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新たな町へ
469話 モルマン……要注意?思い違いなら良いが。
しおりを挟む車を走らせてるとカシューが車に成れたのか?通路を通って助手席に異動してきた。
カシューくん、危ないから座ってろよ!しかも慣れない道を運転中よ!俺は!
お願いだ!シートベルトしてくれ……知らないだろうがな!
あーー揺れるタイヤのパンクが怖ぇぇ~。
「旦那様?」
「なに?」
「この馬車で、町に入るのですか?」
「ん?……入らないよ?これで入ったら、絶対に門番に騒がれるしね。警備隊の隊長が出てきそうだし。あの人には会いたくないし。町が近くなって来たら、車から降りて三人で歩くぞ」
あっ!グレドの馬車追い越しちゃった…。
アハハ…こっちの方が早いからな。
「そうでしたか、それなら安心しました」
「なに?カシュー心配してたの?」
俺ってそんなに破天荒?
《破天荒……まぁ…有る意味?》
『むぅ………』
「それくらいの常識はある!」
「ハハハ、すみません旦那様。それより、モルマンが固まってて…(有る意味面白いが…)」
「ああ、さっき化物とか言ってたね…。それで今度は固まる?なに、意識ないの?(まあ…要注意だろうな)」
「いえ、意識はあると思いますが……」
「そうか、ならそのままにしておけば?だけど、そろそろ降りて町まで歩くよ?」
「もう、ですか?」
「そうだよ、さっきグレンの馬車追い越したしね」
「………了解です」
そうして車を止めて、モルマンの意識を呼び戻して車から三人で降りる。
それからキャンピングカーを、アイテムボックスに仕舞い町までの道を歩いてると、後ろからグレドが俺達に声を掛ける。
「旦那……あんたもうここまで戻ってたのか?さっきの馬車、本当に馬なしで動くんだな?」
「フフフ、そうだろ?グレド先に屋敷に戻ってろよ。俺らは、後からのんびり屋敷に戻るからさっ。みんなグレドの帰りを待ってるぞ」
「そ、そうですか?なら、すんませんが先に行くぜ?カシューまた後でな。旦那の護衛しろよ?」
「………おう!直ぐに戻るよ」
そして、再びグレドの馬車を見送ると俺達はのんびり町までの道を歩く。
「モルマン」
「はい、なんですか」
「今日は驚かせたみたいで、すまんな?色々とさっ。前にも言ったけど、結構こう言う事があると思うんだよね。だから慣れてくれない?化物とか言われるのは流石に……なっ?」
「はぁ…ですが、化物と言ったのは。あの、鉄の塊をのことを言ったまでて……」
「いやいや、あの言い方は旦那様に言ってると誤解させるよ?貴族にあんな言葉遣いしたら直ぐに手打ちだぞ!そこら辺は分かってるのか?」
「わ、分かってるぞ?カシュー。旦那様、すみませんでした」
「まあ、驚かせてる自覚は俺にもあるから、申し訳ないとは思うけどね…。でも…屋敷務めが無理そうだったら早めに言ってよ」
「いいえ無理では無いです!」
「ふぅ~ん。ならしばらく門番に集中してよ」
「それは、魔物狩りからは外されると?」
「ん~一時休みなよ。その内に、また連れていくかも知れないからさ。ああ、今日の報酬はちゃんと分配するから、それは安心してよ。ってか帰りギルドに寄るか?」
「そうですね…、ゴブリンの部位持ち歩くのはちょっと…」
「なら、今日倒した分は全部売るか。どうせグレドも金欠だろうしな」
「ククク、そうですね。あいつがいま一番借金抱えてますね」
「だろ?」
三人で話してると直ぐに町に着いた。
それからギルドへ三人で寄ると相変わらずメルさんが居たので直ぐに、ゴブリンの話しをする。 それから狩った魔物は、売る分だけノルンさんに渡せと言われてしまったので。
ギルドの奥にある、解体倉庫の中に入りノルンさんを呼び出してから、魔物を渡してメルさんの居るカウンターに戻った。
「アキヒコくん、ノルンに売るだけ渡せたの?」
「ああ、直ぐにね?」
「そう、で?」
「あぁ、また明日来るよ。ギルマスに伝えておいてよ」
「了解。また明日ね」
「宜しく。時間はノルンさんに聞いてよ。じゃ!」
メルさんに軽く挨拶をしてから、ギルドを出て屋敷に三人で戻った。
さて…グレドの住む場所どうするかな?
子供が居たけど……一人じゃないのか?でも息子【達】って言ってたよな…。
何人いるんだろうか…。
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