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十回目
第24話
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——————今日は20✕✕年8月5日の朝です!!朝です!!起きるのです!!——————
「あはははははっ!!」
寝起き早々僕は笑い声をあげてしまった。
もう笑うしかない。
僕の心が絶望感に埋め尽くされていく。
正直お手上げだ……
百歩譲って僕が殺されるのは良い。
だけどこうも家族を狙われるとは……
ただ、今回は2つ収穫があった。
犯人は僕の家族に警戒されていない、または警戒されずに玄関ドアを開けられる人物。
まあ、強盗とかだとどうしようもないけどね。
ただ、僕を殺した犯人と同一人物なら、強盗犯って線はなくなるから、あながち僕の推理は間違っていないと思う。
それともう一つは、どうして僕の入院先を知り得たのか……
もうこれじゃあ、僕の近くにいる人が犯人だって言っているようなものじゃないか……
輝か……
愛理か……
美冬か……
一馬か……
他に誰かいるなら教えてほしい……
誰でもいいから教えてくれないかな……
そう考えなければ、僕は誰も信じられなくなる……
僕は虚無感を抱えたまま、布団にくるまる。
今は何も考えたくなかった。
考えれば考えるだけ、皆を疑いたくなるから。
「悠一、大丈夫なの?朝ごはんはどうする?」
僕が起きてこないことを不審に思った母さんが、心配になって声をかけてくれた。
正直大丈夫とは言い難いけど、心配させるわけにもいかないか……
「ごめん、今降りるよ。先行ってて」
僕はそう言って重い腰をベッドから降ろす。
今までかつてこれほど重いと思えたことはなかった。
相変わらずサイレンがあちらこちらから聞こえてくる。
カーテンから差し込む日差しに気が付いたけど、僕はカーテンを開けることはしなかった。
それにしてもやっぱり気になるな……
どこからか視線を感じる気がする……
それが本物かどうかは分からないけど。
気持ち悪さだけは間違いないと思う。
そうでなければ僕の行動がことごとく読まれるなんてありえないから。
——————臨時ニュースです。昨夜○○県✕✕市の路上で、男性の遺体が発見されました。状況から殺人とみて警察が捜査を開始した模様です。詳細については……——————
やはり朝からこのニュースが流れていた。
父さんも母さんもニュースの内容に不安の表情を浮かべている。
洗面所から遅れてきたルリも同様だ。
「犯人捕まるといいわね……安心して出かけられないもの……それにご近所さんの噂話がねぇ……そうだと決まったわけじゃないのに、聞いているとどんどん不安になっちゃうのよね。悪いことだと分かってはいるのに……」
母さんがどこか申し訳なさそうに項垂れていた。
不安を隠せないのは仕方がないことだと思う。
誰だって町内の人間が犯人じゃ中なんて噂が流れたら、警戒してしまうものだから。
いい意味で人を信じる母さんからしたら、それこそ心が痛いんだろうな。
「そうか、今日は母さんが町内会に出る日か……よし分かった。今日は俺も一緒に行こう。なに、会社にはうまく説明するから心配はいらない」
あれ?今までこんなことあったか?
父さんはいつも普通に会社に行っていたはず……
何かが分かった?
だけどそれが何かは分からない。
僕の今までの行動は、大まかには変わっていないはず。
それなのにここにきて父さんの行動が変わっているのはなぜだ?
僕の行動だけで決まるわけじゃない?
まさか僕以外にループしている人が?
なんて非現実な考えが頭をもたげる。
僕がループ世界に閉じ込められているのに、さらにほかの人持ってなったらそれこそ手が付けられない。
そんな現実離れした世界なんてまっぴらごめんだ。
「ルリは悠一と学校へ行きなさい。出来れば友達も含めていくように。それと帰りは父さんが迎えに行くから、悠一もそのつもりで」
父さんは考えを変えるつもりはないようだった。
僕としても身の安全が守れるなら全く持って問題はない。
「あはははははっ!!」
寝起き早々僕は笑い声をあげてしまった。
もう笑うしかない。
僕の心が絶望感に埋め尽くされていく。
正直お手上げだ……
百歩譲って僕が殺されるのは良い。
だけどこうも家族を狙われるとは……
ただ、今回は2つ収穫があった。
犯人は僕の家族に警戒されていない、または警戒されずに玄関ドアを開けられる人物。
まあ、強盗とかだとどうしようもないけどね。
ただ、僕を殺した犯人と同一人物なら、強盗犯って線はなくなるから、あながち僕の推理は間違っていないと思う。
それともう一つは、どうして僕の入院先を知り得たのか……
もうこれじゃあ、僕の近くにいる人が犯人だって言っているようなものじゃないか……
輝か……
愛理か……
美冬か……
一馬か……
他に誰かいるなら教えてほしい……
誰でもいいから教えてくれないかな……
そう考えなければ、僕は誰も信じられなくなる……
僕は虚無感を抱えたまま、布団にくるまる。
今は何も考えたくなかった。
考えれば考えるだけ、皆を疑いたくなるから。
「悠一、大丈夫なの?朝ごはんはどうする?」
僕が起きてこないことを不審に思った母さんが、心配になって声をかけてくれた。
正直大丈夫とは言い難いけど、心配させるわけにもいかないか……
「ごめん、今降りるよ。先行ってて」
僕はそう言って重い腰をベッドから降ろす。
今までかつてこれほど重いと思えたことはなかった。
相変わらずサイレンがあちらこちらから聞こえてくる。
カーテンから差し込む日差しに気が付いたけど、僕はカーテンを開けることはしなかった。
それにしてもやっぱり気になるな……
どこからか視線を感じる気がする……
それが本物かどうかは分からないけど。
気持ち悪さだけは間違いないと思う。
そうでなければ僕の行動がことごとく読まれるなんてありえないから。
——————臨時ニュースです。昨夜○○県✕✕市の路上で、男性の遺体が発見されました。状況から殺人とみて警察が捜査を開始した模様です。詳細については……——————
やはり朝からこのニュースが流れていた。
父さんも母さんもニュースの内容に不安の表情を浮かべている。
洗面所から遅れてきたルリも同様だ。
「犯人捕まるといいわね……安心して出かけられないもの……それにご近所さんの噂話がねぇ……そうだと決まったわけじゃないのに、聞いているとどんどん不安になっちゃうのよね。悪いことだと分かってはいるのに……」
母さんがどこか申し訳なさそうに項垂れていた。
不安を隠せないのは仕方がないことだと思う。
誰だって町内の人間が犯人じゃ中なんて噂が流れたら、警戒してしまうものだから。
いい意味で人を信じる母さんからしたら、それこそ心が痛いんだろうな。
「そうか、今日は母さんが町内会に出る日か……よし分かった。今日は俺も一緒に行こう。なに、会社にはうまく説明するから心配はいらない」
あれ?今までこんなことあったか?
父さんはいつも普通に会社に行っていたはず……
何かが分かった?
だけどそれが何かは分からない。
僕の今までの行動は、大まかには変わっていないはず。
それなのにここにきて父さんの行動が変わっているのはなぜだ?
僕の行動だけで決まるわけじゃない?
まさか僕以外にループしている人が?
なんて非現実な考えが頭をもたげる。
僕がループ世界に閉じ込められているのに、さらにほかの人持ってなったらそれこそ手が付けられない。
そんな現実離れした世界なんてまっぴらごめんだ。
「ルリは悠一と学校へ行きなさい。出来れば友達も含めていくように。それと帰りは父さんが迎えに行くから、悠一もそのつもりで」
父さんは考えを変えるつもりはないようだった。
僕としても身の安全が守れるなら全く持って問題はない。
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