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8.未来へ……
13.意外に問題でした……
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空飛ぶ絨毯状の飛行物体。とりあえず、『魔法の絨毯』と呼ぶことにしましょう。
魔法の絨毯は、術者一名、さらわれた人四名を乗せて対地高度(※地面からの高さ)にして五十メートルほどの高さを、それほど早くない速度で湖の方向に向かって飛び去りました。
このことから目視できなかったとはいえ、魔法の絨毯のある程度の性能は推測できます。
・魔法の絨毯の大きさは、三メートル四方程度であること
これは、術者が座っているスペースと四人の人間が寝かされていても落ちない程度の広さでありながら、広さにそれほど余裕が見えなかった点から推測できます。
人一人が座るのに必要な空間を七十~八十センチ四方として、さらわれた人々の中でも男性の伸長を百八十cmと仮定すれば、最低でも二百五十cmで、二メートル半は必要だと思えるからです。
ギリギリのサイズ」ではないでしょうが、余裕があるようには見えませんでしたから、絨毯の端まで余裕を持たせても三m程度というのは、あながち外れてはいないでしょう。
・用途は輸送が主体で、軍事利用が可能だとすれば爆撃系が良いところだと思われること
これは、その大きさと速度から考えて、地上からの攻撃を回避する性能はあまりないだろうという点と、絨毯ですから、上に座って乗るという点で高機動をとる飛行は難しいと思われるからですね。
湖の上空へ向かったということは、おそらく追跡者を振り切るためでしょう。地上を移動すれば、すぐに馬などで追跡される可能性が高いですからね。
湖の上に出てしまえば、地上からの追跡は格段に難しくなります。船を出して追跡するにしても、出向するまでの時間や風向きなどから船を思った方向に勧めさせることができず、目標を見失ってしまうでしょう。
追跡されていないことを確認したあと、適当な場所から陸の上を目立たない高さで飛べば、よいだけですからね。
用途が、輸送や上空からの魔法弾落下で攻撃する爆撃用とであれば、こちらに必要なモノは迎撃戦闘が可能な飛行物体となります。
問題は、QAに搭載されている飛空艇やトムキャット型のヴァルキリーは、地上の拠点から一定距離でしか戦闘行動がとれないので、この場で僕たちの護衛に着くことはできない点ですね。
「簡単に、補給拠点無しで馬車に同行できて、輸送や爆撃系の飛行物体に対抗するモノが必要ということですが……」
僕は少し考えると、指をパチンとならそうとして…… ピシッという小さな音だけが響きます。むぅ、失敗しましたね。
敵の再襲撃に備えて、他の皆さんは寝ていただきながら、僕は対抗手段を考えていたので、幸い指を鳴らすことを失敗したことは誰にも見られていなかったのは幸いでしたね。
◆◇◆◇◆◇
明け方近くに出来上がったモノ…… それは、魔法使い定番の箒です。魔女に相応しく、竹箒の房近くは、飾り布で覆っていますので、普通の箒にはみえませんが、これなら小型で機動性も高く、魔女のイメージにもぴったりですよね。
組みあがった魔法の箒は、横になった状態で床の上七十cmくらいの高さに浮かんでいます。僕はえいやっっとどこかの宅配便をしている魔女さんよろしく、箒の柄に両手でつかまって、房の根元に座り…… すぐに降りました。
「……これは無理ですね。というか、あの魔女宅さんはよく普通にまたがって居られましたね……」
そうなんですよ、僕が箒からすぐ降りたのは、箒の柄や穂の根元が直接太ももやら言いにくい場所に当たる感触に、身体がざわついたからです。
「僕で無理なんですから、イリスさんやユイに渡したら殴られかねませんね…… さすがに、あのアリシアでも怒りそうですからね~」
かといって、アイデア倒れにするには勿体ないし、どうしましょうか……
箒の柄に横座りで座って飛ぶことも考えましたが、護衛で馬車の上を長時間飛ぶことを考えると、さすがに厳しいというか、無理っぽい……
考えた末に箒の柄に、横座りできるようなシートをオプションで装着できるようにしました。
座る面の形状は、平坦、サドル、横座り用のショートシート、長距離飛行用のロングシートの四つのタイプに変更可能にます。
フラットにすると、箒の柄の部分に平坦な足の踏み場ができます。用途は、箒上での抜刀などの近接戦闘に使用します。
サドルは自転車の椅子のような形状に変形することで、高速・高機動時の安定性を確保することが目的で、中長距離魔法戦にも向いています。
横座りのショートシートは、移動用ですね。見た目も、女の子らしくてよい感じになるんじゃないですかね。
ロングシートは、アメリカンタイプのバイクの程ではありませんが、肩辺りまでの背もたれが付いた箒にまたがる形状のシートです。またがるといっても、膝から上はシートの上ですので、足のほうだけ柄の下につけられたステップにかけて飛ぶ感じです。これなら、箒での長距離飛行でも、そこそこ楽に行けるでしょう。
見た目も大事ですから、日焼け防止のためにエナンと呼ばれる『つばの広いとんがり帽子』と、下から色々見えては困るので、裾の長いコクーンコートと呼ばれるコートもセットにします。
「まあ、これくらいなら何とかなりますよね……」
サドルタイプは自転車と同じですので、座り慣れないうちは難しいかもしれませんが、戦闘時だけに限定すれば、それほど気にならないと思いたい……
ちなみに、魔女と箒が結び付けられるのは、魔女が薬草などを作るために、部屋を常に綺麗に掃除していたことに由来するとか、箒の柄に薬を塗ってまたがることでトリップするなどと言われていますね。
こういった話はどこまでが本当かはわかりませんが、本業である薬の調合の為に常に掃除をするイメージからなら、僕もわかるような気がします。
って、こんな話をしている場合じゃありませんね。日が昇ってきたら、アリシアをたたき起こして箒での飛行・戦闘訓練を、屋敷の方々にも見えるようにしなきゃいけませんからね。
魔法の絨毯は、術者一名、さらわれた人四名を乗せて対地高度(※地面からの高さ)にして五十メートルほどの高さを、それほど早くない速度で湖の方向に向かって飛び去りました。
このことから目視できなかったとはいえ、魔法の絨毯のある程度の性能は推測できます。
・魔法の絨毯の大きさは、三メートル四方程度であること
これは、術者が座っているスペースと四人の人間が寝かされていても落ちない程度の広さでありながら、広さにそれほど余裕が見えなかった点から推測できます。
人一人が座るのに必要な空間を七十~八十センチ四方として、さらわれた人々の中でも男性の伸長を百八十cmと仮定すれば、最低でも二百五十cmで、二メートル半は必要だと思えるからです。
ギリギリのサイズ」ではないでしょうが、余裕があるようには見えませんでしたから、絨毯の端まで余裕を持たせても三m程度というのは、あながち外れてはいないでしょう。
・用途は輸送が主体で、軍事利用が可能だとすれば爆撃系が良いところだと思われること
これは、その大きさと速度から考えて、地上からの攻撃を回避する性能はあまりないだろうという点と、絨毯ですから、上に座って乗るという点で高機動をとる飛行は難しいと思われるからですね。
湖の上空へ向かったということは、おそらく追跡者を振り切るためでしょう。地上を移動すれば、すぐに馬などで追跡される可能性が高いですからね。
湖の上に出てしまえば、地上からの追跡は格段に難しくなります。船を出して追跡するにしても、出向するまでの時間や風向きなどから船を思った方向に勧めさせることができず、目標を見失ってしまうでしょう。
追跡されていないことを確認したあと、適当な場所から陸の上を目立たない高さで飛べば、よいだけですからね。
用途が、輸送や上空からの魔法弾落下で攻撃する爆撃用とであれば、こちらに必要なモノは迎撃戦闘が可能な飛行物体となります。
問題は、QAに搭載されている飛空艇やトムキャット型のヴァルキリーは、地上の拠点から一定距離でしか戦闘行動がとれないので、この場で僕たちの護衛に着くことはできない点ですね。
「簡単に、補給拠点無しで馬車に同行できて、輸送や爆撃系の飛行物体に対抗するモノが必要ということですが……」
僕は少し考えると、指をパチンとならそうとして…… ピシッという小さな音だけが響きます。むぅ、失敗しましたね。
敵の再襲撃に備えて、他の皆さんは寝ていただきながら、僕は対抗手段を考えていたので、幸い指を鳴らすことを失敗したことは誰にも見られていなかったのは幸いでしたね。
◆◇◆◇◆◇
明け方近くに出来上がったモノ…… それは、魔法使い定番の箒です。魔女に相応しく、竹箒の房近くは、飾り布で覆っていますので、普通の箒にはみえませんが、これなら小型で機動性も高く、魔女のイメージにもぴったりですよね。
組みあがった魔法の箒は、横になった状態で床の上七十cmくらいの高さに浮かんでいます。僕はえいやっっとどこかの宅配便をしている魔女さんよろしく、箒の柄に両手でつかまって、房の根元に座り…… すぐに降りました。
「……これは無理ですね。というか、あの魔女宅さんはよく普通にまたがって居られましたね……」
そうなんですよ、僕が箒からすぐ降りたのは、箒の柄や穂の根元が直接太ももやら言いにくい場所に当たる感触に、身体がざわついたからです。
「僕で無理なんですから、イリスさんやユイに渡したら殴られかねませんね…… さすがに、あのアリシアでも怒りそうですからね~」
かといって、アイデア倒れにするには勿体ないし、どうしましょうか……
箒の柄に横座りで座って飛ぶことも考えましたが、護衛で馬車の上を長時間飛ぶことを考えると、さすがに厳しいというか、無理っぽい……
考えた末に箒の柄に、横座りできるようなシートをオプションで装着できるようにしました。
座る面の形状は、平坦、サドル、横座り用のショートシート、長距離飛行用のロングシートの四つのタイプに変更可能にます。
フラットにすると、箒の柄の部分に平坦な足の踏み場ができます。用途は、箒上での抜刀などの近接戦闘に使用します。
サドルは自転車の椅子のような形状に変形することで、高速・高機動時の安定性を確保することが目的で、中長距離魔法戦にも向いています。
横座りのショートシートは、移動用ですね。見た目も、女の子らしくてよい感じになるんじゃないですかね。
ロングシートは、アメリカンタイプのバイクの程ではありませんが、肩辺りまでの背もたれが付いた箒にまたがる形状のシートです。またがるといっても、膝から上はシートの上ですので、足のほうだけ柄の下につけられたステップにかけて飛ぶ感じです。これなら、箒での長距離飛行でも、そこそこ楽に行けるでしょう。
見た目も大事ですから、日焼け防止のためにエナンと呼ばれる『つばの広いとんがり帽子』と、下から色々見えては困るので、裾の長いコクーンコートと呼ばれるコートもセットにします。
「まあ、これくらいなら何とかなりますよね……」
サドルタイプは自転車と同じですので、座り慣れないうちは難しいかもしれませんが、戦闘時だけに限定すれば、それほど気にならないと思いたい……
ちなみに、魔女と箒が結び付けられるのは、魔女が薬草などを作るために、部屋を常に綺麗に掃除していたことに由来するとか、箒の柄に薬を塗ってまたがることでトリップするなどと言われていますね。
こういった話はどこまでが本当かはわかりませんが、本業である薬の調合の為に常に掃除をするイメージからなら、僕もわかるような気がします。
って、こんな話をしている場合じゃありませんね。日が昇ってきたら、アリシアをたたき起こして箒での飛行・戦闘訓練を、屋敷の方々にも見えるようにしなきゃいけませんからね。
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