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第8章
第9話 紛れ混まされた者は?
しおりを挟む城に戻ったパトリシアは、自室に戻ると直ぐにお父様のいる執務室に向かう。
着替えが面倒ね?なら、クリーン!
「よし!綺麗に成ったわ!」
あ~城って広い!お父様の居る場所に向かうのも一苦労よね?
早足で城の中を歩き、執務室にたどり着く。
扉の前に立つと、身形を整えてゆっくりとノックをして中から返事が返って来るのを待つと、数秒で入室の許可をされて部屋に入る。
「お父様?パトリシアですわ」
「あぁ、入ってくれ」
「失礼しますわね?お父様」
「パトリシア、どうだった?畑やその他は?元に戻ったかい?」
「ええ、戻りましたわ。全くお父様……あんな連中を………」
「まぁ、仕方ないだろ?お前じゃあるましいなぁ~」
人の見極めなんて……と、言うが冒険者ギルドからの紹介なら、鑑定出来る人が居るでしょうに?
あ!でも冒険者ギルドが係わってるなら、紛れ混ませるのは難しくないわね?
ギルマスか、サブマスの仕業かしら?
でも………ギルマスさんて、そんなに悪い人ではなかったわよね?前にお会いした時に鑑定したものねぇ……?
「お父様?冒険者ギルドからのご紹介で、使用人を決めたのでしょう?」
「あぁ、そうだが………どうにもあの連中、口を割らんのだ。ヴァンスに今調べさせてるがね。パトリシアお前は、分かってるのだろう?」
だろう?じゃないですわよ?お父様!
呑気にそんなこと言ってる場合ですの?
「分かりますわよ?お父様。彼方の………私をお嫌いになっている方の、手の者ですわよ?何方も、冒険者崩れ低ランクの、犯罪者ギリギリの者達ですわよ?」
「そ、そんな者達を………と、言う事はだ!冒険者ギルドも一枚噛んでると?」
「まぁ、そうでしょうね?でないとあんな素行の悪い者なんて、寄越さないでしょうね?」
「お前………本当に……」
「なんてすの?それで、お父様?どうされるのですか?」
「え?あぁ、それなら捕らえた奴らを引き摺って、あっちの屋敷に返して来るぞ。ハハハ!勿論冒険者ギルドの連中も調べるし、損害金もふんだくる!」
「調べるのは、良いですが……闇ギルドの連中も加わっていますわよ?」
「はぁ?闇………闇だと!」
あ~煩いわね?
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