【完結】婚約破棄された公爵令嬢、やることもないので趣味に没頭した結果

バレシエ

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殿下がプランプランですわ

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「一時はどうなるかと思いましたがなんとか収まりましたわ……」
「はい、本当に良かったです」
「まったくですわ。お父様達ったら困ったものです。それにしてもこれはちょっとやり過ぎではありませんか……」

 殿下に婚約破棄を宣言されてから怒涛の数日が過ぎました。

 サンカレア公爵家と友好関係を築いている貴族家が次々と反王太子を表明した結果、王太子派は事実上消滅。

 流石の国王陛下も王都を戦場にする訳にいかないとの判断か、サンカレア公爵軍と交戦するのを避けて、王太子レオンハルトの廃太子を宣言されました。

 しかし、それでも怒りが収まらなかったお父様が、武力をちらつかせて国王陛下を脅した結果、わたくしの前に非常識な光景が展開されることになりました。

「うう、オリビア、すまなかった。謝るから降ろしてはもらえないだろうか」
「ママ、あれなに?」
「しっ。見ちゃいけません!」

 レオンハルト殿下が王都中央広場の大木にロープでぐるぐる巻きにされて吊るされているのです……。

 通行人がその姿を目にしては、見てはいけないものを見てしまったと視線を逸らして早足で通り過ぎていきます。

 そして、そんな殿下の足元にはうちのお父様とお兄様がいました。

「このクソガキがぁ! 反省しとらんようだなぁ!」
「気軽に妹の名前を呼んでんじゃねぇ! ブチ殺すぞ!」
「ヒィッ!? すみませんでしたぁあああ!」

 二人が大声で怒鳴りつける度に、殿下はビクゥっと身体を震わせています。

「あの……お父様、お兄様? その辺で許してあげてもよろしいのでは……?」
「おぉ……我が娘はなんと優しいのか……」
「オリビアは天使だなぁ……。さすが俺の妹だ」

 わたくしが恐る恐るという感じで言うと、二人は目を潤ませて感動しています。

「おい! 聞いたか、クソガキ! お前はこんなに優しい子を傷つけたのだぞ!」
「父上、今からでも遅くありません。やはりこのゴミは殺しましょう」
「ヒィッ!? 勘弁してください!」

 二人の言葉に殿下が情けない声を上げます。

「お嬢さま、帰りましょう。あまり見てはいけません」
「そうですわね……」

 わたくしたちはそそくさとその場を後にしました。



「ふう……これでやっと一息つきますわね……」
「はい。お嬢様、お茶をお持ちしますね」
「ありがとうソフィア」

 わたくしは自室でソフィアが入れてくれた紅茶を飲みながら、ほっとひと安心します。

 なんだかどっと疲れましたわね。
 でも、これでようやく平穏な日々が訪れると思うと嬉しく思いますわ。

 ん……? そういえば……。

 これからのことを考えた瞬間、疑問が頭を過りました。

 学園も卒業しましたし、婚約もなくなってしまいましたが、わたくしこれからどうすればいいのかしら……?
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