異世界帰りのハーレム王

ぬんまる兄貴

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第25話 大炎上

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「よし!宴の準備だ!みんなで買い出しに行くぞ!」


 
 俺は勢いよく宣言し、家を飛び出した。
 後ろには、雪華、焔華、そして新加入の貴音がついてくる。
 今夜は貴音のハーレム入りを祝う宴を開くことになった。
 でも……なんで俺がこんなに張り切ってるんだっけ?

 焔華は狐耳をピコピコ動かしながら、俺の隣でニヤリと笑う。
 

 
「雷丸様、宴じゃ宴じゃ!たくさん食べ物を買い込むぞ!」

 

 狐耳が揺れるたびに、なんだかテンションが上がってくる。
 焔華は肉を何キロ買うつもりなのか……?

 雪華はそんな焔華を冷静に見つめながら、いつものクールな表情で言う。

 

「雷丸様、無駄遣いは控えた方がよろしいかと。予算には限りがありますから。」

 

 うん、わかってるよ、雪華。
 でも、今日は貴音のハーレム加入記念日なんだから、少しぐらい大盤振る舞いしてもいいだろ?

 その時、貴音がモジモジしながら、俺の袖を引っ張った。

 

「お、お兄ちゃん。あの……あたし、本当に宴とか大丈夫なの?こんな大げさにしなくても……。」


 
 貴音の声は少し不安げだ。
 いやいや、今日はお前が主役だから!遠慮すんな!


 
「いいんだよ、今日は貴音のための宴なんだからさ!ドーンと構えとけ!」

 

 俺が自信満々にそう言うと、貴音は少し照れながら頷いた。

 

「う、うん……じゃあ、楽しみにしてる。」


 
 俺たちはスーパーに到着し、早速買い物カゴを手にして買い出しを開始した。

 まずは、焔華が肉コーナーに一直線。
 肉、肉、肉と……どんどんカゴに詰め込んでいく。


 
「よし、これでバーベキューじゃ!貴音ちゃん、肉は好きか?」


 
 焔華がニヤニヤしながら貴音に尋ねると、貴音は少し驚いた顔で頷く。


 
「う、うん、好きだよ。お肉……美味しいよね。」



 それを聞いた焔華は満足そうに笑い、さらに肉をカゴに詰め込む。

 

「よーし!今日の主役は貴音ちゃんじゃから、たくさん食わせるぞ!」

 

 ……待て待て、そんなに肉ばっかり買ってどうするんだ!?
 俺は頭を抱えながら、雪華の方を見る。
 雪華はもう無言で野菜をカゴに入れていた。

 

「バランスの取れた食事が大事ですから。」

 

 ……さすがだ、雪華。
 お前だけがこの場の唯一の理性だよ。

 一方、貴音はまだ少し遠慮がちに、お菓子コーナーを眺めていた。

 

「お兄ちゃん、これも買っていいの……?」

 

 彼女が手にしていたのはプリンとポテトチップス。
 俺は思わず笑ってしまった。

 

「もちろんだよ!今日はお前が主役なんだから、好きなもの全部入れとけ!」


 
 貴音は嬉しそうに微笑んで、お菓子をカゴに入れた。
 俺たちはその後も、ジュースやらデザートやらを次々にカゴに入れていった。


 気づけばカゴはパンパン。
 これ、食べきれるのか……?

 雪華はやれやれという顔をしながらも、俺たちを見守っていた。

 

「今日は特別ですからね……。」


 
 そう言いながらも、雪華のカゴにはちゃっかり高級アイスが入っていた。

 最後に、焔華がドヤ顔で言った。


 
「よし、準備は万端じゃ!宴が楽しみじゃの!」



 俺たちはレジに並び、カゴの中身を見つめながら、少しだけ不安になった。
 本当にこれ全部食べきれるのか?
 でも、まぁ……今日は貴音のハーレム加入記念だし、たまにはこれくらい大盤振る舞いしよう。


 
「さあ、家に戻って宴の準備だ!」

 

 こうして、俺たちは買い出しを終え、たくさんの食材と共に家へと戻った。
 今夜は楽しい宴になること間違いなしだ――。


 

 ――――――――――――





 俺たちは買い出しを終えて、ウキウキしながら家に向かって歩いていた。
今夜の宴を想像するだけで、みんなテンションが高めだ。

 焔華は肉の袋を振り回しながら、口笛を吹いてるし、雪華も微笑んでいる。
 貴音もさっき買ったお菓子を眺めて楽しそうにしてる。

 俺は満足げに、みんなを見渡して思った。

 

「よし、今夜は最高の宴だな!ハーレムパーティーだぜ!」


 
 しかし――

 家に近づくと、なんだか焦げ臭い気配が漂ってきた。
 いや、気のせいだろう。きっと誰かがバーベキューでもしてるんだろう、そう思っていた。

 でも、家が見えてくると、その焦げ臭さがますます強くなって――。


 
「……え?」

 

 俺の足が、ピタリと止まった。

 そこには……俺たちの家が、見事に全焼していた。


 
「な、なんじゃこれぇぇぇぇぇ!!?」


 
 焔華が肉をバサッと地面に落として叫んだ。
 そう、俺たちが帰ってきたら、家は真っ黒焦げになっていて、煙がモクモクと立ち上っているではないか!

 

「ちょ、ちょっと待て!なんでこんなことに……!?」


 
 俺は大混乱だ。
 さっきまで楽しい宴の準備をしてたのに、なんで家がバーベキューされてんだ!?

 

「……何か火の元を忘れてきたのでは?」

 

 雪華が、冷静にそう言った。

 おい、そんな淡々とした態度で言われても、こっちは大パニックなんだが!?

 

「ちょ、ちょっと待てよ!火の元!?……まさか……」


 
 俺は記憶を辿った。
 そういえば、出かける前に……焔華が「ちょっとお鍋のスープだけ温めておくか」とか言ってた気がする。
その後、みんなで買い物に夢中になって、家を飛び出して――

 

「まさか……それが原因かよぉぉぉぉ!?」

 

 俺の叫びが空気を裂いた瞬間、焔華はハッとした。
彼女の顔がみるみるうちに真っ赤になり、次の瞬間、パニックモード全開で俺に向かって叫び返してきた。



「わ、わしが悪いんじゃない!あのスープのせいじゃぁぁ!!」



 スープのせい!?
 おいおい、スープ一杯で家丸ごと焼き払ったってのかよ!?

 俺は思わず頭を抱えて叫び返す。



「スープ!?それ、どんだけの火力だよ!?家まで調理するつもりだったのかよ!!」



 焔華は目をウルウルさせながら、さらに言い訳を続ける。



「だ、だって!スープがわしを誘惑したんじゃ!あれを温めずに出かけるなんて、拷問じゃぁぁ!!」

「拷問!?スープのために家全焼させる拷問かよ!?それで本当に満足なのか!?」



 もう、ツッコミどころが多すぎて頭が追いつかねぇよ!
 だが、焔華はそんな俺の叫びも耳に入らない様子で、地面に倒れ込んでいた。



「うぅぅ……あのスープ、わしの分まで焦げてしまった……」

「いや、スープどころか家も焦げたんだよ!!どっちの方が大事なんだよ!!」



 俺はもう、何を言っても無駄だと悟った。
 焔華の頭の中は、完全にスープと肉でいっぱいだ。
 

 俺はもう、何をどう突っ込んでいいかもわからない。
 貴音もただ、ポカーンと口を開けて家を見つめている。



「……これ、どこで宴すればいいの?」



 貴音の天然ボケ発言に、俺たちは一瞬沈黙。
 


「宴どころじゃねぇよ!!家がねぇんだから!!」
  


 俺は、頭を抱えて深いため息をついた。
 まさか家が丸焦げになるなんて、誰が予想したよ……。

 でも、俺のポジティブ精神はこんなことではへこたれない!
 ここで考え込んでても仕方ないだろ?



「……仕方ねぇ。今夜は外で宴をやろう。そう、キャンプだ!キャンプ宴だ!!」



 俺がそう宣言すると、みんなが一斉に俺の方をポカーンと見つめた。
 焔華が苦笑いしながら口を開いた。



「さすが雷丸様、前向きじゃのう……家が全焼したというのに。」



 おいおい、その言い方はやめろ!家が丸焦げだとさらに落ち込みそうだろ!



「ま、まぁ、雷丸様らしいですね。」


 雪華も微笑を浮かべながらそう言った。
 うん、さすがだ。俺のポジティブさは通じたってことだな!

 その横で、貴音もほっとしたような表情で頷いている。



「うん、お兄ちゃんがそう言うなら……きっと大丈夫だよね。」



 よし、決まりだ!
 家が燃えてようがなんだろうが、俺たちは笑って生きる!
 家がなきゃ、外で宴をやればいいんだよ!



「今夜はキャンプ宴だ!」

 

 俺は力強く宣言し、手に持っていた肉とお菓子を掲げた。

 みんなもそれに続き、手にした食材を高く掲げる。
 もう、ここまで来たらやるしかねぇ!

 こうして、俺たちは家の全焼という予想外の事態に見舞われながらも、なんとか気を取り直し、外での宴に挑むことになった。



「さぁ、宴だ!笑って食って飲んで、今日は忘れられない夜にするぞ!!」


 
 俺の言葉に、みんなが力強く頷き、新たな宴の舞台へと足を踏み出した。
 俺たちの未来は、キャンプ宴と共に輝いているはずだ――。
 

 家がなくても、俺たちは笑って生きる!
 それが俺たちハーレムファミリーだ!
 
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