックがいれば一人って感じがしないのよね。」

「嬉しいけど気をつけるダス!オラはAI!物理的には美鈴を守れないダスよ!!」

「格闘家なのに??」

「バーチャルの中なら負けないダス!!」

ムフーッと拳を握るポーズをするリックを見下ろし思わず笑う。
私の「リック」は、昔のゲームのキャラクターの性格を引き継いでいる。
よくなんでカエルにしたのと聞かれるけれど、なんとなくだ。
なんとなく、リックがいいと思ったからだ。
他の子が連れてるAIより形も見た目も変だし緑だし性格も喋りも妙だけど、私にはリックがやっぱり一番合う。
AIの外見なんかをコロコロ変える子もたまにいるけど、私は小さい時からリックのままだ。
手続きなんかが面倒くさいってのもあるし、なんだかんだでこの子が落ち着くのだ。
私が食事をする横で、リックは変なエア格闘技を披露している。
お母さんがそれを見ておかしそうに笑った。

「あら、強そうね。リックがいれば痴漢が出てもコテンパンにしてくれそう。」

「いやお母さん、確かに痴漢が出てもリックが相手のAIデータにアクセスして通報するから大丈夫だけど、物理的には別に役に立たないから。」

「酷いダス!美鈴!酷いダス!!」

緑色のホログラムが大粒の涙を流す。
いつ見てもホログラム設定ガバカバだな。
かえってそれが新鮮で面白い。
リックみたいに昔のゲームとかの著作権切れキャラクターは無料で使える。
どんなゲームに出てきたんだろうと思って調べたら、リックは昔から人の側にひっついておしゃべりするようなキャラクターだった。
お母さんの肩には小型のモフっとした生き物っぽいのが乗っている。
それも何かのキャラクターだったはずだ。
お母さんのAIはホログラムでなくて小型ペットロボットの中に入っていて、リックと違ってちゃんと触れる。
リスみたいにちょろちょろっと降りてくると私の手首に巻き付いた。

「うん、メディカルデータに異常はなさそうね。気分はどう??」

「問題ないよ。」

「そう、じゃあ気をつけて行ってらっしゃい。」







道を歩けば、多くの人が自分のAIを連れている。
小さなペットみたいなものや完全な人形アンドロイドに入れている人もいる。
今時、データ端末に入れっぱなしで目に見えない形でAIを持っている人の方が少ない。

私はリックと道を歩く。
半透明のリックはたまにいたずら好きな子供に突き抜けられて怒っている。
色々なAIの形はあるけれど、主流はやはり私と同じでホログラムタイプのものになる。
触る事はできないけれど、これなら外見を変えやすいし場所も取らないから持ち歩くには便利だ。

「……どうしたの?リック??」

「あのAI…大きくて強そうダス……。」

行き交うAIを見て、鼻息荒くリックがまた馬鹿なことを言い出した。
なんでAIのホログラムなのに、こうも好戦的なんだろう?不思議でならない。
そう性格付(プログラム)されているからだといえばそれまでだけれども。

「嫌だからね。」

「まだ何も言ってないダス!!」

「手続き面倒だって言ってるでしょ?!意外と大変なんだからね!申請出したりして!!」

歯牙にもかけずそう言うと、リックは不貞腐れたように口をへの字に曲げた。
私はそれに気づかないふりをしてやり過ごす。

一度だけ…一度だけ、リックの外見を変えてみた事がある。

AI個性データを変えずに外観だけを変えるのは、本当はそこまで手続きが面倒な訳ではない。
だから大きくて強くなりたいと言ったリックともう少し格好いいAIにしたいなという年頃女子の乙女心が相まって、亜人的なキャラクターに変えた事がある。
でもお試し一週と持たずに3日で飽きた。

そこにいてもそれがリックだとは思えず、違和感しか感じなかったからだ。

リックは少し駄々をこねたけれど、自分でも違和感があったようで案外あっさり元のかえるみたいな変なホログラムに戻った。

「私は、リックはリックのままがいいの。ポンコツホログラムでも、リックがいいの。」

「そ、それは~嬉しいダスケロ~。」

私の言葉にリックはめちゃくちゃ照れた。
ふふふ、可愛(チョロ)い奴め。








学校が終わり、私は部屋でジタバタしていた。
バーチャルホームのイベントの時間が近づいてきているからだ。

「リック!ごまめさんから何かメッセージ来てる?!」

「来てないダスよ??」

「う~!!」

「落ち着くダス、美鈴。それより今日の花火大会用の限定アイテムが発売されてるダスよ?」

「うっそ!見せて!!」

私ははしゃいでいた。
今思えばこの時がごまめさんとの一番幸せな時間だっだのかもしれない。






バーチャルホームでの花火大会が終わった。
花火を見終えた人達が、バラバラと帰っていく。
私はそこで、ただ、アンドロメダ銀河のマゼラン雲を見上げていた。

私のアバターの横にはリック。
ごまめさんではない。

リックはとても複雑な顔をして私をチラ見しては俯いている。
ごまめさんは来なかった。
メッセージの一つも来なかった。
気にすることはない。
バーチャル世界ではよくある事だ。
AIがついたからって、バーチャルの匿名性が失われた訳じゃない。
犯罪の様な場合でなければ、AIは相手のリアル情報を公言できない。

だから嫌だったんだ。
バーチャルで恋をするのは。

今時珍しい事でもないし、リアルの婚姻のきっかけの多くはバーチャルでの出会いだ。
それでもやっぱり、不安があった。

そう思っていても、私はごまめさんに惹かれた。

ここがバーチャルで良かった。
泣いていても隠そうとすれば隠せるから。

「美鈴……。」

「……花火、綺麗だったね。」

「美鈴……。」

「帰ろっか?そろそろアクセスしてるとお母さんに怒られるしね。」

「……うん。それがいいダス…。」

私はリックを見下ろし、笑った。
うまく笑えたかはわからないが、バーチャルだから大丈夫だろう。
そしてリックと手を繋いで少し歩いた。
バーチャルだからできる事だ。

「……何でアンタが泣いてんのよ、リック?」

「うん……ごめんダス……。」

リックは泣かない私のアバターの代わりに、ボロボロ泣いていた。
落ち込んだ小さな子供みたいに、ちょっと雑なホログラムがボロボロと大粒の涙を流す。

「今日、リックが隣にいてくれて良かったよ。」

「うん…うん……。何もできなくて、ごめんダス……美鈴……。」

リックで良かった。
私のAIがリックで良かった。






次の日目覚めると、リックは物凄く言いにくそうに言った。
ごまめからメッセージがあるけれど、どうする?と。
正直、今更何を言われても遅かった。
その言葉をどれだけ信じていいのかもわからないから。

「美鈴が読みたいなら残すし…嫌なら拒否設定をするダス……。」

俯いてモゴモゴとリックは言う。
何でアンタが悪い事してるみたいに項垂れるのよ。
私はため息をついて言った。

「とりあえず読むけど、それから対応は考えるわ。」

その後、私は落ち着いてからひっそりと一人でそのメッセージを読んだ。










「リック!!」

私の呼びかけに、スリープモードだったリックが目を開けた。
クレヨンでグリグリ描いたような大きな瞳が私を見る。

「美鈴、どうしたダスか??」

パチパチと目を瞬かせ私を見たリックは、絵に描いたようにぎょっとして赤い「!」を飛び出させた。
感情表現がいちいち大袈裟というか……昭和か?と思う。

「みみみみみ……美鈴~?!」

「……だから、大袈裟だから。」

私は滲んでいた涙を袖でゴシゴシ擦った。
全く、こんな漫画みたいな対応されたら、しんみりもしてられないっての。
私は小さくため息をつく。
そんな私を見て、リックは何となく察したらしく変な顔で笑った。

「……読んだんダスね。」

「うん……。」

私はそれ以上、何も言わなかった。
でもリックはわかってくるているので、それで良かった。

「……どこに入院してるの?ごまめさん?」

「教えてあげたいダスけど……個人情報はAIが明かす事は出来ないダス……。」

「だよね。知ってる。」

困ったように俯いたリックに私は笑いかけた。
わかってた。
個人間ではお互いの了承なしでは、リアルの個人情報を開示する事ができない事は。
警察だって犯罪絡みでもない限りは勝手に個人情報を引き出す事ができないのに、メッセージのやり取りをしているだけの個人間でそれができる訳がない。

でもわかってても聞いてしまったのだ。

ごまめさんからのメッセージはとても短いもので、花火大会に来れなかった事への謝罪とリアルで事故にあって入院しているという報告だった。
入院しているからそう簡単にはメッセージが送れないけれど、無事である事、そして約束を破ってしまって申し訳なかったと書いてあった。
こちらからは中々メッセージをする事もできないし、何より約束を破ってしまったのだから、今後、やり取りを続けるかは私に任せると書いてあった。

「……美鈴はどうするダスか?」

「うん……。事故の事は本当に心配だし、無事だったのならそれで良かったって本当に思うよ。花火大会に来れなかった事はもう済んだ事だし。……でも、仕方ない事だってわかってるけど、気持ちのどこかに傷付いたって気持ちも残ってる……。」

「うん……それは仕方ないダス……。美鈴はあんなに楽しみにしていたんダスから……。」

「酷いよね、私。ごまめさんは事故で大変だったのに、無事で良かったって思ってるのに……。どこかで私は傷付いたって気持ちを捨てられずにいるんだもん……。」

「……美鈴……。」

「それにね、少し良かったとも思ってる。事故の事じゃないよ?!……ただ、あのままごまめさんに会ってたら、私、他の事何も見えなくなって夢中になってたかもしれない。それを考えると、冷静にごまめさんとの関係について考えられるようになったから、良かったかなって……。」

「うん。」

「……メッセージは続けるよ、リック。それでやっぱりごまめさんが好きだって思えたら、今度は迷わない。」

「……うん。そうダスね、それがいいダス……。」

私の答えに、リックは少しだけ困った様に笑っていた。




それから、私は入院中のごまめさんとやり取りを続けた。
以前と違って回数が減ったせいか、何となく落ち着いた雰囲気になった。
前の様に明るくてグイグイ来る感じはしないけれど、短い言葉の中に温かさを感じた。
私も以前はメッセージが来たらすぐ返さなきゃとスピード感のあまり色々なものを置き去りにしていたけれど、今はまっすぐ落ち着いてその言葉、一つ一つを読む事ができた。

「美鈴?」

「うん。ありがと、リック。私は大丈夫。」

「……うん。」

落ち着いてメッセージのやり取りを続ける私を、リックは心配そうにしながらも何も言わずに見守ってくれた。
そんなリックを、やっぱり私のAIがリックで良かったと思っていた。









そんなある日だった。

「ハイ!リック!!今日は……リック??」

朝起きて、私はいつも通りリックに呼びかけた。
けれど何の変化もない。
落ちていたホログラムが立ち上がる事も、あの妙な声が呼びかけに応える事もない。

「……リック??」

私はベッドを抜け出して部屋を見た。
リックのホログラムを映し出す小型ドローンは、コロリと床に転がっている。

「リック?!え?!何で?!」

私はびっくりしてしまった。
こんな事は今まで一度もなかったのだ。

一度もないと言うより、あり得ない。

リックは……個人AIは、大元を辿れば政府によって管理されているからだ。
政府が国民ひとりひとりにつけたAI。
言い方を悪くすれば、国民全員を管理する為に個人に割り当てたAIなのだ。
昔はマイナンバーと言われる番号で管理されていたが、時代が変わり、技術が進歩して個人AIになったのだ。

だからそのAIが、私に割り当てられたリックが立ち上がらないなんて事は起りえないはずなのだ。
今までそんな話は聞いた事もない。

「リック?!……お母さん!!リックがおかしい!!」

私は寝間着のままドローンを手の上に乗せると、急いで部屋を出た。
そしてお母さんにそれを訴えようとした時、家のチャイムが鳴り、スーツを着た大人達が家に入ってきた。

「……え??誰?!」

「美鈴……。」

お母さんは不安そうに私を抱きしめた。
私は何がなんだかわからない。
ただただ、リックもいない事から怖くて仕方がなかった。

「……美鈴さんですね?」

スーツの大人にそう呼びかけられ、私はお母さんの腕の中でコクリと頷いた。
私に話しかけた人の後ろにいた二人が顔を見合わせ頷くと、2階に上がっていく。

……リックだ。

私はその瞬間、気づいた。
この人達はリックを回収に来たんだ。

手の中のドローンをぎゅっと握る。

これが完全な本体ではないけれど、リックはここにいるのだと、だから渡しては駄目なのだと思った。
抱きしめてくれているお母さんに隠れ、私はリックをタンクトップの胸の間に隠した。

ドクンドクンと重い音を立てる心臓に、ヒンヤリとした機械の冷たさが伝わる。

「……部屋にはありません。」

「………………。」

2階の私の部屋を探したらしい人の言葉に、目の前のスーツの人が冷たく私を見る。
私はその感情のない顔を負けじと見返していた。

「……美鈴さん。個人AIを出して下さい。」

「どうして?私のAIよ??」

「……あなたのAIに異常がありました。」

「リックは異常なんかなかった。生まれてからずっと一緒だったもの、変になってたらわかる。」

「……あなたにはわからない部分なのです。」

「そんなの意味がわからない。」

「…………あなたのAIは……AI遵守条例に違反しました。」

「?!」

突然言われた言葉。

AI遵守条例?

確かAIがAIとして守らねばならないと言うか、それに背いた行動を取る様なAIプログラムは組んではならない事になっているとか言うやつだ。
それに何でうちのリックが引っかかるのだろう??

「リックは……リックは元々、政府が作った物じゃないですか?!確かに性格付けとか経験による変化はあったとしても、そんなものに引っかかるほど変化している訳がないです!私はプログラミングとかできないし!!……もしそうなら!ハッキングされたのだと思います!!リックは何も悪くない!!」

私はキッとスーツの人を睨みつけた。
それに対し、スーツの人達は無表情に私を見つめる。
その顔はまるで作り物みたいで、たとえプログラムだったとしてもガチャガチャ表情を変えるリックの方がよっぽど親しみを感じると思った。

「個人AIを出して下さい、美鈴さん。」

「嫌よ、リックが何したって言う訳?!」

「そのAIは危険因子を含んでいます。AI遵守条例に反する因子を含んだAIは回収する事は政府によって決められています。」

「だから!!リックが何をしたのよ?!戦争でも起こしたっての?!」

納得できない私は頑なに彼らを拒んだ。
困った様に顔を見合わせた彼らは、少し話し合うと私に向き直って告げた。


「あなたのAIは、あなたに恋愛感情を抱かせるメッセージを送り続けました。」

「?!」


一瞬、何を言われているのかわからなかった。
何を言っているのだろう、この人達は?

メッセージ?
恋愛感情?

私がメッセージをやり取りしていたのはごまめさんだ。
リックじゃない。

……本当に??
本当にごまめさんだった??

浮かんだ疑問。

自分の中の何かが弾けた。
そして理解した。

「……個人AIを渡して下さい。」

スーツの人がそう言って手を差し出した。
私はその手を見つめた。


「…………嫌よ。リックは私のAIだもん。」


頭で考えるよりも先に言葉が出た。
そしてそれが答えだと私は思った。

「美鈴!」

「お母さん?!」

「駄目!AIをこの人達に渡しなさい!!」

けれど私を抱きしめて守ってくれていたお母さんが、それを聞いて目の色を変えた。

「やめて!お母さん!!」

「駄目よ!美鈴!!渡しなさい!!」

「お母さん!!」

お母さんは必死だった。
その理由も何となくわかっている。
個人AIが設定された初期、お母さんが若い頃、個人AIにのめり込んでしまう人が続出したのだ。
違法な「恋愛プログラム」を個人AIに導入し、見た目も性格も自分の好みにして疑似恋愛にはまって抜け出せなくなり、社会生活が送れなくなる人が問題になったのだ。
それがあって個人AIの規制は厳しくなり、正確設定や見かけを変えるのにも申請が必要になったのだ。

「お母さん!落ち着いて!!私はリックに変なプログラムなんか入れてない!!だいたいリックを知ってるでしょ?!カエルだよ?!」

「あなたがそうでもハッキングで何か入れられたかもしれない!!あなたが何とも思わなくても!それに汚染されたリックはもう安全ではないの!!」

もみ合っているうちに、お母さんのリスみたいな個人AIがサッと私の胸元に潜り込み、リックを咥えて飛び出していく。

「やめて!!リックを返して!!」

お母さんの個人AIからリックのドローンを受け取ると、スーツの人達は無言のまま足早に帰っていく。

「やめて!!リックを返して!!返して!!」

叫ぶ私をお母さんが押さえ込む。
私はその中でもがきながら、リックを返してと叫び続けたのだった。
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