【完】性依存した末の王子の奴隷は一流

輝石玲

文字の大きさ
1 / 6

1.奴隷

しおりを挟む
 どこかの世界のどこかの国。その第17王子であるアスラはある日奴隷を買った。まだ15歳になったばかりのアスラは、奴隷オークションで見つけた『売れ残り』を買う事にしたのだ。その売れ残りは茶髪にグレーの瞳、ガタイも良ければ強面という若い大男だ。


「ご主人様、何故私を買ったのか聞いても?」


 アスラの部屋で跪き、重圧感のある声で問う奴隷。対して奴隷の目の前にいる若き主は金髪碧眼の美しいお坊ちゃんだ。


「先に僕の質問に答えろ。まず、お前の名前は?」
「……お好きに呼んでください。」
「僕は名前を聞いてる。無いのか?僕は名前を付けるのが苦手なんだ。」
「では、マルス、とお呼びください。」


 マルスは無表情で淡々と答えた。大きなため息を吐いたアスラはベッドに座って足を組んだ。


「で、僕がなんでお前を買ったか知りたいんだっけ?」
「はい。王族であれば安いと言う理由で買うとは思えないので…。」
「ははっ、そうだな!特に値段は気にして無かった!」


 愉快そうに笑うアスラはピタリと停止して、ベッドに座ったままマルスに手を差し伸べた。


「…お前は僕の理想だ。その大きな体も、恐怖を感じるような綺麗な顔も、圧を感じさせる声も、僕の理想なんだ。……こっちに来い。」


 マルスは立ち上がりアスラの元へと向かった。そして再び跪くと、アスラは目の前に足を出した。


「靴、脱がして。」
「はい。」


 大人しく従いブーツを脱がせるマルス。まだ小さく細い足にそっと触れて慎重に脱がせた。すると、何かに気付いたアスラはマルスの手を引っ張った。


「お前の手、ボロボロだな。……こんな手で触れられたら痛そうだ。よし、お前、鏡台の上に置いてある缶を取れ。」
「……これでしょうか。」


 マルスが手に取ったのは手のひらサイズの平たい缶。アスラの元まで持って行き見せると、アスラはそれをマルスに押しつけた。


「ハンドクリームだ。お前にやるからちゃんとつけろ。それと…後で手袋を用意するから付けるように。」
「分かりました。」
「とりあえず、今日は……そうだな。マルス、僕の着替えを。」


 命令通り、マルスは部屋着を持って来てアスラを着替えさせた。きちんと着替えを終え、寝る準備が整ったところでアスラはニヤリと笑った。


「マルス、舐めて。口でイかせて。」
「……はい。」


 アスラは服をたくし上げて成長途中のそれを見せた。そう、それこそマルスの奴隷として与えられた本来の役割。アスラは最初から性奴隷にするつもりだったのだ。そしてマルスは命令に大人しく従う。


「んっ、は…、あはっ、なかなか、上手いな。」


 マルスは大きな口で根元まで咥えた。舌で包みながら吸い上げ、だんだんと先走りがで始める。


「う、あぁ……、あ、出るっ、は…、イっ……あっ、はぁっ…あ、あっ…!」


 アスラはマルスの頭をしっかりと押さえて口内に射精した。濃い精液をたくさん出したアスラは暫く余韻を感じた後、再び悪戯っぽく笑ってマルスを見た。


「口開けて、見せて。………飲んで。」


 素直に従い飲み込むマルス。飲み込んだ後にもう一度口を開けて見せると、アスラの興奮は最高潮になった。


「お前、上手だな。もう一回して……♡」
「分かりました。」


 再び口淫を始め、アスラは甘い声をたくさん出している。彼は、この年で性に依存していた。舌先で敏感なところを刺激されながら射精を誘導されるようにゆっくりと吸われ、アスラは段々と全身の力が抜けて行く。


「あ…♡あっ、やらっ、おしっこ、でちゃ……、あ、はっ…あぁっ……♡」


 アスラは絶頂の後、気持ち良さのあまりマルスの口内で放尿してしまった。これはアスラにとっても予想外のハプニングで、泣きながら漏らしてしまった。


「あ、やらっ…。ごめっ……の、飲んだの……?」
「汚すわけにはいきませんから。」
「嘘……」


 アスラは罪悪感を持ったが、それと同時に何の躊躇いもなく飲尿するマルスに興奮していた。アスラはこの行為に興奮と快楽を覚えてしまった。


「……っマルス、命令…。僕を犯して……♡」
「申し訳ありません。」


 今まで従順だったマルスが命令を拒否した。その態度に不服そうにするアスラだが、すぐに断られた理由に気付いた。


「何、僕じゃ勃たないの?それとも元から不能?」
「こればかりは自分でどうにもなりません。」


 しらっと真顔で断るマルスにアスラから舌打ちが飛んできた。機嫌を悪くしたアスラは、跪くマルスの股間を足蹴にして踏みつけた。


「チっ…!使えないな、お前。」
「申し訳ありません。」
「仕方ない…来い。」


 マルスを近くまで来させてからベッドに押し倒すと、アスラはベルトをもたもたと外してズボンのファスナーを下ろした。少しずつ刺激を与え、少しずつ肥大して硬くなっていく。


「まったく…僕にこんな事をさせるな。」
「っ申し訳ありません。」
「………よし、これなら出来るよな。マルス、僕を犯せ。」


 2回目の命令に従うべく、マルスは靴を脱いでズボンを僅かに下ろした。


「体位はどうします?」
「何でもいい、お前が動きやすいやつだ。」
「分かりました、では失礼します。」


 軽々とアスラを動かし、うつ伏せに寝かせて腰を高く上げさせた。指にスキンを被せて解すと、アスラはあっという間に嬌声を出した。


「あ、はっ……、そこっ…♡だめっ、おかしくなるっ……♡」


 太い指を2本すんなり受け入れ、前立腺を擦られ甘い声を出しながら快楽を最大限感じようとしている。


「やめた方がいいですか?」
「あっ、やだっ、もっと……♡」
「分かりました。」


 何度も擦ったり押したりを繰り返すうちに、アスラは直接触れていないにも関わらず射精した。ちょうど準備ができ、マルスはスキンを装着してアスラの中へと入り込む。ゆっくりと馴染むように、しかし止めないように。


「あっ、あぁ……っ♡はっ…、やば、おっき………」
「動きますよ。」
「あっ、あっ、んっ…!おくっ…♡いっぱい、トントンして……♡」


 小刻みに動き、奥の結腸口を何度も突く度に小さな声が漏れる。リズミカルに打ち付け、水音が響く。そしてその音に呼応する様に息を吐くような声を出すアスラ。膣内がうねり、きゅうきゅうと弱々しく締め付け始めた。が、マルスは単純作業を繰り返すかの様に落ち着いた様子で腰を動かし続けている。


「あっ、マル、ス…♡イく……♡イっ、く、うぅ………♡」


 アスラは出さずに中で達した。小さな身体に対し大きく開き切った直腸内が力一杯絞められる。痙攣した身体と惚け切った顔、喘ぎの延長線の様な力無い吐息。中イキの余韻を愉しむアスラだが、まだ満足してはいなかった。


「はー……♡…マルス、お前が僕のナカでイくまで続けろ♡」
「分かりました。」



 そしてその後、アスラが5回達するまで行われた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

アプリで都合のいい男になろうとした結果、彼氏がバグりました

あと
BL
「目指せ!都合のいい男!」 穏やか完璧モテ男(理性で執着を押さえつけてる)×親しみやすい人たらし可愛い系イケメン 攻めの両親からの別れろと圧力をかけられた受け。関係は秘密なので、友達に相談もできない。悩んでいる中、どうしても別れたくないため、愛人として、「都合のいい男」になることを決意。人生相談アプリを手に入れ、努力することにする。しかし、攻めに約束を破ったと言われ……?   攻め:深海霧矢 受け:清水奏 前にアンケート取ったら、すれ違い・勘違いものが1位だったのでそれ系です。 ハピエンです。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。 自己判断で消しますので、悪しからず。

クールな義兄の愛が重すぎる ~有能なおにいさまに次期当主の座を譲ったら、求婚されてしまいました~

槿 資紀
BL
イェント公爵令息のリエル・シャイデンは、生まれたときから虚弱体質を抱えていた。 公爵家の当主を継ぐ日まで生きていられるか分からないと、どの医師も口を揃えて言うほどだった。 そのため、リエルの代わりに当主を継ぐべく、分家筋から養子をとることになった。そうしてリエルの前に表れたのがアウレールだった。 アウレールはリエルに献身的に寄り添い、懸命の看病にあたった。 その甲斐あって、リエルは奇跡の回復を果たした。 そして、リエルは、誰よりも自分の生存を諦めなかった義兄の虜になった。 義兄は容姿も能力も完全無欠で、公爵家の次期当主として文句のつけようがない逸材だった。 そんな義兄に憧れ、その後を追って、難関の王立学院に合格を果たしたリエルだったが、入学直前のある日、現公爵の父に「跡継ぎをアウレールからお前に戻す」と告げられ――――。 完璧な義兄×虚弱受け すれ違いラブロマンス

希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう

水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」 辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。 ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。 「お前のその特異な力を、帝国のために使え」 強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。 しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。 運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。 偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!

「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。

キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ! あらすじ 「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」 貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。 冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。 彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。 「旦那様は俺に無関心」 そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。 バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!? 「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」 怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。 えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの? 実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった! 「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」 「過保護すぎて冒険になりません!!」 Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。 すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

姫を拐ったはずが勇者を拐ってしまった魔王

ミクリ21
BL
姫が拐われた! ……と思って慌てた皆は、姫が無事なのをみて安心する。 しかし、魔王は確かに誰かを拐っていった。 誰が拐われたのかを調べる皆。 一方魔王は? 「姫じゃなくて勇者なんだが」 「え?」 姫を拐ったはずが、勇者を拐ったのだった!?

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

処理中です...