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美月~ルナの幼年期
ep03:美月視点③
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突然、列車は大きく揺れた。
今まで経験したことがないような大きな揺れと共に、身体がふわっと浮く。
陽太が、咄嗟に庇うように私と華蓮ちゃんを2人まとめて抱き寄せる。
その直後、車両が何かに衝突したような衝撃と共に、窓硝子が大きく割れた。
「……今の……なに……?」
呆然と呟きながら起き上がる私の隣で、華蓮ちゃんはへたり込むような体勢で座り、驚きに目を見開いている。
彼女の視線を辿った先に、信じられない……いや、信じたくないものが見えた。
「陽太!」
私の、双子の片割れ。
生まれる前から一緒にいた。
同じ時間を生きることが当たり前だった者が、その生命を終えようとしていた。
陽太は目を閉じていて、仰向けに倒れたままピクリとも動かない。
その首の左側、顎の付け根のあたりに、大きな切り傷がある。
すぐ近くに、大きな硝子の破片が落ちているのが見えた。
あの破片が飛んできて、陽太の首を切り裂いたのか。
傷口から吹き出るような勢いで、大量の鮮血が溢れ出ている。
「……い……嫌……。陽……くん……」
華蓮ちゃんの声は掠れていて、ほとんど言葉にならなかった。
彼女は震えながら陽太を抱き起こして、ポケットからハンカチを取り出すと、溢れ出る血が止まらない首の傷に押し当てた。
止血するには、傷口を心臓よりも高くして、布などで圧迫するんだっけ。
華蓮ちゃんは、学校で習った応急処置で陽太の出血を止めようと必死になっている。
白いハンカチは、あっという間に真っ赤に染まった。
「……救急車……呼ばなきゃ……」
思考が凍り付きそうになりながら、私は肩からかけていたバッグの中を探る。
スマホを引っ張り出して画面に片手で触れたとき、私は自分の手が震えていることに気づいた。
コール時間が、やけに長く感じる。
「で、電車が……じ、事故……け、怪我人……た、助けて……」
ようやく相手が出ると、私は必死で助けを求めた。
どもって上手く話せない。
「落ち着いて下さい。列車事故ですか? 〇〇線ですか?」
「は、はい」
「救急隊は既に現場に到着しています。どの車両にいますか?」
「う、後ろ……。一番後ろです」
救急センターのオペレーターは、すぐに理解してくれた。
既に救急隊が到着していると聞き、自分たちの居場所を伝える。
その直後、ギシッという嫌な音がして、車両が大きく揺れた。
「え……?」
青ざめて固まる私の隣で、華蓮ちゃんが陽太を抱きしめる。
私たちは、乗っている車両が今どういう状態にあるか知らなかった。
エレベーターで高層階から下降するときのような、身体が浮き上がる感じがする。
事故の原因は分からないけれど、大破した車両が高架から落下したんだと思う。
私は死んだのかな。
陽太はどうなったのかな。
華蓮ちゃんは無事だったのかな。
私には、車両ごと落下した後の記憶は残っていない。
今まで経験したことがないような大きな揺れと共に、身体がふわっと浮く。
陽太が、咄嗟に庇うように私と華蓮ちゃんを2人まとめて抱き寄せる。
その直後、車両が何かに衝突したような衝撃と共に、窓硝子が大きく割れた。
「……今の……なに……?」
呆然と呟きながら起き上がる私の隣で、華蓮ちゃんはへたり込むような体勢で座り、驚きに目を見開いている。
彼女の視線を辿った先に、信じられない……いや、信じたくないものが見えた。
「陽太!」
私の、双子の片割れ。
生まれる前から一緒にいた。
同じ時間を生きることが当たり前だった者が、その生命を終えようとしていた。
陽太は目を閉じていて、仰向けに倒れたままピクリとも動かない。
その首の左側、顎の付け根のあたりに、大きな切り傷がある。
すぐ近くに、大きな硝子の破片が落ちているのが見えた。
あの破片が飛んできて、陽太の首を切り裂いたのか。
傷口から吹き出るような勢いで、大量の鮮血が溢れ出ている。
「……い……嫌……。陽……くん……」
華蓮ちゃんの声は掠れていて、ほとんど言葉にならなかった。
彼女は震えながら陽太を抱き起こして、ポケットからハンカチを取り出すと、溢れ出る血が止まらない首の傷に押し当てた。
止血するには、傷口を心臓よりも高くして、布などで圧迫するんだっけ。
華蓮ちゃんは、学校で習った応急処置で陽太の出血を止めようと必死になっている。
白いハンカチは、あっという間に真っ赤に染まった。
「……救急車……呼ばなきゃ……」
思考が凍り付きそうになりながら、私は肩からかけていたバッグの中を探る。
スマホを引っ張り出して画面に片手で触れたとき、私は自分の手が震えていることに気づいた。
コール時間が、やけに長く感じる。
「で、電車が……じ、事故……け、怪我人……た、助けて……」
ようやく相手が出ると、私は必死で助けを求めた。
どもって上手く話せない。
「落ち着いて下さい。列車事故ですか? 〇〇線ですか?」
「は、はい」
「救急隊は既に現場に到着しています。どの車両にいますか?」
「う、後ろ……。一番後ろです」
救急センターのオペレーターは、すぐに理解してくれた。
既に救急隊が到着していると聞き、自分たちの居場所を伝える。
その直後、ギシッという嫌な音がして、車両が大きく揺れた。
「え……?」
青ざめて固まる私の隣で、華蓮ちゃんが陽太を抱きしめる。
私たちは、乗っている車両が今どういう状態にあるか知らなかった。
エレベーターで高層階から下降するときのような、身体が浮き上がる感じがする。
事故の原因は分からないけれど、大破した車両が高架から落下したんだと思う。
私は死んだのかな。
陽太はどうなったのかな。
華蓮ちゃんは無事だったのかな。
私には、車両ごと落下した後の記憶は残っていない。
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