勇者じゃないと追放された最強職【なんでも屋】は、スキル【DIY】で異世界を無双します

華音 楓

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第7章 ここから始まる雁字搦め

五十七日目④ 【剣術】

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——————

 剣術 レベル1…剣の使い方がうまくなる。ダメージ上昇率レベル×1%。消費なし。

——————

 やっぱり……こっそりとレベルが1に上がってやがる。
 いつの間に上がってたんだ。
 いつもならアナウンスがあるんだろうけど、今回はその気配は全くなかった。
 だけど、よくよく考えるとそれっぽい状況にはなってた気がする。
 皆との連帯を通してい敵を倒しやすくなっていた。
 つまりだ、このスキルが発動していたおかげで俺は強くなったってことか?

「どうしたカイト。浮かない顔をしているな。」
「あぁ、いや……そうだな……ちょっとうぬぼれそうになってたことに気が付いたってところかな?」

 俺の言葉に首をかしげるポール。
 ただこれは説明したところで何にもならないことだ。
 逆に考えて、これが発覚したのがダンジョン内でなくてよかったってことか。

 よし、気を切り替えていこう。
 うじうじしたところで俺の現状は変わらないわけだし。
 それよりも武器だ。
 この子に任せても良いのだろうか。
 確かにガンテツさんの肝いりだったら問題なんだろうけど、ココット自身はどう感じているんだろうか。

 俺は今だ恍惚とした顔で剣にほおずり……してるし!!
 ココットにそのことを聞いてみた。

「え?君の専属ですか?問題ないですよ?師匠もそれでいいですよね?」
「むしろ俺から言い出したことだからな。カイトよ、ココットを頼んだぞ。」

 つまり俺たちの武器を一手に引き受けてくれるってことで良いのかな?
 防具は相変わらずガンテツさんが面倒を見てくれるようだし、装備品については安心していい気がしてきた。

「で、いつからそっちに行けばいいんだい?」
「え?」

 なんでこの流れでそれになるんだ⁈
 どう考えたって、俺がこの店に武器を持ち込んでみてもらう流れじゃないの?

 俺は慌ててガンテツさんに振り返る。
 ガンテツさんは何のことだといわんばかりに首をかしげていた。

 おっさんの小首傾げは可愛くない!!
 ってそんなことよりも、なんでココットがうちに来るって話になるんだよ!!

————
 
 回想……

「え?君の専属ですか?問題ないですよ?師匠もそれでいいですよね?」
「むしろ俺から言い出したことだからな。カイトよ、ココットを頼んだぞ。」

 回想終わり……
 
—————— 

 おう……
 まさかこの流れで?
 これできまったの?
 俺の意見入ってなくないか?

「えっとガンテツさん?俺はここに武器を持ち込むので良いんですよね?今まで通りで良いんですよね?」

 俺は恐る恐るガンテツさんに確認を取ろうとしたが、ガンテツさんは大きくため息をついて首を横に振っていた。
 どうやらガンテツさんとココットの中では確定事項の様であった……
 マジかよ!!

「ポール……どうしよ……」
「まずはみんなに聞いてみるしかないだろうな……」

 ポールもなんだかあきらめ顔だった。
 ナンディーは何か考え事をしているみたいだった。
 とりあえずエルダに相談してから決めるしかないか。

「ガンテツさん、この話は俺だけでは決められないんで、いったん保留にしてください。
 後日改めて相談てことで良いですか?」
「あら?君は私じゃ不満って言いたいのかな?かな?」

 目が座ってて怖いから!!
 少女がしていい顔じゃないからね!?
 どっかのヤのつく職業の人みたいになってるからね!?

 誰か助けて……

「ふむ、少し良いでしょうか?」

 俺の助けを求める声が点に届いたのだろうか……
 ナンディーが俺の助けに入ってくれた。
 ヤバイ、レティシア様のお導きなのではないか?
 なんとなくナンディーの後ろに後光が……ってまた無駄に魔法使ってるし!!

 そうとはしらないガンテツさんとココットは、ナンディーに魅入られるように膝まづいていた。
 って駄目だよそれ!!
 入信しちゃってるじゃん⁈

 そのおかげと言って良いのか分からないけど、ガンテツさんとココットの表情は和らいだものになっていた。
 なんとなく憑き物が落ちたような?
 〝何か〟に急かされていたんだろうか?

 これは喜んでいいのか、なんといっていいのか……
 とりあえず回避できたんで良しとした方が良いのだろうか。

「ガンテツさん、このことは一度持ち帰って相談とさせてください。エルダたちにも相談しなきゃいけないし、それにいろいろ調整もしないといけないかもしれないですから。」
「いやすまんな、こちらこそ急かしてしまったようだ。ココットの件は一度白紙にさせてくれ。俺も少し冷静さを失っていたようだからな。」

 ガンテツさんから白紙撤回の申し出があった。
 少し申し訳なさそうにしていた。
 こちらとしてはそれで問題ない。
 武器に関してはここに持ち込めばいいだけの話だしね。

 そうやって俺とガンテツさんで話を付けようとしていた時だった。
 何やら不満げな空気を醸し出して、こちらをじっと見つめている人物が一人。
 ココットだ。
「ふむ、つまり君は私に不満があるということで良いのかな?」

 話を蒸し返すなよ……

 不満げに目を吊り上げて、俺をじっと見つめているココット。
 先ほどよりも幾分かましだけど、それでもその表情は小さい子がするものじゃない気がしてならない。

「こんないい武器を造れる職人に出会えたんです。不満はありませんよ。でも、うちに来るとかそう言った話別です。きちんと話し合いして双方合意の上ならいいんですが。あまりにも一方的に話が進んていたのが問題なんです。」
「確かに……うん、私の方が謝るべきだな。申し訳ない。」

 そう言って頭を下げたココットだった。
 なんだか今度は急に大人びて見えるし、よくわからない人だなというのが俺の印象だった。
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