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第4章 

第6話 ~ 静観するパトリシア 6 ~

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 全く敬う気配もなく、慇懃無礼な態度を取るエミリア。
 先程の兄達との話で、ショックを受けたルーベルトは項垂れたまま動く事が無い。

「お前達二人は犯罪奴隷に、堕ちて貰う任期は13年だ。奴隷商人にお前達を、売り渡す手配は済んで居る。奴隷商人を呼べ!」
「え?ちょっと待ってよ!何それ聞いてないんですけどぉ-信じられない!てか、この木?木の手錠外せよ!」

 パトリシアは、玉座の後ろで一部始終を見てあのエミリア?日本人だなぁ~と思う。喋り言葉が私の居た頃と変わらないから、時系列はズレてないのか?とボンヤリと見ていた。

「父上、私は悪くないエミリアに騙された。悪くない悪くない、パトリシア!助けろ!パトリシア居るんだろ助けろ!母上助けて助けて・・・」

 奴隷と、聞いたとたんに暴れ出すルーベルト。

「ルーベルト、何故今になって、パトリシア嬢の名を呼ぶ!お前が一番嫌いな相手だろ?パトリシア嬢は、私の者だよ。お前なんかには渡さない!恥を知れ!お前は奴隷になって死ねよバァ~カ!」
「クレールあ、兄上、パトリシアと・・まさか嘘だ嘘だァーーーーーパトリシア助けろ!」
「うるさい!」

 ハインツが、怒鳴りルーベルトの側に魔で行き腹を蹴り付けた。

「ギャーーー い だ いー」

 蹴られた腹を抱えて踞った。

 するとそこに一人の奴隷商人が、謁見の間の中に入ってきた。

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