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何やら様子がおかしいターゲット
2話 ついにご対面!
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シソーラスを出てから1ヶ月
馬車を乗り継いでなんとかラディクス王国の中心である王都まで来れた
王子様のフリなのに普通に馬車を乗り継いで来るってどうなの?
なんて思ったけど、お忍びなら有り得そうかも
マントを羽織ってフードを深く被りラディクス王城に向かった
予め城に手紙を送っているらしい
だから、僕は門番にシソーラスの紋章を見せるだけで通る事ができた
僕のやるべきこと
神子アイリスと親しくなり、殺すこと
方法は自由だけど、1番無難で安全なのは毒殺だ
一応、遅効性の猛毒をペンダントに入れてきた
万が一その毒が効かなかったら、直接殺すしか無い
任務遂行したらそのまま逃走して組織に戻る
さぁ、ついにターゲットとの対面だ
案内された部屋にいた彼女は…とても美しかった
ソファに座りながらメイドと話す彼女は、例えるなら春のような人
ふわふわとした桜色の短い髪、長いまつ毛から覗く大きな鮮緑の瞳
シンプルな白いドレスは、スカートにボリュームの無いもので落ち着きがある
しかし、最初に見た春らしい印象は、少しずつ薄れていった
「あ、お客様が来たみたいだね」
「お初にお目にかかります。僕はシソーラス王国第8王子、シード・トゥ・シソーラスと申します」
練習通りに自己紹介をしながら優しく微笑む
あくまで僕は病弱設定だ
強気に行って疑われるわけにはいかない
「初めまして、私が神子アイリスです。これからしばらくの間よろしくお願いしますね、シード様」
「…はい、よろしくお願いします。アイリス様」
しまった、少し動揺した
何が『春みたいな人』だ
僕がイメージしている春とは全然違う
大人しくて愛らしくて美しいイメージだったのに……
少し会話をしてから部屋に案内された
荷物を置き、部屋に誰もいない事を確認してから僕は両手で顔を覆った
……え?
何…あの人……
めっっっちゃかっこよかった………
え、え?
立ち振る舞いから表情、雰囲気から何から何まで全部美しすぎない?
見た目だけ見れば愛らしい美人なのに、挨拶した時の笑顔が色気の暴力じゃない?
僕より王子様っぽくないかな!?
あれ?あれれ?
いやきっと錯覚だ
大人な美しい顔立ちと低めの声でかっこよく感じただけ……
………いや、うん、あんなの勝てないよ
アイリス様が男の人だったら落ちてたかも……いやいやいや!
しっかりしなさいエルシード!
あの人は僕の殺す人!
僕が惚れたらだめ!
………でも凄いタイプなんだよぉ……………!
正直性別とか気にならないくらいとにかく綺麗な人だった……
はぁ……むさ苦しい集団で過ごしてたからかな?
周りでかっこいいとか美しいとか感じれる人はお兄ちゃんしかいなかったし……
………スゥーーーー、落ち着こう
とにかく!僕はあの人と親しくなって殺すチャンスを手に入れないといけない
殺すにはちょっと勿体ないなーっとか思っちゃったけど、これはお仕事お仕事…
コンコン
「ひゃ、はい!」
「アイリスです。いきなりすみません、先に病気の検査をしておいた方がいいと思いまして…」
「そ、そうですね……」
びっくりして初手でミスった……
怪しまれる?大丈夫かな?
アイリス様は部屋に入ると、僕に手を差し伸べた
言われた通りに手を乗せて少しだけ魔力を入れる
あんまり魔力を流すと僕がただの人間じゃなくて殺人兵器だってバレるかもしれない
だからちょっとだけ………
「……ありがとうございます。今まではどのような症状が出ていましたか?」
「今まで…そうですね。常に吐き気と全身の痛みがあって、何度も発熱を繰り返していました」
「そうですか…。最後にその症状が出たのは?」
「半年前…くらいだったと思います」
思ったよりちゃんと病気を見ようとしてるみたいで驚いた
あくまでも、神子様なら再発しても治せるかもしれないから様子見でって事になってた筈なのに
アイリス様は本当に心配してるのかな
な、なんか申し訳無い……
でも、僕としては関わりが増えることはいいことだ
その分チャンスは訪れやすくなる筈
「ところで…シード様さえ良ければ敬語は無しにしませんか?恥ずかしながら私は敬語や堅苦しい雰囲気があまり得意じゃ無いので……」
「いいですよ。その…であれば僕も砕けた口調で話してもいいですか?」
「もちろんだよ。改めてこれからよろしく、シード様」
アイリス様は僕に向かってまた手を向けた
これって、握手?
い、いいの?
なんか仲良しみたい……いや、だから親しくなった方がいいんだって!
僕は緊張しながらもその手を取って軽く握った
「あぁ、僕からもよろしくね。アイリス様」
お、今は自然に綺麗に笑えたかも……
ちょっとニヤニヤが溢れそうだけど、本当の笑顔に近い方が自然に見える筈
彼女が部屋にいる間は緊張しっぱなしだった
気付けば夜になっていて、僕は簡単に備え付けのシャワーを浴びて初日を終えた
ーーーーーーーーーー
「くっ……ふふっ………」
「趣味が悪いですよ、アイリス」
主人である私を呼び捨てしてチクチク言葉を言ったのは、専属のメイドのラシル(通称ジル)
綺麗に纏められた銀髪と、聖なる力を持つ青い瞳を持った無愛想な私の妖精だ
神子として生まれた私にずっと使える神木の1枝、妖精ユグドラシルの片割れ
もう1人の神子である私の双子の弟、カメリアにもユグド(通称グド)という妖精の相棒がいる
今は人間にしか見えないけど、耳が尖ったり羽を出せたり、小さな姿になると人間からは視認できなくなる
で、なんで私が悪趣味だなんて言われたのか
その理由は察しはついてる
「だって、随分と可愛い王子様が来たもんだから…ははっ、」
シソーラス王国第8王子
ずっと公にされなかった存在
怪しさしか無い身分だ
でも、まるで嘘をついてるように感じなかった
「ジル、仕事を頼む」
「シソーラス王国第8王子について調査し、人間兵器の足取りを掴めばいいですか」
「……流石は私の相棒と言うべきか、それとも私の思考を読んだのか。まぁ、頼んだよ」
……本物の王子を殺して身分を騙った訳じゃ無いといいけど
でも、彼は確かに普通の人間じゃ無い
人工的に手が加えられている
それは魔力に触れて分かった
私は神の恩恵を受けて人を超えた力を持った人間だ
この力は世界と繋がっていると言って過言では無い
だから自然の魔力とは相性がいい
でも、人の手が加えられた魔力とは最っ高に相性が悪い
魔力を流してもらうときに少しにしてくれて助かった
ほんの少しの魔力が入り込んだだけでパチパチと痛みが走った
それが、シードが人間兵器である動かぬ証拠
それにしても、彼に感じるこの違和感はなんだろう……
馬車を乗り継いでなんとかラディクス王国の中心である王都まで来れた
王子様のフリなのに普通に馬車を乗り継いで来るってどうなの?
なんて思ったけど、お忍びなら有り得そうかも
マントを羽織ってフードを深く被りラディクス王城に向かった
予め城に手紙を送っているらしい
だから、僕は門番にシソーラスの紋章を見せるだけで通る事ができた
僕のやるべきこと
神子アイリスと親しくなり、殺すこと
方法は自由だけど、1番無難で安全なのは毒殺だ
一応、遅効性の猛毒をペンダントに入れてきた
万が一その毒が効かなかったら、直接殺すしか無い
任務遂行したらそのまま逃走して組織に戻る
さぁ、ついにターゲットとの対面だ
案内された部屋にいた彼女は…とても美しかった
ソファに座りながらメイドと話す彼女は、例えるなら春のような人
ふわふわとした桜色の短い髪、長いまつ毛から覗く大きな鮮緑の瞳
シンプルな白いドレスは、スカートにボリュームの無いもので落ち着きがある
しかし、最初に見た春らしい印象は、少しずつ薄れていった
「あ、お客様が来たみたいだね」
「お初にお目にかかります。僕はシソーラス王国第8王子、シード・トゥ・シソーラスと申します」
練習通りに自己紹介をしながら優しく微笑む
あくまで僕は病弱設定だ
強気に行って疑われるわけにはいかない
「初めまして、私が神子アイリスです。これからしばらくの間よろしくお願いしますね、シード様」
「…はい、よろしくお願いします。アイリス様」
しまった、少し動揺した
何が『春みたいな人』だ
僕がイメージしている春とは全然違う
大人しくて愛らしくて美しいイメージだったのに……
少し会話をしてから部屋に案内された
荷物を置き、部屋に誰もいない事を確認してから僕は両手で顔を覆った
……え?
何…あの人……
めっっっちゃかっこよかった………
え、え?
立ち振る舞いから表情、雰囲気から何から何まで全部美しすぎない?
見た目だけ見れば愛らしい美人なのに、挨拶した時の笑顔が色気の暴力じゃない?
僕より王子様っぽくないかな!?
あれ?あれれ?
いやきっと錯覚だ
大人な美しい顔立ちと低めの声でかっこよく感じただけ……
………いや、うん、あんなの勝てないよ
アイリス様が男の人だったら落ちてたかも……いやいやいや!
しっかりしなさいエルシード!
あの人は僕の殺す人!
僕が惚れたらだめ!
………でも凄いタイプなんだよぉ……………!
正直性別とか気にならないくらいとにかく綺麗な人だった……
はぁ……むさ苦しい集団で過ごしてたからかな?
周りでかっこいいとか美しいとか感じれる人はお兄ちゃんしかいなかったし……
………スゥーーーー、落ち着こう
とにかく!僕はあの人と親しくなって殺すチャンスを手に入れないといけない
殺すにはちょっと勿体ないなーっとか思っちゃったけど、これはお仕事お仕事…
コンコン
「ひゃ、はい!」
「アイリスです。いきなりすみません、先に病気の検査をしておいた方がいいと思いまして…」
「そ、そうですね……」
びっくりして初手でミスった……
怪しまれる?大丈夫かな?
アイリス様は部屋に入ると、僕に手を差し伸べた
言われた通りに手を乗せて少しだけ魔力を入れる
あんまり魔力を流すと僕がただの人間じゃなくて殺人兵器だってバレるかもしれない
だからちょっとだけ………
「……ありがとうございます。今まではどのような症状が出ていましたか?」
「今まで…そうですね。常に吐き気と全身の痛みがあって、何度も発熱を繰り返していました」
「そうですか…。最後にその症状が出たのは?」
「半年前…くらいだったと思います」
思ったよりちゃんと病気を見ようとしてるみたいで驚いた
あくまでも、神子様なら再発しても治せるかもしれないから様子見でって事になってた筈なのに
アイリス様は本当に心配してるのかな
な、なんか申し訳無い……
でも、僕としては関わりが増えることはいいことだ
その分チャンスは訪れやすくなる筈
「ところで…シード様さえ良ければ敬語は無しにしませんか?恥ずかしながら私は敬語や堅苦しい雰囲気があまり得意じゃ無いので……」
「いいですよ。その…であれば僕も砕けた口調で話してもいいですか?」
「もちろんだよ。改めてこれからよろしく、シード様」
アイリス様は僕に向かってまた手を向けた
これって、握手?
い、いいの?
なんか仲良しみたい……いや、だから親しくなった方がいいんだって!
僕は緊張しながらもその手を取って軽く握った
「あぁ、僕からもよろしくね。アイリス様」
お、今は自然に綺麗に笑えたかも……
ちょっとニヤニヤが溢れそうだけど、本当の笑顔に近い方が自然に見える筈
彼女が部屋にいる間は緊張しっぱなしだった
気付けば夜になっていて、僕は簡単に備え付けのシャワーを浴びて初日を終えた
ーーーーーーーーーー
「くっ……ふふっ………」
「趣味が悪いですよ、アイリス」
主人である私を呼び捨てしてチクチク言葉を言ったのは、専属のメイドのラシル(通称ジル)
綺麗に纏められた銀髪と、聖なる力を持つ青い瞳を持った無愛想な私の妖精だ
神子として生まれた私にずっと使える神木の1枝、妖精ユグドラシルの片割れ
もう1人の神子である私の双子の弟、カメリアにもユグド(通称グド)という妖精の相棒がいる
今は人間にしか見えないけど、耳が尖ったり羽を出せたり、小さな姿になると人間からは視認できなくなる
で、なんで私が悪趣味だなんて言われたのか
その理由は察しはついてる
「だって、随分と可愛い王子様が来たもんだから…ははっ、」
シソーラス王国第8王子
ずっと公にされなかった存在
怪しさしか無い身分だ
でも、まるで嘘をついてるように感じなかった
「ジル、仕事を頼む」
「シソーラス王国第8王子について調査し、人間兵器の足取りを掴めばいいですか」
「……流石は私の相棒と言うべきか、それとも私の思考を読んだのか。まぁ、頼んだよ」
……本物の王子を殺して身分を騙った訳じゃ無いといいけど
でも、彼は確かに普通の人間じゃ無い
人工的に手が加えられている
それは魔力に触れて分かった
私は神の恩恵を受けて人を超えた力を持った人間だ
この力は世界と繋がっていると言って過言では無い
だから自然の魔力とは相性がいい
でも、人の手が加えられた魔力とは最っ高に相性が悪い
魔力を流してもらうときに少しにしてくれて助かった
ほんの少しの魔力が入り込んだだけでパチパチと痛みが走った
それが、シードが人間兵器である動かぬ証拠
それにしても、彼に感じるこの違和感はなんだろう……
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