異世界帰りのハーレム王

ぬんまる兄貴

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第62話 修学旅行22

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 黒煙が立ち込める荒れ果てた大地には、焼け焦げた跡が蜘蛛の巣のように広がり、激しい戦いの余韻を刻んでいる。大地は爆発の衝撃でひび割れ、瓦礫が無造作に散らばり、焦げた木々が無残な姿をさらしている。焼け焦げた草地からはまだわずかに煙が立ち昇り、空気には焦げた鉄と土の匂いが充満していた。


 巨大なクレーターがいくつも大地に刻まれ、それらが戦場の激しさを物語っている。それぞれのクレーターからは、まるで大地が唸り声を上げているかのような、鈍い響きがわずかに聞こえる。瓦礫の間には、戦闘の余波で折れ曲がった金属片や、砕けた岩が積み重なっている。


 その破壊の中心に立っていた黒瀬と鳥丸は、激しい動きを止め、じっと耳を澄ませるように静止していた。


 鳥丸は眉をひそめ、唇をわずかに引き締めながら周囲を見渡した。


 
「……おや?」


 
 その低い声が静寂を裂くように響く。

 黒瀬もまた、微かに首を傾げる。



 「音が……止んだか。」


 
 先ほどまでの壮絶な戦闘音、雷丸の泣き叫ぶ声、麗華の呪術の轟きがまるで何事もなかったかのように消え去っている。この異様な静けさの正体を確認すべく、二人は振り返った。
 

 黒煙が立ち込める戦場の中、二人の視線の先には――なんと、ガッツポーズを決める雷丸の姿があった。その隣には、彼の肩を借りながら歩く麗華の姿。麗華は少し疲れた表情を浮かべているものの、先程迄の妖艶さや荒々しさは影を潜め、どこか穏やかな気配を漂わせていた。



「……え、どういうことですか?」



 鳥丸はぽかんと口を開け、その場に立ち尽くす。まるで自分の目が信じられないような表情で、状況を理解しようと必死だ。


 黒瀬は鳥丸の言葉に耳を傾けながらも、すぐに麗華の変化に気づく。その鋭い視線は、雷丸ではなく麗華に釘付けになっていた。
 


「……伊集院麗華が、妖怪ではなくなっている……?」



 低く抑えた声が静寂を破る。その口調にはわずかな揺らぎがあり、黒瀬自身も信じられない様子だ。


 先ほどまでの麗華は、アカマターの呪いで完全に妖怪化していた。その赤い瞳、漂う邪気、そして人間とは明らかに異なる雰囲気――それらすべてが消え去り、今は人間としての気配を取り戻していた。彼女の瞳には輝きが戻り、肌の温かみや息遣いまで人間そのものだ。
 



「いぇーい!」



 雷丸が勢いよくガッツポーズを決め、誇らしげに笑い声を上げた。その姿は、まるで試合に勝ったスポーツ選手のように堂々としている。



「見たか?俺様の勝利ってやつだ!ハーレム王、ここにありってな!」



 そのあまりにも自信満々な様子に、麗華は肩を借りながらも軽くため息をつく。彼女の表情にはわずかな疲労感が残っているが、どこか諦めと安堵が混じったものだった。


 
「まったく……こんな状況でガッツポーズを取るなんて、随分元気ね。」



 その皮肉めいた一言に、雷丸はむしろ嬉しそうに笑顔を広げる。


 一方で、納得がいかない鳥丸が口を開く。



「いや、どうやってあの状況を覆したんですか?麗華さんは完全にアカマターの手中にあったはず……?」


 
 彼の問いかけには純粋な疑問が含まれていた。

 それに対して、雷丸はニヤリと笑い、得意満面に胸を張った。

 

「俺の愛の力だ!」
 


 雷丸が胸を張って自信満々に宣言したその瞬間――。


 突如、黒瀬が影のようにスッと動いたかと思うと、何の前触れもなく麗華の腕を掴んだ。驚くほど自然で無音の動きに、俺も麗華も完全に虚を突かれた。


 
「ーーーッ!??」



 麗華が目を見開き、驚きの声を漏らす。その直後――。


 
「ぐへっ!!」



 あまりの不意打ちに俺は麗華の肩から手を離し、バランスを崩して地面に派手に突っ伏した。しかも、ただ転んだだけじゃねぇ。ゴツゴツした瓦礫の上に倒れ込んだから、めちゃくちゃ痛ぇ!

 

(なんで俺がこんなダサい役回りなんだよ!?)



 俺の心の中で悲鳴が響く。ここは俺がヒーローっぽくキメる場面だったはずなのに、なんでこんなに情けない姿を晒してんだよ!


 黒瀬はというと、俺が痛みに呻いてるのなんかまったく気にせず、麗華の腕を掴んだまま冷静に観察を続けていた。彼の視線は鋭く、麗華の腕の筋肉や肌の温かさを慎重に確かめるようだ。



「おい!何してんだ!?麗華に触るなよ!」



 俺が声を張り上げると、麗華は黒瀬に向かって軽く眉をひそめながら尋ねた。


 
「えぇっと……何をしているの?」



 その問いかけにも黒瀬は動じることなく、淡々と答える。

 

「確認だ。妖怪に変わった者が完全に人間に戻るなど、極めて稀なことだ。確証を得る必要がある。」



 その冷静すぎる態度に、俺の中でイライラが爆発しそうになる。



「だからって、麗華をそんなに触んなよ!!」



 俺は思わず反射的に叫び、黒瀬の手から麗華の腕を引き離そうとした――その瞬間。


 
「ぐへっ!!」



 黒瀬の足がほとんど見えないスピードで俺の足元を狙い、的確に蹴ってきやがった!俺の足はバランスを失い、再び地面にゴロリと転がり込む。

 

(なんだよこれ!さっきから俺、ずっとダサいじゃねぇか!!)



 しかも今回は、全身が瓦礫に擦れてさらに痛い。俺の頭の中で「こんなはずじゃなかった」って言葉がエコーする。黒瀬は俺の痛々しい姿なんてまったく気にせず、麗華の観察を続けている。


 
「おい!俺が麗華を元に戻したんだぞ!俺がヒーローだってのに、なんでお前がいいとこ取りしてんだよ!」


 
 その叫びもむなしく、黒瀬は俺をチラリとも見ずに麗華の手を離す。そして冷静な声で締めくくった。


 
「…………本当に、人間に戻っているな」



 低い声で呟く黒瀬。その真剣な様子に麗華も少し困惑気味だ。俺は地面で痛みを堪えながら、なんとか起き上がろうとするが――いやいやいや、俺を無視すんなよ!

 

「確認は済んだ。だが、状況はまだ不安定だ。注意を怠らないことだ。」



 俺は腰を押さえながら、ようやく立ち上がる。痛みで顔を歪めながらも、再び麗華の肩に手を置き、自分の存在感を必死でアピールする。

 

「麗華、俺のこと、もうちょっと気にしてくれてもいいんだぜ……?」



 麗華は困ったように苦笑いを浮かべた後、小さく呟いた。

 

「まぁ……お疲れ様。」



 その言葉に、俺は少しだけ救われた気がした。いや、少なくともこの場で一番頑張ったのは俺だよな!?


 

 次に、鳥丸天道がゆっくりと一歩前に進み出た。



「本当に戻ってしまっていますねぇ。いやはや、実に残念です」



 鳥丸が麗華をじっと見つめながら、ため息混じりにつぶやいた。その言葉に含まれる落胆の色は、まるでお気に入りの展示物が突然壊れてしまったかのようだった。

 

「おい、何が“残念”だよ!」



 俺はその言葉に反射的に反応し、鳥丸に食ってかかる。だが鳥丸は俺の抗議を軽く無視して、さらに麗華に近づいてきた。その目は、どこか研究者が珍しい標本を観察しているような冷たさを帯びている。



 
「……うん、完全に人間ですね。妖怪の気配がまったく残っていない。これほど綺麗に戻るなんて、まるで奇跡みたいですねぇ」



 鳥丸はそう言いながら、麗華の周りをゆっくりと歩き回る。彼の視線は、まるで珍しい昆虫を観察しているかのように鋭く、冷静だった。



「ちょっと……人を標本みたいに扱わないでくれる?」


 
 麗華が少し苛立った声で抗議するが、鳥丸はその言葉を軽く受け流す。

 
 
「麗華さん、少しこちらを向いてください。」



 鳥丸は丁寧な口調ながらも、その目はじっくりと麗華を観察する研究者そのものだ。彼は麗華の顔をまじまじと見つめ、まるで何か重大な発見でもしたかのように静かに頷く。
 
 

「うーん、非常に興味深い……おや、元の瞳の色にも完全に戻っていますね。」

「満足したなら、ジロジロ見るのやめてくれる?」



 麗華がにらみつける。

 

「すみませんね、もしかしたら、まだ妖怪に戻る可能性も無いかなって思ったですけど、それはなさそうですね?」

「お前……何言ってんだよ?」

 

 俺が絶句する。

 

「だって、彼女が完全に妖怪として生きる姿を見たかったじゃないですか?」



 真顔で返してきやがる。

 こいつ、何考えてんだ?やっぱりサイコだろ!!



「麗華さんがアカマターの番となり、そのまま妖怪の世界で君臨する姿……見たかったなぁ。」

「いや、何想像してんだよ!?麗華をそんな目で見るな!」



 麗華もさすがに少し引いてる様子で、鳥丸から一歩距離を取っていたが、鳥丸はまるで気にする素振りもない。



「鳥丸天道……相変わらずね。あなたがどういう考え方をしているかはわかっているけれど、少しは人間らしく振る舞ったらどうかしら?」
 

 
 麗華が冷ややかな目で鳥丸を見下ろす。その視線は、まるで悪臭を放つゴミ袋を眺めているかのようだ。

 鳥丸は、麗華の冷たい視線に全く動じることなく、にっこりと微笑み返してくる。



「おやおや、麗華さん。冷たいですねぇ……でもその氷のような視線もまた、非常に美しい。やはり、麗華さんが完全にアカマターの番になっていたら、もっと素晴らしい姿を見られたことでしょうねぇ……実に惜しい」



 こいつ完全にブレねぇな。普通、麗華にあんなガン飛ばしされて怯まない奴がいるか?

 

「相変わらず……ズレてるわね、あなたは」




 麗華がため息をつきながら鳥丸に冷たい視線を送るが、それすらも鳥丸はニコニコとしている。こいつ、ガチでどうかしてる。



「麗華さんが人間に戻ってしまったのは、確かに残念です……しかし、そのおかげで興味深いものを見させてもらいました」



 鳥丸はニッコリと笑いながら、今度は俺をじっと見つめてくる。



「雷丸君!やはり君は素晴らしい!!今日確信しましたよ!!君こそ、崇拝派に入るべきです!!」



 ――は?俺?何いきなり?



 突然の称賛に、俺は一瞬困惑して鳥丸を見つめ返す。だが、彼の目はまるで俺を見つけた運命の救世主のようにキラキラと輝いている。


 
「雪女や妖狐を妻に迎えていると聞いていましたが……君は妖怪のことを本当に深く愛しているんですねぇ!」

「いや、俺はただ麗華を助けたかっただけで――」

「謙遜しないでください、雷丸君!」



 鳥丸が俺に向けて指を突き出しながら、どこか感動すら覚えたような声で叫んだ。


 
「君が妖怪の状態の麗華さんにキスをしているのを、私は見ましたよ!君は相手が妖怪でないと興奮しないんでしょう!?」



 ――は!?何言ってんだコイツ!?



 俺は瞬時に全力で否定した。

 

「いやちげぇよ!!」



 必死で叫ぶ俺を完全に無視して、鳥丸はさらに畳み掛けるように話し続ける。

 

「だって、妖怪化した麗華さんの姿に、君は目を輝かせていましたよね!その情熱、その執着!まさに崇拝派の鑑です!」

「いや、そんな目で見てねぇから!俺はただ助けたかっただけだって!」



 俺の抗議もどこ吹く風、鳥丸はまるでドキュメンタリー番組のナレーターみたいな口調で語り出す。


 
「麗華さんの鋭い牙、爛々と光る瞳、妖艶なオーラに心奪われた君の姿!あれはまさに妖怪愛そのもの!間違いありません!」



 ――いや、何その過剰演出!?どこの変態主人公だよ!?



 麗華はそんな鳥丸の言葉に完全に引き気味だが、俺の方向に冷たい視線を向けてきた。

 

「……飯田君、まさか本当にそうなの?」

「違うってば!信じてくれ、麗華!」



 必死で否定する俺を尻目に、鳥丸がさらにヒートアップする。



「君の妖怪たちへの理解と愛情!これほどの資質を持つ者が、我々崇拝派に参加すれば、どれほどの力を発揮するか……いや、未来が変わります!雷丸君、君こそが崇拝派の未来の鍵なんです!!共に妖怪の理想郷を築きましょう!!」



 ――いや、何だこいつ?勝手に盛ってくるなよ!俺、全然そんな壮大なこと考えてねぇぞ!?

 

 鳥丸はもう完全に俺を崇拝しているみたいな目で見ている。マジでこの人、頭大丈夫か?

 

「おい、ちょっと待てよ!鳥丸!俺はそういうのじゃなくてただ――!」

「いやぁ、素晴らしいです、雷丸君!君のような若者が、この呪術界に現れるとは……!妖怪との愛の可能性を切り開く……そう、君こそ崇拝派の救世主!!妖怪崇拝の未来は、君にかかっていると言っても過言ではないでしょう!」

「いや、もう誰かこの人止めろよ!」



 麗華は鳥丸の熱弁を聞きながら、大きくため息をついた。そして、俺に冷たく言い放つ。

 

「……飯田君、本当に違うのよね?」

「違うって!全力で違うから!!」



 でも、その場の空気は完全に俺が変態扱いされる方向で固まりつつあった。



 そして、追い打ちをかけるように、黒瀬がじろりと俺を睨みつけた。黒瀬の目はまるで冷徹な刃そのもの、言葉にするまでもなく「排除」の意図が滲み出ている。

 ピリピリとした緊張感が辺りを包む中、彼が低く鋭い声で言い放った。



「お前が崇拝派に入るなら、今ここで消さなければならない。」

 

 消す!?そんな言葉、日常会話で出てくるもんじゃねぇだろ!!俺は思わず後ずさりしながら叫んだ。

 
 
「えぇっ!?ちょ、そんな物騒な話を急に持ち出すなよ!俺、まだどっち派とか決めてねぇから!!」



 だが、黒瀬の殺気は全然収まらない。むしろ目を細めて、さらにプレッシャーをかけてくる。


 
「……派閥を決めていないなら尚更危険だ。中途半端な存在はどちらの敵にもなり得る。ここで排除しておくのが最善策だろう」

 

 選択肢として「生かす」はねぇのかよ!?俺は心の中で絶叫するが、ただ情けない声しか出てこない。


 
「待て待て待て!俺、そんな危ないことするつもりねぇから!」



 そんな俺の必死の抗議を遮るように、横から大きな声が響いた。


 
「雷丸君!崇拝派に入りましょう!」

「あぁ、もうお前は黙ってろ!」

 

 思わず全力でツッコんだ俺だが、鳥丸は全く動じない。それどころか、さらに話を広げてきやがった。

 

「君が崇拝派に入れば、全て丸く収まりますよ!黒瀬さんも納得してくれるでしょうし、我々崇拝派は君を全面的にサポートします!まさにウィンウィンですねぇ!」




 どこがウィンウィンだ!?俺、サポートとかいらねぇから!!

 黒瀬がさらに険しい顔で俺を睨みつけ、低く呟いた。


 
「……崇拝派に入るつもりなら、問答無用で潰す」



 ――どっちにしても俺の命が危ねぇじゃねぇか!!


 
 俺は半ば泣きそうになりながら、叫んだ。



 
「もうやめてくれ!俺はただ、普通にハーレム王になりたいだけなんだよ!!」



 その瞬間、場の空気が一瞬静まり返る。全員が沈黙したまま俺を見つめ、やがて麗華が小さくため息をつきながらポツリと一言。



「……飯田君、普通の意味、わかってる?」

「いや、俺もわかんねぇよ!!」


 
 俺の返答に全員の肩が一瞬ピクリと動く。そしてその静寂を破ったのは――やっぱり鳥丸天道だ。


 
「やれやれ、すっかり怯えてしまって……黒瀬さん、貴方のせいですよ?」

「いや、半分以上はお前のせいだからな!?」



 俺は即座にツッコむが、鳥丸はまったく動じる様子もなく、微笑を浮かべて黒瀬をチラリと見る。



「こんな状況では雷丸君も答えを出しづらいでしょう。焦らず、今度は私の寺院にお越しください。そこでゆっくりお話ししましょう。」


 
 鳥丸はさらに、黒瀬に向かってにっこりと笑いながら言い放つ。

 

「ほら、黒瀬さん。ここは一度引きましょう。それとも、私とこの場で戦い続けますか?」


 
 鳥丸の柔らかな口調とは裏腹に、空気が一気に張り詰める。黒瀬はしばらく無言で睨みつけた後、舌打ちしながら低く呟いた。


 
「……チッ。」


 

 黒瀬は渋々ながらも引き下がり、無言でその場を後にしようとした。だが、その時、俺の方にギロッと一瞥を向けて、低い声で言い残した。



「飯田雷丸。これだけは覚えておけ。――――妖怪は不幸しか生まない」



 俺はその言葉に思わず立ち尽くす。黒瀬は一言だけを残して歩き去り、次に鳥丸が俺に向き直り、穏やかな笑みを浮かべた。

 

「それでは、雷丸君。またお会いしましょう。」



 そう言い残し、鳥丸もまた姿を消していく。最後まで余裕の態度を崩さない彼に、俺は何も言い返せなかった。


 その場に残された俺と麗華。彼女は肩をすくめながら小さくため息をついた。



「雷丸君……貴方、面倒な相手に目をつけられたわね」


 
 俺は頭を抱え、空を見上げた。


 
「そうだな……本当にやっかいだ……」



 俺はただハーレム王になりたいだけなのに、何でこんなことになっちまうんだ?妖怪や呪術、派閥争い――俺の予定表には載ってなかったはずだ。

 

「あーもう、こんなの俺の人生プランじゃねぇよ!」



 大声で叫びながら、俺は無意識に拳を空に向かって突き上げていた。その拳が空を切る音が、今の俺の気持ちそのものを表している気がした。隣で麗華がクスリと笑う。その笑顔が、ほんの少しだけ俺の心を軽くしてくれた。


 
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