7 / 24
夢の国の運命
6話:けっせん、ブラインドコースター!
しおりを挟む
列が進み、やっと屋内に入れた。設定などない、本当に注意書きしかない、ただ黒くて暗いだけ。この潔さも人気の理由なのかもしれない。
「なんか思ったより中身は怖くないね」
「ね、逆音ちゃん、これなら大丈夫そうでしょ!」
「信濃ちゃん、うん、このまま進もうよ。多分あと十五分くらいだし」
無駄にウキウキしている。これからヤバいジェットコースターに乗るのに……。
暗い道をそのまま前に進み、『ブラインドコースター』へとたどり着いた。
「座って、シートベルトを締めてください。その後に勝手に目隠しがおりまーす」
女性の案内人の声が聞こえる。その通りに動いたら、いきなり目隠しと思われるヘルメットがおりてきた。ゆっくりだったが、まずそこが怖い。
「それじゃあ、恐怖の『ブラインドコースター』、レッツゴー!」
「綾ちゃん、笑って過ごそうよ~」
「佳奈ちゃん、余裕だねー、となりに座っているんだよね? もう声しか聞こえないや」
「うん、上がってきて上がっ……うわああああああっ!」
「うん、やばアァァァァァァァォぁぁっ! し、しぬぅうっ!」
うああああああ! あ、ああああッ! なんとか気を保てた、よかっんあああああああああ! フェイントは良くないな、Gがかかりまくって、何が何だかさっぱりいいいいいいいやああああ!
「そろそろ終わります。準備してください」
「あ、や、ちゃ、ん……、だ、だい、じ……、じょう、ぶ?」
「かな、しにかけた、おりる」
「おりる」
私たちは自分の足で降り始める。そしてすぐ近くにあったベンチに座る。
「ごめん、想像以上だった。こんなもの初めて乗ったよ」
「信濃ちゃんがそう言うなら……、私たちは普通じゃない物に乗っていたんだ……」
「うん、でも逆音はそんな叫ばなかったね。綾ちゃんと佳奈ちゃんの悲鳴がうるさかったよ」
「だってやばいもん」
それ以外の言葉は不要だった。
「なんか思ったより中身は怖くないね」
「ね、逆音ちゃん、これなら大丈夫そうでしょ!」
「信濃ちゃん、うん、このまま進もうよ。多分あと十五分くらいだし」
無駄にウキウキしている。これからヤバいジェットコースターに乗るのに……。
暗い道をそのまま前に進み、『ブラインドコースター』へとたどり着いた。
「座って、シートベルトを締めてください。その後に勝手に目隠しがおりまーす」
女性の案内人の声が聞こえる。その通りに動いたら、いきなり目隠しと思われるヘルメットがおりてきた。ゆっくりだったが、まずそこが怖い。
「それじゃあ、恐怖の『ブラインドコースター』、レッツゴー!」
「綾ちゃん、笑って過ごそうよ~」
「佳奈ちゃん、余裕だねー、となりに座っているんだよね? もう声しか聞こえないや」
「うん、上がってきて上がっ……うわああああああっ!」
「うん、やばアァァァァァァァォぁぁっ! し、しぬぅうっ!」
うああああああ! あ、ああああッ! なんとか気を保てた、よかっんあああああああああ! フェイントは良くないな、Gがかかりまくって、何が何だかさっぱりいいいいいいいやああああ!
「そろそろ終わります。準備してください」
「あ、や、ちゃ、ん……、だ、だい、じ……、じょう、ぶ?」
「かな、しにかけた、おりる」
「おりる」
私たちは自分の足で降り始める。そしてすぐ近くにあったベンチに座る。
「ごめん、想像以上だった。こんなもの初めて乗ったよ」
「信濃ちゃんがそう言うなら……、私たちは普通じゃない物に乗っていたんだ……」
「うん、でも逆音はそんな叫ばなかったね。綾ちゃんと佳奈ちゃんの悲鳴がうるさかったよ」
「だってやばいもん」
それ以外の言葉は不要だった。
0
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
裏切りの代償
中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。
尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。
取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。
自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
夫から「用済み」と言われ追い出されましたけれども
神々廻
恋愛
2人でいつも通り朝食をとっていたら、「お前はもう用済みだ。門の前に最低限の荷物をまとめさせた。朝食をとったら出ていけ」
と言われてしまいました。夫とは恋愛結婚だと思っていたのですが違ったようです。
大人しく出ていきますが、後悔しないで下さいね。
文字数が少ないのでサクッと読めます。お気に入り登録、コメントください!
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる