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第3章 誕生日パーティー
閑話 ワイルドウルフ パーティーside 3-7
しおりを挟むさて、野宿しているオースだが先程から眠さに負け、焚き火の前に座りうとうとしている。
一人だけの野宿は、余程警戒して一夜を明かすのが冒険者のセオリーだ。
それが出来ないのならば、夜営ポイントを探してそこで野宿するのが当たり前である。
だがオースはそれを知らない。
まぁ、以前のワイルドウルフのパーティーメンバー、ルークを覗いて誰もが知らない知識だが。
危険な場所で野宿する。
だがオースは今、警戒するより疲れが先に立ち眠さに負けて爆睡寸前である。
だが今の季節は冬、この世界も四季が有り春夏秋冬がしっかりと有る。
今は12の月で、冬本番に差し掛かっているのに軽装でこんな、危ない場所で野宿している。
死にたいのか?とオースを見たら誰もが馬鹿にするだろう。
焚き火の火に、木の枝をくべないので小さくなり消え掛かる………。
そして火が消えた………。
眠さに負けてとうとう、爆睡してしまったオースだが寒さで目を覚ました。
「う、さ、寒む……?」
周りをキョロキョロすが、辺りは月明りが照らすだけで薄暗く焚き火の火も消えていた。
「チッ、火が消えてやがる……」
鞄の中をごそごそとと、火を付けようと道具を探すが目元が暗くわからない。
「チッ暗くて良く見えねぇ!」
愚痴りながら何とか道具を探り当てて、また火を付けて焚き火の火にあたる。
「ふぅー寝ちまったんだな。ったく付いてねぇー」
しかしどうするか……依頼を失敗してるが、あの方に報告はしないと不味い?のか……?
そもそもルークの事も確認しないと分からない。
「そうだまだ、分からないんだ。もしかして生きてる可能性の方が、大きいかも知れねぇ!」
成らば堂々と町に帰って、新しいメンパーを募集してクエストこなして金貯めて、返せば良いだけじゃねーか!
なんだ!深刻に考える事もない。
「忘れてたが、俺は勇者に成る男だ!こんな事で詰まんねえ奴らの事を、いつまでも引き摺っても仕方ねぇ。よし!町に戻って新メンバーを入れて金稼ぐぞ!」
そうと決まれば、明るくなったら出発だ!
◇◇◇◆◇◆◇◆◆
「なあ?」
木の枝でしゃがみながら、相棒のハンスにケルバンが話し掛ける。
「何だ?」
「この体制疲れねぇ?」
「仕方が無いだろ!見張る場所がこんな、場所なんだからよ」
ケルバンは、そうかぁと周りを見回す。
仕方ねぇなぁ……。
「つか、あいつエンケルに帰えれると、思ってる見たいだけど……帰れるのん?」
「さぁな?(のん?不思議語でたな……)」
「でもあいつ馬鹿だよなぁ~。自分が勇者だと思ってるぜ、ケケケ受けるぅ」(笑)
「だな……(何が勇者だ!ふざけやがって!)」
(ありゃ?ケルバンが怒だぞ?これは大人しくしてよう……俺は空気は読める!)
まぁ町に戻れるかも分からんが……。
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