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第7章
第19話 畑と温室
しおりを挟む仕方ありませんわね……。
「お兄様?では、温室へ行きますか?」
そう言って、立ち上がりチビッ子達を呼び戻します。
「お、おお、突然何だ!びっくりするだろ?」
「突然では、ないですよ?ルト、ルクス!」
先程から、温室に向かうと言ってますもの!
《《なに?》およびですか》
(温室に行くわよ?戻ってきて?)
《今行くよ~》《行きます!》
ルトが返事をしたかと思えば、ルクスがルトを背中に乗せて戻ってきた。
《あるじ?戻ったよ?》
《ごしゅじん、戻りました!》
「はい!二人とも良い子ね?なら行きましょうか?お兄様は本当に、どうしますの?」
行くの行かないの?どっちかしらね!
「チビ達もいくんだろ?」
「当たり前ですが、なにか?」
「なら行くだろ!ルトおいで!」
………ですよねぇ~?
呼ばれたルトは、躊躇いもなくアレクお兄様の肩に乗ります。
「はぁ~そうですか。ヴァンスお兄様は?」
「え?あぁ、私は?また、戻るよ。パトリシア行っておいで」
「フフフ、お兄様。ありがとうございます。では、行きますわね?あ!そうでした、ヴァンスお兄様?」
「なんだい?パトリシア?」
「大した事では、ないのですが……。あのお爺さん達から……なにか言って来られても、取り合わない様にした方が良さそうですわ?」
「え!なんだい?いきなり」
「ま、まぁ?そんな予感がしたものですから……では、お兄様頑張ってくださいませ?」
何となくの、嫌な予感ですが……気にしないでおきますわ。
「ありがとう、また後でな?」
「はい!ヴァンスお兄様!では、アレクお兄様、ルクス、ルト行くわよ?」
はぁ~い!
そして、二人と二匹で温室に向かう。
「それにしても……シア?」
「なんです?」
「この、庭は………」
温室に行くのには、中庭を突っ切ると近いので庭を歩いてますが。ちゃんと区切って、庭木を植えています。なので、花壇の花と庭木が季節で合わさると、綺麗な場所があります。
今も、そんな綺麗な場所を歩いてます。
「綺麗でしょう?四季があるので季節毎に花が咲きますわよ?」
「そうなのか?」
「ええ、ですが………今の庭番では、手が回りませんわね?」
「だろうな、それに畑に?温室……か?なぁシア、畑は何を育てるのかな?」
「そうですね?何を作るか迷ってますわ。料理長と相談して作っても、面白いかも知れませんわね?あ!それと町の中心部にカフェを作っても良いですわね?そこで何が売れるか試しても良いですわね?」
「カフェ?何だそれは?」
「えっと、食事をする場所ですわよ?お兄様だって知ってるでしょ?」
そんな話を歩いてしてると温室につく。
《あるじ?ここで何をするの?》
「ここはね?ルト達が食べれる実が生る木を植えるのよ?温室の他にも外に植えてあるのよ?」
「ここは、何を植えるのだい?シア?」
「そうですね……さくらんぼと、桃にビワなんてどうかしら?2棟あるから1棟ずつですけど……」
外はリンゴに、みかんに、梨にあ!葡萄も良いわね?葡萄酒が出来るし、リンゴもお酒になるわ!
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