Strawberry Film

橋本健太

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第70話 グラビアオファー

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 ベスト8で敗退と、連覇とは程遠い結果に終わり、失意のまま、日本に帰国した。寒暖差で体調を崩し、熱を出して寝込んだ。アジアカップ期間中、博信から再びオファーがあった。2018年6月に行われる21th2018FIFAW杯ロシア大会から、アジア予選の仕組みが変わり、アジアカップの予選と並行して行われる。1次予選はランキング下位チームが、ホーム&アウェイで対戦。2次予選は、ランキング上位と勝者の計40チームを8グループに分けてホーム&アウェイのリーグ戦を行い、各グループ首位と2位グループ上位4チームの計12チームが最終予選進出&アジアカップ出場権獲得。最終予選は12チームを2グループに分けてホーム&アウェイのリーグ戦を行い、各グループ上位2チームがW杯出場権獲得。3位同士で対戦し、勝者が大陸間プレーオフ進出。
「ロシアW杯に、薫もカメラマンとして来て欲しい。」
「ロシア?寒いやろ、アソコ。それに、めっちゃ広いで!!モスクワからウラジオストクまで往復するんはキツいよ。」
「まぁ、まだ会場は未定やけどな。それまでの4年間、薫も何をやってるかは分からへんしな。直近の大会で、オファーしたいねんけど、薫はどないする?」
博信から提示されたオファーは、8月に中国・武漢で開催される6th2015EAFF東アジアカップ。
「中国か。まぁ、今年は戦後70年や。アジアの今、っていうテーマで撮影オファー来そうやし。乗った!!」
オファーを受け、8月に中国へ行くことが決まった。

 春になり、薫にはグラビア撮影のオファーが来た。海王社と言うぶんか社グループで、漫画事業を行う出版社が刊行している「Chu→Boh」(チューボー)・「Suku→Boh」(スクボー)からである。中でも、薫が気になったのは、「Suku→Boh」(スクボー)という雑誌。コンセプトは、スクール水着・競泳水着のグラビアオンリーで、モデルはU-18の美少女となっている。JC(女子中学生)、JK(女子高生)の水着姿に惹かれる。これまで制服姿を撮影し、スカートから覗く太ももや、豊満な尻、そして純白のパンティに覆われ、ぷっくりとした秘部などを収めていた。パンチラの美学を極めた薫だが、これは未知の領域でもある。
「「「Suku→Boh」」か。面白そうやな。」
4月、オファーを受け、撮影に赴く。モデルの子と対面した。
「はじめまして、こんにちは。グラビアカメラマンの香塚薫と申します。」
「はじめまして。モデルの白沢有希と申します。薫さん、「「Strawberry Film」」の人ですよね?会えるの楽しみにしてました!」
モデル 白沢有希(18)。東京都出身。黒髪ロングのスレンダーな子。教室のセットで撮影。カッターシャツをはだけさせ、スカートを脱ぐ。下に来ている黒いスクール水着の曲線美と、制服を脱ぐ所を覗く、という背徳感も相まってセクシーである。何枚も撮り、薫は初めての「Suku→Boh」での撮影を終えた。

 それから、女子中高生の水着姿を撮影する日々が続いた。中学生の、思春期になったばかりの心身共に未熟な少女の、蕾の状態の美しさ、膨らみかけの乳房とお尻、あどけなさが残る表情は、そそられるものがある。高校生は、本格的に二次性徴が始まり、中には、初体験を済ませた子もいるだろう。むっちりと実った乳房とお尻、ぷっくりとした秘部と、大人へと近づく肉体美がある。いつか、少年を誘惑する危うさもある。薫は、充実した日々を送る中、ある野望を抱き始めた。
「いつか、俺もグラビア事務所立ち上げる。そして、つんく♂や秋元康みたいに、少女達の才能を開花させ、背中を押してやりたい。」

 5月下旬、ジャーナリストとしての仕事のオファーも来た。今年は第二次世界大戦終戦から70年を迎える。アジアの今、という特集を組むことになり、行き先が発表された。

戦後70年 ~アジアの今~
撮影期間 2015年7月27日~8月15日
スケジュール
7月27日~31日 マレーシア・シンガポール
8月1日~8月9日 中国(南京・重慶・武漢)
8月12日~8月15日 東京・広島

中国での撮影は、東アジアカップと並行しながらなので、かなりハードになる。この夏も熱くなりそうだ。

 3年後の21th2018FIFAW杯ロシア大会アジア2次予選の組み合わせが発表された。

21th2018FIFAW杯ロシア大会 アジア2次予選
日程 2015年5月24日~2016年3月29日
グループA
アラブ首長国連邦
サウジアラビア
パレスチナ
東ティモール
マレーシア

グループB
オーストラリア
ヨルダン
タジキスタン
キルギス
バングラディシュ

グループC
中国
カタール
モルディブ
ブータン
香港

グループD
イラン
オマーン
インド
トルクメニスタン
グアム

グループE
日本
シリア
アフガニスタン
シンガポール
カンボジア

グループF
イラク
ベトナム
タイ
インドネシア
台湾

グループG
韓国
クウェート
レバノン
ミャンマー
ラオス

グループH
ウズベキスタン
バーレーン
フィリピン
北朝鮮
イエメン

日本の組み合わせを見て、薫は楽観視した。
「シリアは未知数やけどな。アフガン・シンガポール・カンボジアは余裕やろ。」

21th2018FIFAW杯ロシア大会 アジア2次予選
2015年6月16日 第1戦 VSシンガポール H
ブラジルW杯のリベンジをかけ、ロシアを目指す長い戦いが始まった。シンガポールは初戦で、カンボジアに4‐0で勝利しており、勢いに乗っている。日本は「縦に速く」のスタイルで、シンガポールのゴールに攻め込むが、GKのイルハン・マブフートの堅守に阻まれるのと、全員が自陣に引いて、守りを固めたこともあり、最後まで得点を奪えず、0‐0と引き分けに終わった。
「シンガポールに引き分け、厳しいな。」
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