ある日仕事帰りに神様の手違いがあったが無事に転移させて貰いました。

いくみ

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新たな町へ

閑話 ニングスside 4

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「それなら…先ほど渡した手紙に書いてあるので、心配無用だよ。それじゃ俺はこれで」

「ああ、なにか連絡が来たら呼ぶから紹介した宿には、居てくれ」

「了解した」

 ニングスはギルマスに返事をして、ギルドを出るとギルマスから進められた宿屋に向かって馬車を走らせた。
 そして、宿屋の前に着くと宿屋の従業員が馬車を預かってくれた後、カウンターに案内された。

 ここに来て初めての宿屋の利用、尚且つ丁寧な対応で戸惑うニングス。
 だが金はある!と意気込んで宿に入っていく。

「いらっしゃいませ。当、宿屋へようこそ」

「あっ、ああ、暫く厄介になりたい」

「ご滞在は幾日ほどに?それとお食事は?」

「取り敢えず、7日程。食事は要らない。馬の餌は持ち込みで、お願いしたい。馬の世話も自分で遣るので、馬小屋に案内して貰っても構わないだろうか?」

「そうですか?それなら馬小屋には後で御案内します」

「あと、滞在が延びる様なら追加で頼みたいが」

「承知しました。では、此方へサインをお願いします」

「分かった…………これで」

 宿帳ですかね?これはと思いつつ名前を書き込み宿代を払う。

「ありがとうございます。ニングス様ですね。私は当店の宿主で、バリットと申します。早速で恐縮ですが宿代は、馬車を預かっての7日分で大銀貨4枚と、銀貨5枚に為ります」

「では、此方で(少し高いですね…これは早々に妻と話して町を出ようか?)」

「はい確かに。では部屋に御案内しますので此方へ」

 店主に付いて部屋に案内をされる。
 案内されたされたのは二階の奥だった。

「此方の部屋に為ります。こちらが部屋の鍵に、為ります。お出掛けの際には、此方のカウンターで鍵を預けて下さい。それとお休みの際も鍵はしっかり掛けてからお休みください」

「了解した」

 ニングスは部屋に入って扉を締めると部家の中を見回した。

 部屋はベッドと机と椅子それだけだった。

「まあこんなもんですね」

 食事も風呂に入るのも、トイレも馬車で済ませばなんの問題もないですし。
 なんなら寝泊まりも馬車の中の方が良さそうですが……。

 なんだか宿代が勿体なかったですね。

 それから2日、宿屋で暇を潰しながらギルドからの連絡をまっていると、やっとギルドから呼び出しがありギルドに顔を出してギルマスに会う。

「よう、またせたな」

「いや、特には。それで、連絡は付いたのか?」

「ああ、取り敢えず預かった手紙は渡した。それでこれを預かった」

 ギルマスが手紙を差し出して来たので受け取り封を開けて手紙を呼んだ………。

 手紙には色々書いてあったが、まあ予想通りの内容で笑ってしまった。

 急いで書いたのか、短い文章で書かれてあり字が汚かった。

「ふぅ~」

 取り敢えず落ち着きましたが……。

 受け取った手紙を見て溜め息をつくと、ギルマスが興味津々な顔をして聞いてくる。
 実に鬱陶しい。
 旦那様風にいえばウザイ!ですかね?


「で、なんたって?」

「ああ、そうですね。ふぅ~」

 なに…答える程の事でもない。

「どうした?」

「いえ、大した事では。それで…」

「なんだ?」

「この家の場所を、教えて貰えないだろうか?」

「はあ?」

「私は、この町には詳しくは無くてな」

「そうだったな、ならこれが地図だが……この神殿を目指して向かうと分かりやすい筈だ」

 ギルマスが丁寧に、地図に印をしてくれながら目的の家までの説明してくれたのだった。
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