異世界帰りのハーレム王

ぬんまる兄貴

文字の大きさ
78 / 185

第78話 魔性の女1

しおりを挟む


 ――――――ある日。

 
 サッカーの試合から帰ってきた俺、飯田雷丸は、伊集院家の豪邸の玄関を勢いよく開けた。試合で勝利を収めた俺にふさわしい、この堂々たる帰還――そして目に飛び込んできたのは、俺を迎える5人の美少女たち。


 麗華は腕を組み、少し呆れた表情を浮かべながらも、どこか優しい眼差しを向けている。

 隣に立つ静香さんは、上品な微笑みを浮かべて俺を見つめていた。

 焔華は腕を大きく振り上げて「おかえりじゃ!」と元気に声を上げ、雪華は控えめに手を合わせて微笑んでいる。

 貴音は大きな声で「お兄ちゃん、お疲れ様!」と無邪気に駆け寄ってきた。


 俺は満面の笑みを浮かべながら、スーツのジャケットを軽やかに脱ぎ捨て、まるでヒーローのように両手を広げた。

 

「ふはははは!ただいま帰ったぞー!今日も俺、カッコよかっただろ?」



 スーツの襟をパシッと直しながら堂々と立つ俺に、5人の視線が一斉に注がれる。この瞬間がたまらなく最高なんだよな。


 玄関ホールの中央で腕を組み、少し呆れたようにため息をつきながら俺を見つめる麗華。その整った顔立ちに、ほんのりと優しい光が宿る。


 
「……本当に騒々しいわね。誰も聞いてないのに自分から言うところが、らしいけど。」



 その冷静な一言に少しだけビビるが、彼女の瞳が柔らかい光を放っているのを俺は見逃さない。麗華のこんな態度こそが、俺をさらに燃えさせるんだ。


 静香さんは優雅に俺を見つめ、上品な口調で微笑む。


 
「おかえりなさい、雷丸君。今日も素晴らしい試合だったわ。」



 その落ち着いた声に、俺の胸がじんわりと熱くなる。静香さんの言葉には、確かな信頼と期待が込められている――それがまた、俺を奮い立たせるんだ。

 
 焔華は拳を突き上げ、豪快に笑った。


 
「雷丸、やっぱりおぬしは最強じゃ!見てて惚れ惚れするほどカッコ良かったぞ!」
 


 
 その声はまるで炎のように力強く、俺の疲れを吹き飛ばしてくれる。焔華の元気な応援は、俺にとって最高のエネルギーだ。


 雪華はふんわりとした微笑みを浮かべながら、そっと俺に声をかけた。


 
「雷丸様、本当にお疲れ様でした……。今日も素敵でしたよ……!」



 その柔らかく優しい声が、俺の心にじんわりと染み渡る。雪華の言葉には、癒しと安心感が詰まっているんだ。


 最後に、貴音が無邪気な笑顔を浮かべながら、まるで弾丸のように俺に駆け寄ってきた。


 
「お兄ちゃん!今日も超カッコよかったよ!!」



 俺の腰にしがみつき、満面の笑みを浮かべる貴音。その愛らしい姿に、思わず頭をポンポンと撫でてしまう。貴音の純粋な喜びは、俺の疲れた体を癒してくれる最高のご褒美だ。


 俺はその場で胸を張りながら、心の中で思わずガッツポーズを取る。こんな最高のメンバーが俺の帰りを待っていてくれる――これ以上の幸せがどこにある?



「これからも、お前らの自慢のハーレム王であり続けるからな!」



 その言葉に、5人がそれぞれの形で応える。


 麗華は口元に微笑みを浮かべながら小さく頷き、静香さんは優雅な仕草で拍手を送る。焔華は「さすがじゃ!」と豪快に笑い、雪華は恥ずかしそうに頬を赤らめながらも一生懸命手を叩いてくれる。そして貴音は「お兄ちゃん、最高!」と無邪気に声を上げながら、さらに俺に抱きついてきた。




 ――――――――



 その夜、伊集院家の豪華なダイニングルームでは、俺、飯田雷丸が今日の試合の話題を中心にみんなと晩御飯を楽しんでいた。

 

「いやぁ、今日の俺、マジで輝いてたよな!あのゴール、見たか?俺の切り返しからのシュート、完璧だっただろ?」



 俺が得意気に胸を張りながら語ると、麗華が箸を置いて冷静な口調で突っ込んでくる。


 
「……確かにゴールは素晴らしかったけど、観客席に向かってウィンクしてたのは余計だったんじゃない?」

「あれはファンサービスだろ!みんな俺を応援してくれてるんだから、答えるのがプロってもんだ!」



 俺が堂々と返すと、今度は焔華が笑いながら豪快に箸を振り上げた。


 
「雷丸、そのファンサービスが過ぎて、観客席の一部が興奮しすぎて大騒ぎになっておったぞ!警備員まで動員されていたじゃろう!」

「えっ、本当か!?そんなに俺、人気出ちゃったのか?」



 俺が驚きながらもどこか得意気に聞き返すと、麗華が再びため息をつきながら肩をすくめた。


 
「まぁ、一部の熱狂的なファンはいるみたいね。でも、それを増長させるような行動は控えた方がいいわ。真面目にプレイしている他の選手にも迷惑だし。」

 
 
 彼女の冷静な指摘に、俺は「そうか?」と苦笑いしながら頭をかいた。

 その麗華に対し、焔華がニヤリと笑みを浮かべ、鋭いツッコミを入れる。


 
「ほう、麗華、いつも後方彼女面しているだけあって、そういうところは真面目なんじゃのう!」



 その言葉に、麗華の眉がピクッと動いた。箸をそっとテーブルに置くと、冷ややかな視線で焔華を睨みつける。


 
「……後方彼女面って何よ?」



 静かだが、内側に確かな怒りがこもった声だった。だが、焔華は全く怯むことなく続ける。


 
「決まっとるじゃろうが!試合中、腕を組んで冷静そうに見ておるが、内心では『フッ……彼は、私の彼氏なのよ』とか思っとるんじゃろ?」



 ニヤニヤと笑いを交えたその一言が、麗華の表情にさらなる変化をもたらす。ほんのりと顔が赤らみ、さらに視線が鋭くなる。


 
「ちょ、ちょっと待って!私はそんなこと――!」



 麗華が否定しようとするが、焔華はさらに勢いを増す。


 
「いやいや、普段の立ち居振る舞いからしてバレバレじゃ!あれは間違いなく『後方彼女面』じゃ!わしの目は誤魔化せんぞ!」



 焔華が声を張り上げながら言うと、麗華は完全に言葉を詰まらせた。


 
「それにな、ファンのことも心配そうに見ておったが、その内心では――『せいぜい頑張ってね』と上から目線で思っとったんじゃろう!」



 焔華の追撃は止まらない。麗華は一瞬口を開こうとするが、反論の糸口を掴めないようだ。


 
「……本当に、焔華って無駄に観察力があるわね。」


 静かにため息をつきながら、彼女は箸を再び手に取った。

 その横で雪華がふんわりと微笑みながら口を開いた。


 
「雷丸様、本当に素敵でしたけど……ウィンクの後、相手選手に背中を取られそうになってましたよね?」

「あ、あれは計算だ!油断してると思わせて、一気に流れを掴む作戦だったんだよ!」



 俺が慌ててフォローすると、雪華は小さく頷きながらも、「ふふっ」と控えめに笑っている。


 その時、貴音がニコニコしながら大きな声で話に割り込んできた。


 
「でもお兄ちゃん、本当にカッコよかったよ!ゴール決めた後、観客席のファンたちもみんな大喜びしてたし!」

「だろ?さすがは俺だよな!」

「でもね、お兄ちゃん……次はゴールの後にバック転してみたら?もっと盛り上がると思うよ!」

「いやいや、バック転なんかして怪我したらどうすんだよ!?それに、俺のシュートだけで十分盛り上がってたろ!」



 貴音の無邪気な提案に思わずツッコミを入れるが、彼女は「えー、そうかなぁ」と首を傾げながらも笑顔を浮かべている。


 静かに話を聞いていた静香さんが、穏やかな口調で言葉を挟む。

 

「雷丸君、今日のプレイはとても素晴らしかったわ。でも、あまり注目を浴びすぎると、他の選手たちが嫉妬してしまうかもしれないわね。」

「嫉妬されるのも実力の証拠ですよ、静香さん!俺の魅力は止められません!」



 俺が自信満々に答えると、静香さんは「ふふっ」と微笑みながら、グラスの水を一口飲む。その優雅な姿に、俺は少しだけ背筋を伸ばしてしまった。


 テーブルの上は話題が飛び交い、笑い声が絶えない。みんなが俺の試合を観て、それぞれの視点で感想をくれるのが本当に嬉しい。


 麗華が再び少し呆れた声で締めくくった。


 
「でも飯田君、試合中に観客席にウィンクするのはほどほどにね。次は真面目にプレイに集中しなさい。」

「わかった、次はもっと真面目にやるよ!でも、俺の魅力が勝手に溢れ出ちゃうのは止められないからな!」



 その言葉に、みんなが大笑いする。


 焔華が箸をテーブルに置きながら豪快に笑い、


 
「まったく、雷丸らしいのう!まあ、次も期待しておるぞ!」



 雪華は控えめにクスクス笑いながら、「本当に雷丸様らしいですね……」と呟く。

 貴音は手を叩いて喜びながら、「お兄ちゃん、最高だよ!」と声を上げた。


 静香さんも穏やかな笑みを浮かべ、「雷丸君、次も楽しみにしているわ」と優雅に言葉を添える。


 5人に囲まれて食べる晩御飯は、どんなご馳走よりも美味しい。俺はみんなの顔を見回しながら、心の中で改めて思った。


 
「俺のハーレム、やっぱ最高だ!」



 明日もまた、彼女たちの期待に応えるために頑張る――そう心に決めながら、俺は箸を進めた。


 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺

マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。 その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。 彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。 そして....彼の身体は大丈夫なのか!?

【完結】オレの勇者パーティは全員アホだが強すぎる。

エース皇命
ファンタジー
 異世界に来て3年がたった。  オレの所属する勇者パーティ、イレギュラーズは相変わらず王都最強のパーティとして君臨している。  エルフのクリス、魔術師のジャック、猫耳少女ランラン、絶世の美女シエナ。  全員チート級の強さを誇るけど、どこか抜けていて、アホ全開である。  クリスは髪のセットに命をかけて戦いに遅刻するし、ジャックは賢いもののとことん空気を読まない。ランランは3歩あるくだけで迷子になるし、シエナはマイペースで追い詰めた敵を見逃す。  そんなオレたちの周囲の連中もアホばかりだ。  この世界にはアホしかいないのか。そう呆れるオレだったけど、そんな連中に囲まれている時点で、自分も相当なアホであることに気づくのは、結構すぐのことだった。  最強のアホチーム、イレギュラーズは今日も、王都を救う! ※小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

第2の人生は、『男』が希少種の世界で

赤金武蔵
ファンタジー
 日本の高校生、久我一颯(くがいぶき)は、気が付くと見知らぬ土地で、女山賊たちから貞操を奪われる危機に直面していた。  あと一歩で襲われかけた、その時。白銀の鎧を纏った女騎士・ミューレンに救われる。  ミューレンの話から、この世界は地球ではなく、別の世界だということを知る。  しかも──『男』という存在が、超希少な世界だった。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる

家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。 召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。 多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。 しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。 何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。

処理中です...