最強無双のチート猫、異世界を蹂躙する

DORA

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第11話ニャ!ニャオオオオン…女神様に捨てられてしまったニャ!

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「ハア…ハア。これで私が最後の生き残り」
「うわああああ」



グサ!



ドラズロワイアルも佳境に入ったようで、さっきのメンヘラ女がドラの予想通り、最後の生き残りとなったニャ。

時間にして2日間。
ドラが作り上げた異次元のロワイアル会場で、極限状態の中頑張ったメンヘラ女は賞賛に値するニャ。



「おめでとうございます!この瞬間、勝者メンヘラ女で確定しみゃしたニャ!」



パチパチパチ…



ドラはご自慢の肉球で拍手し生き残りの勝者をたたえるニャ。
肉球がぶつかりあう、柔らかかつ繊細な拍手はされたもの全てを笑顔にする暖かい音色ニャ。



「早く首の装置を解いてよ…」



メンヘラ女は不眠不休の極限状態だけあって、かなり憔悴しているニャ?

それだけ次世代エンタメのドラズロワイアルを2日間真剣に参加してくれた証拠だニャ。
ニャハハ、わかったわかった。
ドラも真剣なユーザーには真摯にこたえないといけないニャ。


「あれ…」
「どうしたの早くはずしてよ」

(ニャ!?しまったニャ!装置の殺傷力だけこだわり過ぎて解除方法を考えていなかったニャ!)



ドラは気まずそうにメンヘラ女を見るニャ。



「あ、あのうごめんなさいニャ。ドラズロワイアルはまだベータ版だったんだニャ」
「えっ…?とにかくはずしてよ約束が違うじゃないの」
「お客様の貴重なご意見を尊重し、今後とも弊社は精進を…」
「カウントダウンが急に減った!?3…2…1…」



パンッ!



首の装置が爆破し、メンヘラ女の首から上はキレイに吹き飛ぶニャ。

やれやれやっぱり改良が必要だニャ。
ドラズロワイアルは様々なチートから構築した複雑な魔法だから、問題も山積みなんだニャ。
このように、人を楽しませる素晴らしいお仕事も決して楽ではないんだニャ。

とにかく7賢さんたちから装備をはぎ取って…と。



シュン!



「短剣や杖に指輪…武器以外は高くうれそうかニャ?」
「ドラ様」
「ニャ!?魔王かニャ」


魔王は青ざめた顔でこちらを見てるニャ?

ニャハハさてはドラズロワイアルの成り行きを見てたんだニャ。
というのもドラズロワイアルはエンタメを意識した娯楽型魔法ニャ。
そのため、異次元のロワイアル会場の様子を元の世界から見れるようにしっかり映像調整していたんだニャ。


「魔王もドラズロワイアルに参加したそうだニャ?よいよい日頃の礼もかねて特別に無料で参加させてやるニャ」
「い、い、い、いえいえ。私は絶対参加したくありません」
「そう遠慮をするなニャ?」

「素晴らしいモノを見せてもらったよ」
「誰ニャ!」



シュン!



「ニャ?お助けキャラのロキさんかニャ」
「久しぶりだね」



ロキは神様だニャ。

最近めっきり姿を見せない女神様に代わってお助けキャラになりうる存在なんだニャ。
ドラズロワイアルをこっそり見ていたせいか少し興奮しているのが気になるけど、こうして来てくれたってことは、きっと良いことあるんだニャ!



「ニャオオオオン」
「ハハハ、実は伝えたいことがあってきたんだ」
「ニャアアアアン」
「女神アテナが大規模な勇者召喚をはじめようとしている、他の神々の力を借りてね」
「ニャ?」
「ここだけの話…君を暗殺するためだ」
「ニャニ!?」



女神アテナってあの女神様かニャ?

そんにゃ殺すってなんで…?
ドラはこんなにけなげに頑張ってるのに。
もしかして真の魔王を倒せにゃいドラは、女神様に見切りをつけられた…?



「注意喚起しにきたんだよ。大規模な勇者召喚に関しては、こちらも神界会議で追及し、早急になんとかするつもりだ。したがって、その間身を隠すなりしてなんとか自分の安全を確保してほしい」
「そんにゃヤバい事態なんかニャ!?」
「ああ…ヤバい。第1級神のゼウスも秘密裏に介入してくるって話だ。とにかくこちらが対応するまで目立たないこと、いいね?」
「は、はいニャ」



ニャオオオオン…
ドラは捨てられたかわいそうな捨てネコ。
女神様はドラを異世界へ呼んでくれた存在だけに、このショックは計り知れないニャ。
本当に哀れな哀れな、捨てネコになってしまったニャ…。


パシッ!


「これは…?」
「アースガルド派閥とっておきのアイテム『禁断の果実』だ。効果は完全回復。食べればどんな瀕死状態でも回復するよ。もし何かあったらすぐ使うんだ」
「は、はい」
「ぼくはもちろん、他の神々にも君には死んでもらったら困るものは結構いるんだ」


シュン!



ロキはそういうと姿を消したニャ。

注意喚起にレアアイテムをくれたりと、ロキはお助けキャラ確定として、今はそれどころじゃなくなったニャ!
自分の安全の確保たってどうしよう…
理由もわからず命を狙われるハメになったドラは途方に暮れる一方だったニャ。
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