378 / 574
第12章
第9話 お詫びのお出かけ。
しおりを挟むそして、次の日の朝食をお兄様達と取っているとお兄様達から、殿下とのお出掛けの事で小言を言われる。
「パトリシア?お前殿下と城下に行くそうだな?」
「ええ、何か問題でも?」
「護衛が居るだろ!シア、お前突然そんな事を言って!」
「……それは申し訳ありません。ですが……城下って、比較的安全な町ですわよね?」
治安は安定してると聞いてるけれど?
「それはそうだがな?また、じいさんの妨害があるかも知れたいだろ?」
「………それはないでしょ?お父様が……ポンコツとは言え、そこは押さえたのでしょ?」
「それはそうだかな……」
「心配していただけるなら……そうですわね?護衛に影の誰かを貸して下さいな」
「影か………なら、私の影を貸すが……。って、そう言う事を言ってないぞ?」
「フフフ、でも、もうお約束して仕舞いましたし?突然お断りをするなら、其なりの理由を考えて下さいな?」
「そ、それはお前………」
ほら、何も断る理由が浮かばないでしょ?
「それに、今日はお詫びの視察なんです」
「なんだその、お詫びとは?」
「大した事ではないですが、昨日ホールでピアノを弾いてましたら、殿下が顔を出されたのですが……。殿下を、存在に扱って仕舞いましたの。ですので、今日はそのお詫びなのですわ」
「「…………」」
「さ、さて、私は出かける支度をしないと成らないので、一旦屋敷に戻りますわ。お兄様護衛を付けてくれるのなら、お願いします」
「………分かった、二人呼んで付けさせる。それとグレンと騎士を、殿下も連れて来るだろうが数人付けろ。?いいか!必ずだ!」
「そんなに大勢になると……」
「良いから、つけろよ?じゃないと許可は出来ないからな!」
むぅ………そんなにいらないわ。
マップで、事足りるのに………。
「お嬢様……お支度遅れますよ?ご納得されては?」
「……分かりましたわ。でしたら、お任せします。後1時間程で出掛けますわ」
「わ、分かった手配するよ。(全く……最近更に我が儘に………)」
それから屋敷で支度を済ませて、グレンと共に城のエントランスに顔を出せば殿下と、ほぼ同時にエントランスで顔を合わせた。
「おや、パトリシア嬢じゃやないか!タイミングが良かったね?」
「ええ、殿下ごきげんよう。昨日は、失礼しましたわ」
「フフフ、ごきげんよう。君はマイペースだね?」
「ご不快な思いを、させてしまいましたか?」
「嫌、大丈夫。さて出掛けようか」
「そうですわね、遅くなって仕舞いますわね。グレン馬車はあれかしら?」
「ええ、あちらでございます。お二人ともお乗り下さいませ」
殿下と二人で馬車に乗り込むと、執事二人も同じ馬車に乗り込み馬車が町へと動き出したのだった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
4,134
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる