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出発
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「え、なんで俺が母さんの息子だから悪の魔法使い倒さなきゃいけないの?」
『早苗様は魔法界の英雄です。15年前に悪の魔法使いを倒してくれました。しかし、悪の魔法使いにも子供がいてその2代目の悪の魔法使いを倒してほしいのです』
「母さんが英雄!?」
「そうなのよ~英雄だなんてやめてほしいわぁ~」
『早苗様は謙虚なお方です。ほんとかどうかは魔法界へ行けばわかります。』
「そ、そうだね。それでエルさん?どうやって魔法界へ行くんですか?」
『エルで結構です。それに敬語はおやめ下さい海様。では魔法界へ行きましょう。』
いよいよだ。取り立てに怯える日々とはおさらばだ。
『海様。この木の幹におつかまりください。』
ドキドキと胸が高鳴る。
「海~!困ったら神染早苗の息子って言うのよ~!」
「わかったよ!」
『それでは魔法界へ出発します』
つかまっている木がさっきの様に光りだす。すると、急に変な感覚に襲われた。なにものかに体を引き伸ばされてるような感じだ。
(なんだこれ!息が…息が出来ないっ!)
息が限界になり窒息する寸前に楽になった。
「ぷっはああああああああ!!!!!ここは…?」
あたりを見渡すと小さな村に見えた
『入学式は一週間後です。学校の道具を準備しなければなりません。ここで揃えます。』
「で、でもお金を持ってないよ…」
『安心して下さい。補助金が出ます。』
「そっか…よかったぁ。」
『では、宿にご案内します。』
ここから少し歩いたところに小さな宿があった。
『すみません。神染で予約していた者ですが。』
「ああ、はいはい。神染ね、しんぜん、しんぜんっと…え!?神染!?あの神染!?」
急に面倒くさそうだった宿の主人の態度が変わった。
「しっ…神染様でございますね!この宿きっての素晴らしいお部屋をご用意させていただきます!」
(態度の落差がすごいなぁ…このおっさん…)
するとエルが耳打ちしてきた。
『言ったとおりでしょう?早苗様は英雄だって。』
確かに、母さんが英雄なのは間違いなさそうだ。
宿のおっさんに案内されとても広い部屋に入ることができた
「ごゆっくりどうぞ~~~。」
『では、私はここで。今日はゆっくりお休みください。明日、また迎えに来ます。』
エルが部屋から出て行くと、海はベッドにボフッと飛び込んだ。仰向けになり天井をみた。
まだ胸の高まりが抑えられない。
明日がとても待ちどうしい。
母さんの息子の俺は上手く魔法が使えるのだろうか…
そんなことを思いながら重かった瞼を静かに閉じた。
『早苗様は魔法界の英雄です。15年前に悪の魔法使いを倒してくれました。しかし、悪の魔法使いにも子供がいてその2代目の悪の魔法使いを倒してほしいのです』
「母さんが英雄!?」
「そうなのよ~英雄だなんてやめてほしいわぁ~」
『早苗様は謙虚なお方です。ほんとかどうかは魔法界へ行けばわかります。』
「そ、そうだね。それでエルさん?どうやって魔法界へ行くんですか?」
『エルで結構です。それに敬語はおやめ下さい海様。では魔法界へ行きましょう。』
いよいよだ。取り立てに怯える日々とはおさらばだ。
『海様。この木の幹におつかまりください。』
ドキドキと胸が高鳴る。
「海~!困ったら神染早苗の息子って言うのよ~!」
「わかったよ!」
『それでは魔法界へ出発します』
つかまっている木がさっきの様に光りだす。すると、急に変な感覚に襲われた。なにものかに体を引き伸ばされてるような感じだ。
(なんだこれ!息が…息が出来ないっ!)
息が限界になり窒息する寸前に楽になった。
「ぷっはああああああああ!!!!!ここは…?」
あたりを見渡すと小さな村に見えた
『入学式は一週間後です。学校の道具を準備しなければなりません。ここで揃えます。』
「で、でもお金を持ってないよ…」
『安心して下さい。補助金が出ます。』
「そっか…よかったぁ。」
『では、宿にご案内します。』
ここから少し歩いたところに小さな宿があった。
『すみません。神染で予約していた者ですが。』
「ああ、はいはい。神染ね、しんぜん、しんぜんっと…え!?神染!?あの神染!?」
急に面倒くさそうだった宿の主人の態度が変わった。
「しっ…神染様でございますね!この宿きっての素晴らしいお部屋をご用意させていただきます!」
(態度の落差がすごいなぁ…このおっさん…)
するとエルが耳打ちしてきた。
『言ったとおりでしょう?早苗様は英雄だって。』
確かに、母さんが英雄なのは間違いなさそうだ。
宿のおっさんに案内されとても広い部屋に入ることができた
「ごゆっくりどうぞ~~~。」
『では、私はここで。今日はゆっくりお休みください。明日、また迎えに来ます。』
エルが部屋から出て行くと、海はベッドにボフッと飛び込んだ。仰向けになり天井をみた。
まだ胸の高まりが抑えられない。
明日がとても待ちどうしい。
母さんの息子の俺は上手く魔法が使えるのだろうか…
そんなことを思いながら重かった瞼を静かに閉じた。
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