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道端のドングリ
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やっと仕事を、終わらせた。
終電にぎりぎり間に合って、俺は静かに電車に揺られながら、ぐったりと周囲を見た。
目に映るのは、皆いつものメンバーだった。
下瞼を灰に染めて、丸まった弱々しい背中をソファに預けて眠りこけるお嬢さんや、厳しい顔つきでため息を絶やさないおっさん。「お互いいつもお疲れ様、枯れるまでまあ頑張ろうや」なんてことを言ってきそうな集団で皮肉にも温かさすら感じるが、俺はいつか必ず、ここの連中とはおさらばするつもりだ。
明日は八時出勤。今日の分の仕事すらまだあと少し残っているというのに、きっと明日になると自分のデスクにはまた今日並みの資料が積まれていることだろう。
別に仕事が出来ないわけではないが、というかむしろ優秀な方だが、なんだか皆、上司も含めて俺の手際の良さに頼り切っているのが納得のいかないところだ。だがこんな愚痴を社内で零そうものならば俺から仕事はなくなる。「やる気がない? あー、はいはい、さようなら。期待していたんだがね」でおしまいだ。
何が期待だ糞喰らえ。
俺自身どこか仏に身を委ねたいだなんて思っている節もあるのだろうが、生憎それは思っているだけで体が俺を離してくれない。どうやら俺は、この体に好かれているようだね、まったく、嬉しい限りだ。
外の景色を見ようと首を捻ったが、俺が見たのは骸骨じみた誰かさんの顔だった。まったく、人間離れしてやがる。
気を落としてスマホを開き、SNSに愚痴でもこぼしてやろうとアプリを起動する。
すると、ある話題が目に飛び込んできた。
あー、はいはい、そうか、そうだったな。すっかり忘れていたよ。どうりで今朝はなんだか少しそわそわしていたわけだ。ただこじつけみたいな日だが、今日はそうか。
「猫の日、か」
俺は息を吐くみたいにそう呟いて、ハッシュタグと共に投稿されていた猫ちゃん動画をタップした。
癒やされるなあ。うちの社員が全員まとめてこの子みたいになったら少しは気が楽なのになあ。
「――ゔぐぅっ!」
そんなこんなで、吐き気に襲われた。
はあー酔っちまったなあ畜生。
駅の改札を出て、この時間は閉まっているたこ焼き屋の前を通り過ぎて、俺は静まった夜道にそう零した。
今晩は冷えるなあ、寒い寒い。俺はスーツの上から羽織ったロングコートのポッケに手を突っ込んで、ぎゅっと固く拳を握る。じんわりと冷や汗みたいなのが手の平の皺を流れるのが心地悪い。
オレンジ色の看板を掲げた塾の前を通り過ぎた頃、ポツン、ポツン、と小雨が降り始めた。
「おいおいマジかよ、傘持ってきてねえぞ今日」
折り畳み傘はこの間の強風で壊れて以来買い換えれてないし。
次第に雨は強さを増していき、まったく嫌になってくるなあと、仕方なく鞄を傘に、足早にアパートへと向かった。
そんな、時だった。
――ニィー、ニィー。
そんな声を足元に過ぎてしまったものだから、思わず俺は止まって、引き返してしまった。
そして、そこに見てしまったのだ。
「譲ちゃんか坊ちゃんか知らんが、捨てられちまったのかい。不憫だねえ。まるでアスファルトに落ちたらドングリみたいだよ、お前は」
座り込んでしまうと、ふらふらと視界が揺れるのが分かった。こいつは結構キテるらしい。
俺が覗き込んでいたのは、捨てられた子猫だった。
この寒い日にこの雨に濡れて、それでも張り裂けるほど叫ぶ、子猫、だった。
「んー…随分弱ってるなあこりゃあ。震えてやがる」
拾ってやりたいが、うちのアパートはペット禁止だからどうしたものか。
なんて考えられる人間なら良かったが、不幸にも俺は、この腐った社会に気が付けば心まで腐敗させられていたようで、はは、と笑ってその場を後にした。
「言っとくがうちにはミルクも何もねえかんな、イワシならあるが」
風呂に入りながら、俺はドングリに対してそんな言葉を投げる。
結局俺はあの子猫を拾ってしまって、そうして今に至っている。
初めて動物を飼う俺には、子猫の冷えた体を何で温めたら良いのか分からず、とりあえず寒いから一緒に風呂にでも入ろうという発想に思い至ったわけだ。
つい先程まで雨に打たれて震えていたドングリも、今じゃニーニー言いながら浴室を彷徨き回る。その足運びは、何とも弱々しく、おぼつかなかった。
「お前はまるで生まれたての子鹿だな」
「ニー!」
比喩になってないよ! なんて返事を返されたみたいで、俺は少しばかり苦笑してしまう。
「そうだなあ、比喩になってないもんなあ」
ははは、と笑って、ああ、こいつを拾ったのも案外悪くはないかもな、なんて思ってみた。
こうしていると、明日も早くから仕事があることを忘れてしまいそうである。
風呂から上がって、イワシをすりつぶしてぬるま湯でふやかしたなんちゃってご飯をドングリに見せると、随分腹を空かせていたようで、猛獣の如く食い付いた。流石は腹ペコがおーんの子猫である。
そんなこんなで今は寝息を立てているドングリの横で、俺は明日着るワイシャツをハンガーに掛けているところだった。濡れたカバンの中身を抜いて、スーツも新しいのを用意した。
なんだか楽に用意が進むが、きっとドングリの寝息があってこそだろう。
俺は寝付くドングリを片手でさらって、敷いた布団に共に入って目を閉じた。
いつもの如く、スーっと、意識はすぐに暗闇に落ちていった。
翌日からは、家に帰ったらドングリが待っていたのであまり苦なく日々を過ごせた。ただアパートの住人に隠れてキャットフードを部屋に持ち込むという作業は、毎度ヒヤヒヤとするが。
後輩に猫好きの女の子がいたので、俺はペット禁止の上の旨を伝えて、近いうちにその子にドングリを引き取ってもらう事となった。
そのことをドングリに伝えると、まるで本当に話を理解したような驚きと寂しさを目に浮かべて何も言わずに丸くなった。
俺のほうが少し驚いたが、それ以上に、その時、自分の中に芽生えた「寂しくなるな」なんて鼻で笑いたくなる冗談めかした本音に、自らの発言を情けなく思った。
やはり、あの日拾うべきではなかった。
こんな、思いをするならば。
引取の話を詰める中で、彼女とはやがて恋人となった。胸が大きくて黒タイツの太ももがムチムチで顔が俺のオキニのAV女優に似ていてラベンダーの香りが良いこと以外俺は彼女についてあまり意識はしていなかったが、どうやら俺の性格と功績を見込んだらしい彼女に想いを寄せられた。
結局は彼女も金かと気を落としかけたが、どうやらそうではないらしい。
「いつも仕事一筋な先輩が子猫を拾っちゃう優しいお方だったということにギャップ萌を感じました」
とのことだ。
因みに、それに対し俺が「近い未来、君自身が子猫にならなければ良いがね」なんて気持ちの悪い冗談をふっかけたことが効果抜群だったらしく、俺はそれを聞いたときには「マジかこいつ」と思ってしまった。
それから一年間ほど交際が続いているのだが、半年ほど前に彼女に引き取られたドングリの様子が最近少しおかしいらしく、俺たち二人の間にもなんだか不穏な空気が漂っていた。
結果だけ言うと、その報告の一週間後にドングリは死んだ。
それが原因というわけではないが、俺の部屋に遊びに来た彼女に例のアダルトビデオがなんでか見つかってしまい、彼女自身も自分が例のその女優と顔が似ていることに気が付いて顔を赤くした。二つの意味で。
それから「不純な気持ちで私に近づいたのか」とかなんとか訳の分からないことを言われて喧嘩になって、結局破局、ということである。
セクハラ、として訴えられなかったことは不幸中の幸いだが、それにしても、あとになればなるほど彼女が惜しくて、悔しかった。
ああ、今もしドングリが生きていれば、結婚の話でもしていただろうか。
そう考えたときに気がついた。
ドングリに出会ってともに生活をして、その間だけ俺の人生は、楽しかったのだと。
「幸せになりたければ、猫を飼いなさい」何処かでそんな記事を読んだ覚えがある。
また新しく猫を飼おうかと空笑いしてみたが、俺にとって、幸せにしてくれる猫は、ドングリだけだった。
もし、あの時彼女に引き渡すことをやめていれば、ドングリと過ごす日はもっと多かったはずだ。
死に際、ドングリは少しでも俺のことを思い出してくれただろうか。会いたいと、そう少しでも願ってくれただろうか。
俺は今夜、夢の中でも寄り添ってほしいんだとばかりに、俺の部屋に来た初めての夜、ドングリが眠ったところに枕を置いて眠った。
俺が彼女に言った冗談を思い出す。
「近い未来、君自身が子猫にならなければ良いがね」
ある朝出勤すると、いつものデスクに、彼女の姿はなかった。
終電にぎりぎり間に合って、俺は静かに電車に揺られながら、ぐったりと周囲を見た。
目に映るのは、皆いつものメンバーだった。
下瞼を灰に染めて、丸まった弱々しい背中をソファに預けて眠りこけるお嬢さんや、厳しい顔つきでため息を絶やさないおっさん。「お互いいつもお疲れ様、枯れるまでまあ頑張ろうや」なんてことを言ってきそうな集団で皮肉にも温かさすら感じるが、俺はいつか必ず、ここの連中とはおさらばするつもりだ。
明日は八時出勤。今日の分の仕事すらまだあと少し残っているというのに、きっと明日になると自分のデスクにはまた今日並みの資料が積まれていることだろう。
別に仕事が出来ないわけではないが、というかむしろ優秀な方だが、なんだか皆、上司も含めて俺の手際の良さに頼り切っているのが納得のいかないところだ。だがこんな愚痴を社内で零そうものならば俺から仕事はなくなる。「やる気がない? あー、はいはい、さようなら。期待していたんだがね」でおしまいだ。
何が期待だ糞喰らえ。
俺自身どこか仏に身を委ねたいだなんて思っている節もあるのだろうが、生憎それは思っているだけで体が俺を離してくれない。どうやら俺は、この体に好かれているようだね、まったく、嬉しい限りだ。
外の景色を見ようと首を捻ったが、俺が見たのは骸骨じみた誰かさんの顔だった。まったく、人間離れしてやがる。
気を落としてスマホを開き、SNSに愚痴でもこぼしてやろうとアプリを起動する。
すると、ある話題が目に飛び込んできた。
あー、はいはい、そうか、そうだったな。すっかり忘れていたよ。どうりで今朝はなんだか少しそわそわしていたわけだ。ただこじつけみたいな日だが、今日はそうか。
「猫の日、か」
俺は息を吐くみたいにそう呟いて、ハッシュタグと共に投稿されていた猫ちゃん動画をタップした。
癒やされるなあ。うちの社員が全員まとめてこの子みたいになったら少しは気が楽なのになあ。
「――ゔぐぅっ!」
そんなこんなで、吐き気に襲われた。
はあー酔っちまったなあ畜生。
駅の改札を出て、この時間は閉まっているたこ焼き屋の前を通り過ぎて、俺は静まった夜道にそう零した。
今晩は冷えるなあ、寒い寒い。俺はスーツの上から羽織ったロングコートのポッケに手を突っ込んで、ぎゅっと固く拳を握る。じんわりと冷や汗みたいなのが手の平の皺を流れるのが心地悪い。
オレンジ色の看板を掲げた塾の前を通り過ぎた頃、ポツン、ポツン、と小雨が降り始めた。
「おいおいマジかよ、傘持ってきてねえぞ今日」
折り畳み傘はこの間の強風で壊れて以来買い換えれてないし。
次第に雨は強さを増していき、まったく嫌になってくるなあと、仕方なく鞄を傘に、足早にアパートへと向かった。
そんな、時だった。
――ニィー、ニィー。
そんな声を足元に過ぎてしまったものだから、思わず俺は止まって、引き返してしまった。
そして、そこに見てしまったのだ。
「譲ちゃんか坊ちゃんか知らんが、捨てられちまったのかい。不憫だねえ。まるでアスファルトに落ちたらドングリみたいだよ、お前は」
座り込んでしまうと、ふらふらと視界が揺れるのが分かった。こいつは結構キテるらしい。
俺が覗き込んでいたのは、捨てられた子猫だった。
この寒い日にこの雨に濡れて、それでも張り裂けるほど叫ぶ、子猫、だった。
「んー…随分弱ってるなあこりゃあ。震えてやがる」
拾ってやりたいが、うちのアパートはペット禁止だからどうしたものか。
なんて考えられる人間なら良かったが、不幸にも俺は、この腐った社会に気が付けば心まで腐敗させられていたようで、はは、と笑ってその場を後にした。
「言っとくがうちにはミルクも何もねえかんな、イワシならあるが」
風呂に入りながら、俺はドングリに対してそんな言葉を投げる。
結局俺はあの子猫を拾ってしまって、そうして今に至っている。
初めて動物を飼う俺には、子猫の冷えた体を何で温めたら良いのか分からず、とりあえず寒いから一緒に風呂にでも入ろうという発想に思い至ったわけだ。
つい先程まで雨に打たれて震えていたドングリも、今じゃニーニー言いながら浴室を彷徨き回る。その足運びは、何とも弱々しく、おぼつかなかった。
「お前はまるで生まれたての子鹿だな」
「ニー!」
比喩になってないよ! なんて返事を返されたみたいで、俺は少しばかり苦笑してしまう。
「そうだなあ、比喩になってないもんなあ」
ははは、と笑って、ああ、こいつを拾ったのも案外悪くはないかもな、なんて思ってみた。
こうしていると、明日も早くから仕事があることを忘れてしまいそうである。
風呂から上がって、イワシをすりつぶしてぬるま湯でふやかしたなんちゃってご飯をドングリに見せると、随分腹を空かせていたようで、猛獣の如く食い付いた。流石は腹ペコがおーんの子猫である。
そんなこんなで今は寝息を立てているドングリの横で、俺は明日着るワイシャツをハンガーに掛けているところだった。濡れたカバンの中身を抜いて、スーツも新しいのを用意した。
なんだか楽に用意が進むが、きっとドングリの寝息があってこそだろう。
俺は寝付くドングリを片手でさらって、敷いた布団に共に入って目を閉じた。
いつもの如く、スーっと、意識はすぐに暗闇に落ちていった。
翌日からは、家に帰ったらドングリが待っていたのであまり苦なく日々を過ごせた。ただアパートの住人に隠れてキャットフードを部屋に持ち込むという作業は、毎度ヒヤヒヤとするが。
後輩に猫好きの女の子がいたので、俺はペット禁止の上の旨を伝えて、近いうちにその子にドングリを引き取ってもらう事となった。
そのことをドングリに伝えると、まるで本当に話を理解したような驚きと寂しさを目に浮かべて何も言わずに丸くなった。
俺のほうが少し驚いたが、それ以上に、その時、自分の中に芽生えた「寂しくなるな」なんて鼻で笑いたくなる冗談めかした本音に、自らの発言を情けなく思った。
やはり、あの日拾うべきではなかった。
こんな、思いをするならば。
引取の話を詰める中で、彼女とはやがて恋人となった。胸が大きくて黒タイツの太ももがムチムチで顔が俺のオキニのAV女優に似ていてラベンダーの香りが良いこと以外俺は彼女についてあまり意識はしていなかったが、どうやら俺の性格と功績を見込んだらしい彼女に想いを寄せられた。
結局は彼女も金かと気を落としかけたが、どうやらそうではないらしい。
「いつも仕事一筋な先輩が子猫を拾っちゃう優しいお方だったということにギャップ萌を感じました」
とのことだ。
因みに、それに対し俺が「近い未来、君自身が子猫にならなければ良いがね」なんて気持ちの悪い冗談をふっかけたことが効果抜群だったらしく、俺はそれを聞いたときには「マジかこいつ」と思ってしまった。
それから一年間ほど交際が続いているのだが、半年ほど前に彼女に引き取られたドングリの様子が最近少しおかしいらしく、俺たち二人の間にもなんだか不穏な空気が漂っていた。
結果だけ言うと、その報告の一週間後にドングリは死んだ。
それが原因というわけではないが、俺の部屋に遊びに来た彼女に例のアダルトビデオがなんでか見つかってしまい、彼女自身も自分が例のその女優と顔が似ていることに気が付いて顔を赤くした。二つの意味で。
それから「不純な気持ちで私に近づいたのか」とかなんとか訳の分からないことを言われて喧嘩になって、結局破局、ということである。
セクハラ、として訴えられなかったことは不幸中の幸いだが、それにしても、あとになればなるほど彼女が惜しくて、悔しかった。
ああ、今もしドングリが生きていれば、結婚の話でもしていただろうか。
そう考えたときに気がついた。
ドングリに出会ってともに生活をして、その間だけ俺の人生は、楽しかったのだと。
「幸せになりたければ、猫を飼いなさい」何処かでそんな記事を読んだ覚えがある。
また新しく猫を飼おうかと空笑いしてみたが、俺にとって、幸せにしてくれる猫は、ドングリだけだった。
もし、あの時彼女に引き渡すことをやめていれば、ドングリと過ごす日はもっと多かったはずだ。
死に際、ドングリは少しでも俺のことを思い出してくれただろうか。会いたいと、そう少しでも願ってくれただろうか。
俺は今夜、夢の中でも寄り添ってほしいんだとばかりに、俺の部屋に来た初めての夜、ドングリが眠ったところに枕を置いて眠った。
俺が彼女に言った冗談を思い出す。
「近い未来、君自身が子猫にならなければ良いがね」
ある朝出勤すると、いつものデスクに、彼女の姿はなかった。
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