132 / 246
第4章 ここから始まる勇者様?
四十五日目③ 癖つよキャラが増えていく……
しおりを挟む
「キャサリンさん、おはようございます。今ギルマスの手は空いていますか?」
昨日とは打って変わって落ち着いた状態の受付窓口。
キャサリンさんはいつものように世話しなく事務作業に追われていた。
周りの受付職員もあわただしくしている様子から、表に見える華々しい姿からは想像できないくらい大変な仕事なんだなって思ってしまった。
ほんと感謝していますキャサリンさん。
「あら、おはよう。時間は少し早かったわね。ギルマスは執務室に居るはずだから、問題無いはずよ。ちょっと待ってね。」
そう言うとキャサリンさんは行っていた作業の手を止めて受付の席を立つと、奥の職員に声をかけていた。
話し終えたキャサリンさんは席に座り直すと、予定について話をしてくれた。
「実はまだ二人が来ていないのよ。それでね、先に執務室に入ってもらって待つことになるけどいいかしら?」
「構いませんよ~。私たちが早く来ちゃっただけだしねぇ~。」
デイジーがキャサリンさんに返事をしているが、どこかいつものような元気さが無かった。
やっぱり気になりはするんだよね……
キャサリンさんもそんなデイジーを見つめると、何やら微笑ましい物でも見ているかのように目を細めていた。
その視線に気が付いたデイジーはなんだか恥ずかしそうにしていた。
そんなデイジーをフォローするようにポールはデイジーの頭を3回ポンポンと叩いていた。
あれ?おかしいな……なんかメラメラと沸き上がるものがあるんだが。
きっと気のせいだろう。
うん気のせいだ。
「じゃあ、二階に上がってもらえるかしら。私も後からうかがうわ。リスティー、三人を執務室へ案内よろしくね?」
「せんぱ~~~い。私も手が離せないんですけどぉ~?」
少し離れた場所から、間延びした女性の声が聞こえて来た。
声からすると、若い子に感じる。
奥から顔を出した子は確かに若そうだった。
見た目的にはおそらく18~20歳くらいだろうか。
身長も160cmあるか無いか。
赤いショートヘアで少したれ目が印象的だった。
体形はうん、ナイスバディ!!
ぞわっとした?!
いきなり殺気に近い何かを感じたけど、何だったんだ?
女性陣の表情がとても蔑んだ物を見るような感じがした。
はい、ごめんなさい。
「先輩。自分で行ってくださいよ。私だって間に合わないですよ。」
半分泣きそうな声と顔でキャサリンさんに訴えているリスティーだったけど、キャサリンさんには通用しなかったようだ。
「リスティー……。そういえば、少し前にガレオンからお菓子貰ったでしょ?おやつタイムの時間はあるのね?ガレオンに餌付け禁止を言い渡さないとね。」
「あ~~~あ~~~~あ~~~~~~!!行きます行きます!!行かせてもらいます!!ガレオンさんのお菓子禁止はやめてください!!」
リスティーさんは何故か必死に抗議をしていた。
そこまでのモノなのだろうか?
俺が困惑していると、リスティーさんが慌てた様子で俺たちの案内を始めてくれた。
「さぁ、急ぎますよ?お三人ともついてきてください!!お菓子の為に!!」
どうやら、お菓子の為に頑張って仕事をするようだった。
これでいいのかキャサリンさん……
俺が抗議の目でキャサリンさんを見つめると、キャサリンさんは両手を上げてにこりと微笑んでいた。
どうやら、リスティーさんの日常のようだ。
うん、諦めるしかないらしいね。
コンコンコン
「ギルマス。カイトさん達をお連れしました。」
「おう、入ってもらえ。」
ガチャリと開いた部屋をのぞくと、そこは書類の山だった。
前より増えている気がするのは気のせいだろうか……
「ではカイトさん。ソファーにかけてお待ちください。あと、きちんと先輩に報告してくださいね。私はちゃんと仕事したって。」
「あ、あぁ。」
ぐいぐいと迫りながら念を押してきたリスティーさんは、話を終えると急いで執務室を後にしていった。
俺は空返事をするので精いっぱいだった。
「なんだったんだ?」
「すまねぇな。先々週から転勤してきた奴なんだがな。」
おっちゃんが書類との格闘をひと段落させて、俺たちの前のソファーにドカリと座った。
かなり疲れているのか、肩を回しながら体をほぐしていた。
やっぱりギルドマスターって大変なんだなぁ~ってどうでもいいことを考えてしまった。
「仕事が優秀の割にはどうもさぼり癖があってな。ダンジョン都市【アポカリテ】で受付嬢をやってたんだが、こっちに研修することになった。たまに対応すると思うから、気にかけてやってくれ。」
おっちゃん曰くリスティーさん自体優秀は優秀らしいんだけど、さっきのやり取りを見ると何とも言えない感じがしてしまった。
それから俺たちは新メンバー二人が来るまでの間、おっちゃんから詳しい説明を聞くことになった。
すでに契約書などは準備してもらっていたみたいで、リサに関してはリサとポールのサインが入れば完了らしい。
もう一人の……何て名前だっけ?まいいや、神官騎士は魔導契約書によって制限をかけることになる。
これはポールたちも行っている契約書なんだけど、それのさらに強力なものになるそうだ。
理由は正教国への情報漏洩の恐れがあるから。
まあ、当然の措置といえば致し方ないのかもしれないな。
昨日とは打って変わって落ち着いた状態の受付窓口。
キャサリンさんはいつものように世話しなく事務作業に追われていた。
周りの受付職員もあわただしくしている様子から、表に見える華々しい姿からは想像できないくらい大変な仕事なんだなって思ってしまった。
ほんと感謝していますキャサリンさん。
「あら、おはよう。時間は少し早かったわね。ギルマスは執務室に居るはずだから、問題無いはずよ。ちょっと待ってね。」
そう言うとキャサリンさんは行っていた作業の手を止めて受付の席を立つと、奥の職員に声をかけていた。
話し終えたキャサリンさんは席に座り直すと、予定について話をしてくれた。
「実はまだ二人が来ていないのよ。それでね、先に執務室に入ってもらって待つことになるけどいいかしら?」
「構いませんよ~。私たちが早く来ちゃっただけだしねぇ~。」
デイジーがキャサリンさんに返事をしているが、どこかいつものような元気さが無かった。
やっぱり気になりはするんだよね……
キャサリンさんもそんなデイジーを見つめると、何やら微笑ましい物でも見ているかのように目を細めていた。
その視線に気が付いたデイジーはなんだか恥ずかしそうにしていた。
そんなデイジーをフォローするようにポールはデイジーの頭を3回ポンポンと叩いていた。
あれ?おかしいな……なんかメラメラと沸き上がるものがあるんだが。
きっと気のせいだろう。
うん気のせいだ。
「じゃあ、二階に上がってもらえるかしら。私も後からうかがうわ。リスティー、三人を執務室へ案内よろしくね?」
「せんぱ~~~い。私も手が離せないんですけどぉ~?」
少し離れた場所から、間延びした女性の声が聞こえて来た。
声からすると、若い子に感じる。
奥から顔を出した子は確かに若そうだった。
見た目的にはおそらく18~20歳くらいだろうか。
身長も160cmあるか無いか。
赤いショートヘアで少したれ目が印象的だった。
体形はうん、ナイスバディ!!
ぞわっとした?!
いきなり殺気に近い何かを感じたけど、何だったんだ?
女性陣の表情がとても蔑んだ物を見るような感じがした。
はい、ごめんなさい。
「先輩。自分で行ってくださいよ。私だって間に合わないですよ。」
半分泣きそうな声と顔でキャサリンさんに訴えているリスティーだったけど、キャサリンさんには通用しなかったようだ。
「リスティー……。そういえば、少し前にガレオンからお菓子貰ったでしょ?おやつタイムの時間はあるのね?ガレオンに餌付け禁止を言い渡さないとね。」
「あ~~~あ~~~~あ~~~~~~!!行きます行きます!!行かせてもらいます!!ガレオンさんのお菓子禁止はやめてください!!」
リスティーさんは何故か必死に抗議をしていた。
そこまでのモノなのだろうか?
俺が困惑していると、リスティーさんが慌てた様子で俺たちの案内を始めてくれた。
「さぁ、急ぎますよ?お三人ともついてきてください!!お菓子の為に!!」
どうやら、お菓子の為に頑張って仕事をするようだった。
これでいいのかキャサリンさん……
俺が抗議の目でキャサリンさんを見つめると、キャサリンさんは両手を上げてにこりと微笑んでいた。
どうやら、リスティーさんの日常のようだ。
うん、諦めるしかないらしいね。
コンコンコン
「ギルマス。カイトさん達をお連れしました。」
「おう、入ってもらえ。」
ガチャリと開いた部屋をのぞくと、そこは書類の山だった。
前より増えている気がするのは気のせいだろうか……
「ではカイトさん。ソファーにかけてお待ちください。あと、きちんと先輩に報告してくださいね。私はちゃんと仕事したって。」
「あ、あぁ。」
ぐいぐいと迫りながら念を押してきたリスティーさんは、話を終えると急いで執務室を後にしていった。
俺は空返事をするので精いっぱいだった。
「なんだったんだ?」
「すまねぇな。先々週から転勤してきた奴なんだがな。」
おっちゃんが書類との格闘をひと段落させて、俺たちの前のソファーにドカリと座った。
かなり疲れているのか、肩を回しながら体をほぐしていた。
やっぱりギルドマスターって大変なんだなぁ~ってどうでもいいことを考えてしまった。
「仕事が優秀の割にはどうもさぼり癖があってな。ダンジョン都市【アポカリテ】で受付嬢をやってたんだが、こっちに研修することになった。たまに対応すると思うから、気にかけてやってくれ。」
おっちゃん曰くリスティーさん自体優秀は優秀らしいんだけど、さっきのやり取りを見ると何とも言えない感じがしてしまった。
それから俺たちは新メンバー二人が来るまでの間、おっちゃんから詳しい説明を聞くことになった。
すでに契約書などは準備してもらっていたみたいで、リサに関してはリサとポールのサインが入れば完了らしい。
もう一人の……何て名前だっけ?まいいや、神官騎士は魔導契約書によって制限をかけることになる。
これはポールたちも行っている契約書なんだけど、それのさらに強力なものになるそうだ。
理由は正教国への情報漏洩の恐れがあるから。
まあ、当然の措置といえば致し方ないのかもしれないな。
706
あなたにおすすめの小説
『冒険者をやめて田舎で隠居します 〜気づいたら最強の村になってました〜』
チャチャ
ファンタジー
> 世界には4つの大陸がある。東に魔神族、西に人族、北に獣人とドワーフ、南にエルフと妖精族——種族ごとの国が、それぞれの文化と価値観で生きていた。
その世界で唯一のSSランク冒険者・ジーク。英雄と呼ばれ続けることに疲れた彼は、突如冒険者を引退し、田舎へと姿を消した。
「もう戦いたくない、静かに暮らしたいんだ」
そう願ったはずなのに、彼の周りにはドラゴンやフェンリル、魔神族にエルフ、ドワーフ……あらゆる種族が集まり、最強の村が出来上がっていく!?
のんびりしたいだけの元英雄の周囲が、どんどんカオスになっていく異世界ほのぼの(?)ファンタジー。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします。
樋口紗夕
恋愛
公爵令嬢ヘレーネは王立魔法学園の卒業パーティーで第三王子ジークベルトから婚約破棄を宣言される。
ジークベルトの真実の愛の相手、男爵令嬢ルーシアへの嫌がらせが原因だ。
国外追放を言い渡したジークベルトに、ヘレーネは眉一つ動かさずに答えた。
「国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします」
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします
雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました!
(書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です)
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
ダンジョンを拾ったので、スキル〈ホームセンター〉で好き勝手リフォームします
ランド犬
ファンタジー
異世界に転移した佐々木悠人は、召喚でも勇者でもなかった。ただ迷い込んだ先で見つけたのは、王都を望む郊外にひっそりと口を開けるダンジョン。足を踏み入れた瞬間、発動したスキルは
――〈ホームセンター〉
壁を張り替え、部屋を増やし、畑や牧場、カフェまで作れる不可思議な力だった。
気ままに始めたリフォームは、もふもふなネコミミ獣人の少女との出会いをきっかけに、思わぬ変化を呼び始める。
拡張され続けるダンジョンの先で、悠人が作り上げる“住める迷宮”とは――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。