境界の万屋

ありん

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友達が欲しい

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へいっ!いらっしゃい
これはこれは...可愛らしいお嬢ちゃんだね
なにをお探しかな

「あのね、お友達が欲しいの!くるみの心を傷つけなくていつまでもずっと一緒にいてくれる友達が欲しいの」

そうかい
そしたら翡翠色のが右の棚の一番下にあるはず...無いな、どこにやったかな
お嬢ちゃん、この飴でも食べてちょいと待ってな

「ふふぁ~い」

ぽち知らないかい?

ぽち「知らないよ~、たまなら知ってるんじゃないかなぁ」「ねぇねぇ、たまは知ってるよね?よく瓶を積み上げたりして遊んでるもんね?」

たま「ばっ、バレてた...煮干しくれたら教えてあげてもいいよ」

商売道具で遊んでいたにも関わらず煮干しを要求するとは...まったく
あげるから、どこにあるんだい?

たま「真ん中の机の引き出し」
「飴なくなっちゃったよ、まーだー?」

すまないねっ!
はい、これがお友達ができる魔法の瓶さ
お嬢ちゃん、一つ話を聞いてくれないかい?
この瓶を飲むと友達は必ずできるよ
心を傷つけず、ずっと居てくれる友達が
だが、本物の友達はお互いを傷つけて仲直りし、それを繰り返しながらなっていくものなんだよ
初めから仲が良いだけじゃ、何にも面白くない...
お嬢ちゃんにはまだ少し早いかな

大きくなったらきっと分かるようになるから、その時はまたおいで



飴を用意して待ってるからさ
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