異世界帰りのハーレム王

ぬんまる兄貴

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第95話 職場体験9

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 俺たちは天道に連れられて、豪華な個室へと案内された。広い部屋にはふかふかのソファが並んでいて、まるで高級ホテルのVIPルームみたいだ。ようやく俺たちは一息つくことができ、全身の力が抜ける瞬間だった。

 
 天道がニッコリと笑いながら、「どうだった?鳥丸家は?」と軽く聞いてくる。

 
 俺は大きく伸びをしながら、ソファにドカッと腰を下ろし、「いやぁ……今日は色々あったな」と、感想をもらす。



「飯もマッサージも最高だったよ。けど、最後の教徒たちの熱狂っぷりはちょっと……あれだったけどな」



 貴音は俺の隣に座り込み、苦笑いを浮かべている。



「お兄ちゃん、あんなに熱心に拝まれるなんて思わなかったよ……私、神様じゃないんだけど……」



 ――そうだよな、普通の兄妹がいきなり神話級に崇められるとか、普通じゃあり得ねぇしな。俺も貴音も完全に困惑してた。

 
 焔華はというと、すっかりリラックスモード。ふわふわした表情で、「ふむ、わしはマッサージが気に入ったぞ。まるで雲の上に浮かんでいるようじゃった!」と、至福の表情だ。

 
 雪華も頷きながら、「確かに、お料理もマッサージも一流でしたね。でも……その後の信者の方々の熱意には少し驚きました」と、やんわりと本音を漏らす。


 
「いや、あれは驚き以上だったろ!」



 俺は思い出して肩をすくめるしかなかった。



「まるで俺たちがアイドルデビューしたみたいな盛り上がりだったじゃねぇか!?」

 

 焔華がニヤリと笑い、「ハーレム王、アイドル王にもなれるかの?」と冗談を言ってくる。

 
「おいおい、そこまで万能じゃねぇよ!」と俺がツッコむと、天道も含めて全員が笑い出した。今日の一連の出来事はちょっと異常だったけど、なんだか楽しかったんだよな。


 
 ――まぁ、ハーレム王として、これくらいの熱狂も悪くないかもな!

 

 天道がニヤリと笑い、軽く指をパッチンと鳴らすと、どこからともなく給仕がサッと現れた。まるで彼の合図を待っていたかのような完璧なタイミングで、俺たちの前にメニュー表が差し出される。



「何か頼んでくれ。飲みながら話そうじゃないか」と天道が上機嫌で言う。



 もう、もてなしが天井知らずだ。横を見ると、貴音も目をまん丸にしてメニューを開いている。が、しかし……焔華。お前、完全に楽しむ気満々じゃねぇか!メニューをガン見してる姿、宴会モード全開だぞ。

 
「ハーレム王の招待にふさわしいもてなしをするのが我が鳥丸家の流儀だからね。さぁ、遠慮なく頼んでくれ!」と、天道がニコニコしながら勧めてくる。


 
 ――ここで断るのも野暮だよな。俺たちはそれぞれメニューを手に取り、仕方なく飲み物を注文することにした。


 
「えっと……俺は普通にコーラでいいや」


 
「わたしはホットチョコレートがいいです」と雪華が優雅に頼んだ。

 
「わしは強い酒を頼んでみるかのう」と焔華がニヤリとしながら、どうやら超高級ブランデーを選んでいる。


 
 ――おい、焔華!空気読めよ!!ここ敵の本拠地だぞ!?俺は心の中でツッコミを入れつつも、なんかもう手遅れな気がしてきた。

 
 一方、貴音はメニューを見ながら少し迷っている。



「んー、じゃあ、私は……オレンジジュースで……」


 
「おいおい、こんな豪華な場でオレンジジュースかよ!」と言いかけたが、俺もコーラだ。まさか、兄妹そろって安上がりすぎるとは。

 
 天道はメニューを一瞥し、「じゃあ私もブランデーを。焔華ちゃん、一人で飲むのは寂しいだろ?」と、スマートに注文していた。


 
 ――おいおい、この男、さっきまでのノリはどこ行った!?急に紳士モードでキメてきやがる。


 
「さぁ、これでみんな飲み物が揃ったら、具体的な条件について話をしようじゃないか」と天道が得意げに微笑んだ。


 
 暫くすると、スッと給仕が現れ、俺たちの前に一つずつ飲み物が置かれ始めた。

 
 まず、俺のコーラが目の前に運ばれてきた。グラスには氷がカラカラと音を立て、泡がシュワシュワと立ち上がっている。ストローが刺さったグラスを手に取ると、まるでいつものファミレス感覚で一口ゴクッと飲んでみた。――うん、まあ普通だな。炭酸が少し強めでスカッとするけど、特に何か特別ってわけじゃねぇ。

 
「ホットチョコレート、美味しいですね……」と、雪華が優雅にカップを持ち、ふわっとした笑顔を浮かべながら一口飲む。――いや、まるで高級カフェに来たみたいな雰囲気出してるけど、ここ敵地だよ?雪華、落ち着きすぎだろ!

 
 その横では、焔華が超高級ブランデーを持ちながら、まるで時代劇の大将かのようにニヤリと笑っている。「ふむ、これはなかなか良い香りじゃのぅ!」とか言って、クルクルとグラスを回し始めた。――おい、ブランデーの味、絶対分かってないだろ!?さっきまで戦闘態勢だった奴が、なんでそんな余裕出してんだよ。

 
 貴音はというと、オレンジジュースを両手で持ちながら、まるで温泉に浸かってるかのようにホッとした顔で飲んでいる。「……お兄ちゃん、このジュース、甘くて美味しいね」――お前は敵地の豪華な宮殿で、子供みたいなこと言ってんじゃねぇよ!でもまぁ、癒されるからよしとしようか。

 
 そして、天道は焔華に合わせてブランデーを優雅に飲んでいる。二人でグラスを持って「乾杯」なんてやってやがる。――待て、こいつら、やっぱテンションおかしくねぇか?何がどうしてこうなったんだ?

 
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