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漆黒の人(香港マフィア頭領次男坊編)
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「――怖えか?」
そっと耳元で訊くと、冰はブンブンと一生懸命に首を横に振っては、熱のこもった大きな瞳を恥ずかしそうに細めながら見上げてくる。
そんな彼の白い指先を掴んで自らの指を絡ませると、先刻よりもゆっくりと穏やかな仕草で唇を重ね合わせ、幾度も幾度も触れては離し、触れては離しといったように口付けた。
冰にとってはそんなゆるやかでやさしい扱いが、かえって焦らされているようで、もどかしいのだろう。次第にゾワゾワとした欲情を煽られ、いつもとは違う感じたこともないような自我が引き出されるようだった。
もっと激しく、有無を言わさずというくらい乱暴に貪って欲しい。獣のように襲い掛かってめちゃくちゃにして欲しい。
自分の中にこんな激しくも淫らな感情があったのかというくらい、冰の身体は指一本爪の先まで、髪の一本に至るまで目の前の周を求めてやまなかった。
「白龍……白龍……。俺、怖くなんか……ない。全然ないから……ッ、白龍になら……何されても嬉し……」
だからお願い――。優しくするより、気遣ってくれるより、もっと。そうもっと――!
「……願い……、めちゃくちゃに……して」
普段ならば絶対に口にしない言葉だろうが、それがすんなりと出るほどに乱されたくて堪らなくなっている。全身が欲情そのものと思えるくらいだ。
「……ッカやろ……なんてこと言う……。お前、俺を獣にしてえのか?」
「……ん、うん、そう……」
そうなってくれたらどんなに嬉しいか……!
「好き……白龍……ッ、大好き……だから! どんなふうにでも……されたい……俺」
「――ったく! どうなっても知らねえぜ」
「……ん、それが……いいん……だ」
艶めいて掠れたその声を合図というように、今までのゆるやかだった愛撫が次第に激しさを増していく――。
「白龍……そう、もっと……」
激しく求めて!
この世がひっくり返るくらいめちゃめちゃにされたいんだ――!
望むだけで伝わったかのように繋がれた指には力がこもり、やさしく撫でられていた髪ごとむんずと掴まれるように荒々しさを増していく。唇全体を吸い込まれるように貪られ、歯列を割って舌先が口中を掻き回す。
ふと重なり合った身体の中心――周の厚みのあるバスローブ越しであってもはっきりと伝わるくらいに硬く怒張した雄の感覚が腹を撫でたのに、冰は全身を電流で貫かれたかのような心持ちになった。
「白龍……ッ、好き……大……好……!」
もっと気の利いた台詞で今の高揚した気持ちを伝えようと思えども、冰にはありきたりの言葉しか思い付かない。ただ欲しくて仕方ないといった思いのままに、無我夢中で目の前の広い胸にしがみつくのが精一杯だった。
胸元のボタンを器用に弾かれ、腰から背中を撫でるようにシャツの裾から両手を入れられて捲し上げられる。
風呂上がりでラフな普段着だった冰のボトムにはベルトもしていなかった為に簡単にジッパーを下ろされてしまう。周の温かくて大きな掌が、ボトムの中のボクサーブリーフの中に突っ込まれて、尻をわし掴みながら撫で回す。
思わず腰が浮いてしまい、一等敏感な身体の中心が周の眼前に突き出されるような格好に持っていかれてしまう――。
前はかろうじてずり下ろされていなかったブリーフの上から既に硬く立ち上がった雄を甘噛みされて、冰は堪らずに嬌声を漏らした。
「……ッあ……、や……っ白龍……!」
先走りの液が下着に染みて、濡れた跡が欲情の度合いをはっきりと示している。周は焦らすようにわざと下着越しに幾度もそこを甘噛みした。
「や……ぁあ……ッ、願い……白龍……!」
布一枚がもどかしくて仕方ないのだろう。冰は腰を突き出しながらも、自ら下着を取らんと無意識に手を伸ばした。直にどうにかして欲しくて堪らないのだ。
周はすべて分かっていながら伸ばされた冰の手を取り上げると、自らの口で下着を摘まんでずり下ろし、あらわになった熱を口中に含んで舐め上げた。
「……はッ……ぁ……っ、や……ぁあ……!」
舌先を尖らせて鈴口をつつき、すっぽりと咥え込んで根元から先端までの竿を一気に吸い上げる。ほんの数回それを繰り返しただけで、冰は両脚を痙攣の如くバタつかせて、今にも絶頂に達してしまいたいといわんばかりに自ら腰を揺らした。
そっと耳元で訊くと、冰はブンブンと一生懸命に首を横に振っては、熱のこもった大きな瞳を恥ずかしそうに細めながら見上げてくる。
そんな彼の白い指先を掴んで自らの指を絡ませると、先刻よりもゆっくりと穏やかな仕草で唇を重ね合わせ、幾度も幾度も触れては離し、触れては離しといったように口付けた。
冰にとってはそんなゆるやかでやさしい扱いが、かえって焦らされているようで、もどかしいのだろう。次第にゾワゾワとした欲情を煽られ、いつもとは違う感じたこともないような自我が引き出されるようだった。
もっと激しく、有無を言わさずというくらい乱暴に貪って欲しい。獣のように襲い掛かってめちゃくちゃにして欲しい。
自分の中にこんな激しくも淫らな感情があったのかというくらい、冰の身体は指一本爪の先まで、髪の一本に至るまで目の前の周を求めてやまなかった。
「白龍……白龍……。俺、怖くなんか……ない。全然ないから……ッ、白龍になら……何されても嬉し……」
だからお願い――。優しくするより、気遣ってくれるより、もっと。そうもっと――!
「……願い……、めちゃくちゃに……して」
普段ならば絶対に口にしない言葉だろうが、それがすんなりと出るほどに乱されたくて堪らなくなっている。全身が欲情そのものと思えるくらいだ。
「……ッカやろ……なんてこと言う……。お前、俺を獣にしてえのか?」
「……ん、うん、そう……」
そうなってくれたらどんなに嬉しいか……!
「好き……白龍……ッ、大好き……だから! どんなふうにでも……されたい……俺」
「――ったく! どうなっても知らねえぜ」
「……ん、それが……いいん……だ」
艶めいて掠れたその声を合図というように、今までのゆるやかだった愛撫が次第に激しさを増していく――。
「白龍……そう、もっと……」
激しく求めて!
この世がひっくり返るくらいめちゃめちゃにされたいんだ――!
望むだけで伝わったかのように繋がれた指には力がこもり、やさしく撫でられていた髪ごとむんずと掴まれるように荒々しさを増していく。唇全体を吸い込まれるように貪られ、歯列を割って舌先が口中を掻き回す。
ふと重なり合った身体の中心――周の厚みのあるバスローブ越しであってもはっきりと伝わるくらいに硬く怒張した雄の感覚が腹を撫でたのに、冰は全身を電流で貫かれたかのような心持ちになった。
「白龍……ッ、好き……大……好……!」
もっと気の利いた台詞で今の高揚した気持ちを伝えようと思えども、冰にはありきたりの言葉しか思い付かない。ただ欲しくて仕方ないといった思いのままに、無我夢中で目の前の広い胸にしがみつくのが精一杯だった。
胸元のボタンを器用に弾かれ、腰から背中を撫でるようにシャツの裾から両手を入れられて捲し上げられる。
風呂上がりでラフな普段着だった冰のボトムにはベルトもしていなかった為に簡単にジッパーを下ろされてしまう。周の温かくて大きな掌が、ボトムの中のボクサーブリーフの中に突っ込まれて、尻をわし掴みながら撫で回す。
思わず腰が浮いてしまい、一等敏感な身体の中心が周の眼前に突き出されるような格好に持っていかれてしまう――。
前はかろうじてずり下ろされていなかったブリーフの上から既に硬く立ち上がった雄を甘噛みされて、冰は堪らずに嬌声を漏らした。
「……ッあ……、や……っ白龍……!」
先走りの液が下着に染みて、濡れた跡が欲情の度合いをはっきりと示している。周は焦らすようにわざと下着越しに幾度もそこを甘噛みした。
「や……ぁあ……ッ、願い……白龍……!」
布一枚がもどかしくて仕方ないのだろう。冰は腰を突き出しながらも、自ら下着を取らんと無意識に手を伸ばした。直にどうにかして欲しくて堪らないのだ。
周はすべて分かっていながら伸ばされた冰の手を取り上げると、自らの口で下着を摘まんでずり下ろし、あらわになった熱を口中に含んで舐め上げた。
「……はッ……ぁ……っ、や……ぁあ……!」
舌先を尖らせて鈴口をつつき、すっぽりと咥え込んで根元から先端までの竿を一気に吸い上げる。ほんの数回それを繰り返しただけで、冰は両脚を痙攣の如くバタつかせて、今にも絶頂に達してしまいたいといわんばかりに自ら腰を揺らした。
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