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晴空、新たな出逢い
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凪がいなくなってから、毎日当てもなく凪を探した。でも、中学生の行動出来る範囲と考えなんてたかが知れてた。
学校が終わって夕飯食べてからの少しの時間と、休日で見つかるわけもなく、勉強もせずに凪探しをしていたら成績は下がる一方だった。
親が何度も何度も「本家にいるなら凪は大丈夫だから、晴空は晴空の将来を考えて勉強しよう」と言うから受験勉強はした。
『本家にいる』そう思ってるなら見に行ってくれてもいいじゃないか。連れて帰ってくる勇気を持ってくれてもいいじゃないか。あんなに、凪は体が弱いからお兄ちゃんの晴空が助けてあげてねって言ってたのに、いざとなったら凪を1人にしても平気なんだと思うと怒りを感じた。
なんで本家から逃げたんだか未だに教えてくれないけど、要は実家だろ?実家なら自分の親、つまり俺の祖父母がいるんだろ?
親のところに行って凪返してもらうくらいの事出来ないのかよ。行けないような恐ろしい場所に凪はいるのかよ。場所を訊いても教えてくれない。迎えに行ってもくれない。
何か言うと凪はきっと大丈夫だから自分の将来を考えて。親も好きだったはずなのに、段々と関わりたくないという気持ちが育っていった。
俺が忙しく凪を探し回ってたせいか、友達とも疎遠になっていった。
親切な奴が、「晴空最近前より暗くなった。LINEも帰ってこなくなったって言われてるぞ」って教えてくれたけど、そんな事俺にとって大したことじゃない。
元々凪を苛められない為に、変なちょっかい出されない為に学校内ヒエラルキートップにいたわけだから、凪がいない今そんな事どうでもいいことだった。
それにもうすぐ高校進学。中学でお別れの奴らはここまでの付き合いで終わりだろと思ってた。
そして高校へ入学。
親に散々言われどうにか底辺にはならないように勉強したおかげか、家から通える範囲にある最低ランクの高校は免れた。
そこそこの所で頑張ったって良い大学には行けない。中学と違って部活に強制的に入らされるわけじゃないから、凪を探す時間が出来た。
でも探すと言っても、本家の場所さえ分かれば良いわけだから、無闇に探すのは得策ではなかったんだ。
それにこの頃には凪は完全に本家にいるって思ってて、それが少しの安心感にも変わっていた。
生きて元気にしているならまた会いに来てくれる可能性はある。俺が行けるようになる。
だから俺は家から通える範囲の学校でなきゃならないし、凪が家を目印に帰ってくるかもしれないから。出来るだけ学校以外は家にいよう。
そんな考えは1ヶ月で吹き飛んでしまった。凪が恋しくてふらふらと夜の街を歩くようになってしまったんだ。代わりなんていないのは分かってたのに……。
最初は学校のちょっと悪い先輩たちに着いていった。クラブだのやかましい音楽がガンガンに鳴っている煩い所にいたら少しだけ凪を忘れて楽しめた。
それも1ヶ月も続かなかった。
その間に未成年がやっちゃいけない事も少しだけ覚えたけれど、これは気晴らしにはならないからすぐにやめた。
クラブ内の人気のない廊下で女の先輩に「晴空可愛いね」ってキスされても正直気持ち悪いだけだった。
下半身藻ズボンの外から触られたけど、俺が勃起してない事が分かると手のひらを返したように俺の事をボロクソ言って去っていった。
ここは俺のいる場所じゃない。
再び家で凪待ちをしたけど、落ち着かず繁華街の方へ足が向かってしまった。
酔っ払ったような歩き方の男や女、煙草の匂い、煩い話し声。どこを捜しても凪の代わりになれそうな物はなかった。
そんな宛もなく夜の街を歩いてた時だった。声をかけられたのは。
「ねぇ、僕と同じような暗い顔した君」
自分が話しかけられてるとは思わず真っ直ぐ歩いてた。
「君だよ君。まだこの時間歩くような年じゃなさそうな君。若いよね?」
ついてくる同じ声と、後ろから肩を掴まれればようやく自分の事だと分かった。
振り向いてその人の顔を見た時、雰囲気が、凪に似てる気がした。
学校が終わって夕飯食べてからの少しの時間と、休日で見つかるわけもなく、勉強もせずに凪探しをしていたら成績は下がる一方だった。
親が何度も何度も「本家にいるなら凪は大丈夫だから、晴空は晴空の将来を考えて勉強しよう」と言うから受験勉強はした。
『本家にいる』そう思ってるなら見に行ってくれてもいいじゃないか。連れて帰ってくる勇気を持ってくれてもいいじゃないか。あんなに、凪は体が弱いからお兄ちゃんの晴空が助けてあげてねって言ってたのに、いざとなったら凪を1人にしても平気なんだと思うと怒りを感じた。
なんで本家から逃げたんだか未だに教えてくれないけど、要は実家だろ?実家なら自分の親、つまり俺の祖父母がいるんだろ?
親のところに行って凪返してもらうくらいの事出来ないのかよ。行けないような恐ろしい場所に凪はいるのかよ。場所を訊いても教えてくれない。迎えに行ってもくれない。
何か言うと凪はきっと大丈夫だから自分の将来を考えて。親も好きだったはずなのに、段々と関わりたくないという気持ちが育っていった。
俺が忙しく凪を探し回ってたせいか、友達とも疎遠になっていった。
親切な奴が、「晴空最近前より暗くなった。LINEも帰ってこなくなったって言われてるぞ」って教えてくれたけど、そんな事俺にとって大したことじゃない。
元々凪を苛められない為に、変なちょっかい出されない為に学校内ヒエラルキートップにいたわけだから、凪がいない今そんな事どうでもいいことだった。
それにもうすぐ高校進学。中学でお別れの奴らはここまでの付き合いで終わりだろと思ってた。
そして高校へ入学。
親に散々言われどうにか底辺にはならないように勉強したおかげか、家から通える範囲にある最低ランクの高校は免れた。
そこそこの所で頑張ったって良い大学には行けない。中学と違って部活に強制的に入らされるわけじゃないから、凪を探す時間が出来た。
でも探すと言っても、本家の場所さえ分かれば良いわけだから、無闇に探すのは得策ではなかったんだ。
それにこの頃には凪は完全に本家にいるって思ってて、それが少しの安心感にも変わっていた。
生きて元気にしているならまた会いに来てくれる可能性はある。俺が行けるようになる。
だから俺は家から通える範囲の学校でなきゃならないし、凪が家を目印に帰ってくるかもしれないから。出来るだけ学校以外は家にいよう。
そんな考えは1ヶ月で吹き飛んでしまった。凪が恋しくてふらふらと夜の街を歩くようになってしまったんだ。代わりなんていないのは分かってたのに……。
最初は学校のちょっと悪い先輩たちに着いていった。クラブだのやかましい音楽がガンガンに鳴っている煩い所にいたら少しだけ凪を忘れて楽しめた。
それも1ヶ月も続かなかった。
その間に未成年がやっちゃいけない事も少しだけ覚えたけれど、これは気晴らしにはならないからすぐにやめた。
クラブ内の人気のない廊下で女の先輩に「晴空可愛いね」ってキスされても正直気持ち悪いだけだった。
下半身藻ズボンの外から触られたけど、俺が勃起してない事が分かると手のひらを返したように俺の事をボロクソ言って去っていった。
ここは俺のいる場所じゃない。
再び家で凪待ちをしたけど、落ち着かず繁華街の方へ足が向かってしまった。
酔っ払ったような歩き方の男や女、煙草の匂い、煩い話し声。どこを捜しても凪の代わりになれそうな物はなかった。
そんな宛もなく夜の街を歩いてた時だった。声をかけられたのは。
「ねぇ、僕と同じような暗い顔した君」
自分が話しかけられてるとは思わず真っ直ぐ歩いてた。
「君だよ君。まだこの時間歩くような年じゃなさそうな君。若いよね?」
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振り向いてその人の顔を見た時、雰囲気が、凪に似てる気がした。
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