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本編

31 おっぱいが欲しいおれ ※

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 兄が目を向けた箱からは、うすく煙が立ち上っている。
 そしてそこから、部屋中に漂う良い匂いがしているようだ。

 深く息を吸うと、くらりとした。
 この匂い好き。
 すっごくちんこがむずむずする。

「待っていて」

 兄がびんびんのちんこをぺしぺしと腹に当てながら立ちあがり、箱に何かする。

「こんなによく効くとは思わなかったな、スノシティおいで、しごいて抜いてあげるから」
「やだ、おれがあにうえなめるのだめっていったもん」

 そうだ。
 おれはすねているのだ。

 べーっと舌を出して、あえて自分の股間をなめる。
 ちんこぺろぺろ。
 あんまりうまくない。
 自分のだからか。

 おれが兄に触れたらだめ、って言うくせに、兄がおれに触れるなんて卑怯すぎる。
 おれだって兄に触れたい、なめたい、もっと愛し合うしょやしたい!

「スノシティ」
「やだ」

 おれだって、兄のちんこがなめたいんだ。
 兄のおっぱいぺろぺろしたい。

 兄がおれに愛しあうをくれるなら、おれだって兄に愛しあうをあげたい。

 なんだか、うまく考えられない。
 ちんこがむずむずして、乳首がぴりぴりするからなのか。

「スノシティ」

 兄の声が優しいいつものものから、厳しい王子殿下の口調になる。
 いいや、それとも違うような。

「スノシティは僕の妃になるんだよ、僕の唯一の妃にね。
 僕以外がスノシティに触れるのは許せないな」

 なんか怖いんだけど。
 その言い方だと、おれがおれのちんこに触れるのもだめってこと?

 少し考えてみる。
 んー、んー?
 なんにも問題ないかも。

 だっておれ、これまでに自分のちんこに触れる必要がなかったもんな。
 あんまり思い出せないけど、自分のちんこをなめるのも、これが初めてじゃないのかな。

 だからと言って、兄だけがおれに触れるなんて方針を、素直に受け入れられるわけがない。

「わかった」
「スノシティ?」
「それならおれも兄上にさわる!
 おれだけの兄上のおっぱいなめたい!
 おっぱいぺろぺろする!」
「え、お、おっぱい?」

 よどんですわった目をしていた兄が目を瞬かせる。

 いまだ、隙だらけ!
 幸いなことに手袋をしているから、兄の肌に傷をつける可能性は低い。

 よっそい!
 おれのほうが兄三人分より重いんだぞ。
 足の長さはぜんっぜん勝てそうにないけれど、身長はおれの方が高いんだぞ。

 うおりゃー!、と体術の訓練のように兄をマットの上に押し倒した。

「す、スノシティなに、っあっ」

 驚いて少しだけ硬さを失った兄のちんこを、べろり、となめあげた。

 うは、兄の匂いだ。
 変な味がするのは魔術薬かな。
 うええ、なめとっちまえ。

 夢中になって舌を伸ばす。
 ぺろぺろと数回なめただけで、兄のちんこの先端にしょっぱい汁がぷくりと滲みだす。

「……っあ……す、っ……なんっ」

 夢にまで見た兄のおっぱいのちんこだ。
 あれ、ちんこのおっぱい?
 どっちでもいいか。

 大好きだ。
 牙がなければ、根元まで咥えてちゅうちゅう吸えるのに。

 のどが勝手にう゛くっう゛くっと音を立てる。
 美味しい。
 良い匂い。
 兄のおっぱいが懐かしくて、三歳の頃とはなにもかも違うはずなのに、嬉しい。

 後で叱られると思うけど。
 ここで〝こしたんたん〟を使っておかないと、いつ言い出したらいいのか分かんなくなる自信がある。

「すの、だめだ、スノシティ、やめっ……うっ」

 ぺろぺろと必死になって舌を動かしていたら、兄が体を震わせたのを感じた。
 逃げようとする下半身に乗り上げて、逃がさないぞとさらにぺろぺろする。

 先端からとろとろと垂れる透明な汁をなめとって、もっと出せーと穴を舌先でほじほじして。
 根本からしごいたらもっと出るかもと気がついて。

 兄のちんこの下にぶら下がる玉を舌に乗せれば、ずっしりと張り詰めている。
 こんなところまできれいな、銀色の体毛もべろべろする。

 もっと、もっとおっぱい!
 玉を揉むように舌を動かしてから、筒をしごくように舌をからませて下から上に。

「……ううっ、でるっ」
「んんふえぁっ!?」

 ちょうど兄のちんこの根本に、舌を絡ませようと顔を下げた時。
 顔面に、温かくてねっとりしたものをかけられたのを感じた。

 とぷ、とぷと何度かに分けて、目元に、鼻先からほほにまでとろりとした温かさを感じた。

 ああ、これがきっと兄のおっぱいの子種の匂いなんだ。
 変な匂い。
 でも大好きだ。

 目が開けられないので、とりあえず舌を伸ばして目元をなめとった。
 苦くてのどにからむ、変な味。
 でも大好きだ。

 うっとりして自分の顔についたおっぱいの子種を味わっていると、ほほに兄の手のひらを感じた。

「ああもう、スノシティにはかなわないよ」
「んむ?」

 いつの間にか、おれと兄が勝負してたことになってる?
 なめとったおっぱいの子種を、こくりと飲み込む。

「スノシティ、転がってくれる?」
「うん」

 ちんこのおっぱいをぺろぺろして落ち着いたので、兄の言う通りに仰向けになって。

 なぜか、兄がおれの尻に指を突っ込んだ。
 なに、なに?、何が起きるの?!

「ひぎゅんっ!?」

 びりっ!、と刺激が全身を通り抜ける。
 嘘だろ。

 指先でおれの尻の中のびりびりポイントを押しながら、さらにちんこをしごくという暴挙!
 そんなの許されるのか!?

「もう手加減しないよ」
「ふゃい?」

 にっこりときらっきらの笑顔の兄。
 すっごく楽しそう。

 おれの尻に指をつっこんで、反対の手がおれのちんこをがっちりと握っていなければ。
 兄が幸せそうでよかった、とおれも同意できた。

 怖くないけど、なんか無理な気がする。
 でも拒否できない。
 手加減ってなんなんだーっ。



 こうしておれは、十六歳の誕生日なので、尻の中のびりびりを揉み込まれるだけで子種を放てるように、と兄に一日かけて贈り物をされた。
 贈り物、だよな?

 朝の時点で、体が熱くなりかけの時期のようにむずむずしていたから、このまま何日も続くかと思っていたら、昼くらいには元に戻ってしまって、夜には腰がぬけた。 

 兄の手加減なしは、すごかった。

 もう、ちんこしこしこと、尻の中ぐりぐりは同時にしないでほしい。
 そうやってお願いしたのに、ほんわかした笑顔の兄が「スノシティもおっぱいが欲しいだろ?」って、ちんこがちがちにして聞いてくるから。

 美味しそうな汁を垂らしてる兄のちんこが、おれの目の前でふら~ふら~って揺れると、それを追いかけて顔が動いてしまう。

 そんなおれを見て、くふくふ笑う兄。
 幸せそうな兄を見て、嬉しくなるおれ。
 嬉しくなってしまって、もっとおっぱい欲しい、と同意してしまった。

 おっぱいをもらう代わりに、ちんこと尻を一緒にしこしこぐりぐりされることが決定した。
 なんかおれ、兄の手のひらでころころと転がされてる気がする。
 ……気のせいだよな?

 そんな感じで。
 次の日は下半身がくにゃくにゃになってしまって、一日、兄の寝室のクッションの上でぐったりしていた。
 早めに仕事を終わらせたという兄が、戻ってくるなり、おれに告げた。

「スノシティおまたせ、今日も愛しあおうね」
「……は、はい」

 ほんわかした、きらっきらのきれいな笑顔。
 ずっと大好きだった兄の笑顔なのに。
 それを見た時に、おれは逃げられないし戻れない、となぜか思ってしまった。

 そしてその直感は、ある意味正しかった。

 それからの日々。
 ほとんど毎日。

 兄の指が乳首をこねて。
 兄の手に子種を噴いて。
 兄のちんこに尻の中を満たされて。
 兄の子種を腹の中に塗りこまれた。



 花が咲く時期が来る頃。
 おれは兄のちんこを尻に入れられるだけで、子種を噴くことができるようになった。

 ものすっごく、気持ちいいんだ。

 おれが初めて、兄のちんこでぐりぐりされて子種を噴いた時の、嬉しそうな笑顔が意識に焼き付いた。
 幸せで嬉しくて。

 それ以降、おれは兄の手とちんこ以外で子種を噴けなくなった。
 自分の股間に触れないおれは、ずっと何年もその事実に気がつかないままだった。

 兄と愛しあうことが嬉しくて、兄の体重と匂いを感じないと落ち着かなくて。
 今まで以上に兄にべったりとくっついて過ごし、暫定国王の執務室の中にもおれ専用の場所が作られた頃。

 兄の戴冠式の日がやってきた。

 
   ◆





兄の心遣いで、貴族が初夜で使用する精神安定効果のあるお香を焚いてました(´∀`*)
……あれ、なんか、効きすぎてる!?(@_@)

薬だけど薬じゃないよ
脱法ハーブ?_:(´ཀ`」 ∠):
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