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武人祭
増える師
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☆★☆★
「レナに光属性か・・・・・・なんか凄い技とか使えそうだな!」
カイト君がそう言って私に話しかけてきた。
私はそれにたどたどしく「そう、だね」と答える。
朝食の時に光の精霊王であるオルドラさんから、私に光魔法の適性があると告げられた。
私は驚いて固まってしまったが、もう一人告げられたランカさんは知っていたらしく、驚いてなかったけれど・・・・・・あの人って闇も使えたのに光もって凄いな。
するとカイト君の言葉にアヤト師匠が答える。
「使えるぞ、全身発光とか。あと、光と他の属性を組み合わせれば回復使えるしな」
「全身発光って・・・・・・それって意味あるのか?」
メアさんがアヤト師匠の横で腕に絡み付いてピッタリ張り付き、疑問を口にする。
いいな、メアさん・・・・・・師匠の彼女になってから人目もはばからずに恋人らしい事ばかり。見てて顔が赤くなってしまう。
私も今、カイト君の隣に並んでいられて嬉しいけど、どうせならメアさんみたいにしたい。
すると私の背中に抱き付く人が。
「クフフ、羨ましいなー。私たち悪魔って光の適性って宿らないらしいのよ。種族的な問題なのかしらねー」
白く綺麗な長髪をなびかせたチユキさんが、「ま、代わりに闇があるんだけど」と付け加え、自身の頬を私の頬に当てて擦り合わせる。くすぐったい。
「解。レナは水の適性も持っています。であれば、合わせればちょっとした回復魔術が使用できます」
ヘレナさんが提案するようにそう言ってくれると、師匠が何かを思い出したように「ああ」と声を零す。
「たしか回復の使い手って、国で重宝されるんじゃなかったか?」
「ああ、うちの国にも一人いたな。どっかに申請すれば、国宝として登録されて大事にしてもらえるぜ」
「どっかって・・・・・・知らねえのかよ、姫様?」
師匠が意地悪に笑ってそう言うと、メアさんが腕を頭の後ろに回し、面倒くさそうに口を尖らせる。
「うっせ。なんなら俺がジジイに直接言えばいいんだし」
「ああ、それもそうか」
メアさんの適当な言葉に、師匠が納得してしまう。
ああ、話がどんどん大きな方向に・・・・・・
「あ、あの・・・・・・私、はそういうの別にいい、ですから・・・・・・やめてくれるとありがたい、です」
い、言えた・・・・・・こういう自分の考えをハッキリと伝えるというのは、やっぱりまだ慣れない。
でも少し前に、師匠やフィーナさんが「言いたい事があったら、ゆっくりでもいいからちゃんと伝えなさい」と優しく言ってくれた事があってから、ただ周りに流されるのではなく、ようやく徐々に自分の言葉を伝えられるようになった。
ホッと一息吐くと、師匠が「何を言ってるんだ、お前は」とでも言いたげな怪訝な顔をしていた。
「言うわけないだろ。そんな重宝されたら、弟子として何も教えられなくなるじゃんか」
その言葉に私の胸は熱くなった。
自分勝手だけど、師匠はまだ私の弟子として色々と教えようとしてくれている。
いつも気弱で挙動不審って言われてて・・・・・・もしかしたらいつか、厄介払いされてしまうのかも、とも思ったりもした。
でも師匠は、そんな私を見捨てようとはしなかった。
もちろん師匠はそんな事する人じゃないって事は、この凝縮されたように短かった一ヶ月間で理解している。
まだ完全に理解した、なんて言えるような間柄じゃないけど、予想通りの言葉を言ってくれて嬉しかったんだ。
「それにフィーナから聞いたけど、ヘレナも回復魔術が使えるんだよな?」
「肯。アヤトのように腕を生やしてしまうような完全な回復魔術ではありませんが、擦り傷程度ならあっという間に治してしまいます」
「なら、回復魔術の指導役はヘレナに任せるか」
「了。ドンと来い、です」
師匠に頼られたのが嬉しいのか、ヘレナは少し頬を赤くしながら、その大きな胸を張る。
「あとは・・・・・・オルドラ」
「呼んだか?」
師匠が光の精霊王の名前を呼ぶと、すぐに私の体から上半身だけを出す。
いきなりの出来事で、思わず「ひゃっ!」と小さな声を上げて飛び上がってしまった。
幸い、まだ屋敷を出て遠くないので、周りに人影はないから大丈夫だけれど、少し不用心な気がする。
「なんかお前スタン・・・・・・まぁいいや」
師匠が何かを言いかけてやめる。後ろでユウキさんも、「だよな、幽霊っていうよりそっちだよな」なんて呟いたりもしてる。
「光の魔法魔術に関する事なんだけど、お前ら精霊が教える事はできないのか?前にノワールが無理だとか言ってたけど・・・・・・」
「わしらが教えられないのは、あくまで魔力の流れを制御したり、使い方を教えたりができないというだけだ。だが、どんな魔術があり、イメージしやすいように実践する、という事はできる」
「ああ、じゃあ、それでいいや。ついでに俺も勉強させてもらうとしようかね」
ああ、お父さん、お母さん・・・・・・思いがけないところで私の師匠がどんどん増えていっています。
異世界の人に竜、そして精霊王の人たち・・・・・・私、こんなに恵まれた贅沢をしてしまっていいのでしょうか?
「じゃあさ、私はカイト君に火属性のなんたるかを教えればいいのかな?」
今度はカイト君の体の中からアルズちゃんが姿を現す。
釣られてか、ルナちゃんやキース君も出てくる。
今日は師匠の体から離れて、他の体に入ってみるという話になっていた。
だから私の体からはオルドラさんの他にルナちゃん、キース君が。
カイト君からはアルズちゃん、オド君。
ミーナさんからはシリラちゃんで、メアさんにはココアさんが入っていた。
師匠の普通の契約と違い、仮契約というのを結んで。
仮契約は力が増幅するとかはないけれど、精霊王さんたちを介して離れていても意思の疎通ができるらしい。
「そうだな・・・・・・いや、できるなら俺の目の前以外ではやめてほしい。色々心配だし」
「心配なんて要らないよ!・・・・・・ちょっと爆発して見せたりするだけでーー」
「よし、オド。アルズが余計な事をしようとしたら問答無用で取り押さえろ」
師匠がそう言うとオド君は敬礼して「りょーかい!」と言い、アルズちゃんは口を尖らせて不貞腐れる。
その後、オルドラさんたちはココアさんを除き、他の生徒に見られないうちにそれぞれ体の中へと戻っていった。
しかし、彼らがいなくなっても騒がしさは変わらない。
「そういえば、人の中に入るって何か違ったりするのか?窮屈だとか」
師匠の疑問にココアさんが頷く。
「狭さなどはありませんが、その者の人間性によりますね。例えばレナ様の場合は警戒心が強く、震えるほどの暗い感情が伝わってきますね。しかしその奥底には、その暗さに立ち向かおうとする暖かい部分も感じます。アヤト様は本当によい者を弟子にされました」
ココアさんが師匠から私に視線を移し、母親のような微笑みを向けてきた。
それがまるで天使のような美しさに見え、その視線が恥ずかしくて、思わず顔を逸らしてしまった。
「・・・・・・なんかよくわからんな」
師匠がそう言って面倒臭そうに頭を掻くと、ココアさんが困ったようにしながらクスリと笑う。
「伝わり難い表現で申し訳ありません」
「いや、俺こそ変な事を聞いたな。そろそろ他の学生と合流しそうだが、今日は大丈夫か?」
「えぇ、問題ありません。アヤト様といられるんですもの、限界まであなた様の隣にいたいんです」
まるで愛の告白のようなココアさんの言葉に、なぜか私が動揺してしまい、顔が熱くなる。
師匠の周りはみんな、積極的で熱烈なアプローチのできる女性ばかりで、正直羨ましいなと思う。
私ももう少し積極的になった方がいいかな・・・・・・?少し妄想してみる。
私がチユキさんのようにカイト君へ抱き付いたり、き、キス・・・・・・してみたり?だ、ダメ、無理!
そんな事したら心臓が爆発して死んじゃう!と、恥ずかしさのあまり頭を横にブンブン振っていると・・・・・・
「どうしたんだ、レナ?顔が赤いけど・・・・・・熱があるか?」
カイト君がそう言って、私の顔を覗き込もうとする。ち、近・・・・・・!?
釣られておんぶしているチユキさんも、背中から覗き込んできた。
「あら、本当。耳まで真っ赤になってるわね、クフフ・・・・・・そりゃあ、『お熱』だもんねぇ~」
チユキさんがニヤニヤしながら言ってくる。バレてる・・・・・・!
「ひぇっ!?なんっ、でもない、よ?今日はちょっと、暑いからじゃない、かな・・・・・・?」
思わず適当な誤魔化しをしてしまったけれど、カイト君は疑う様子もなく頷く。
「そっか、ならいいんだけど。一応、そういう時は水を飲んだ方がいいって師匠が言ってたぞ。熱中症?になるってよ」
「う、うん・・・・・・ありがとう」
心配してくれるカイト君に、どもりながらも笑って返す。
私なんかを気にかけてくれるなんて、やっぱりカイト君は優しい。嘘を吐いてしまっているのが、少し罪悪感になってしまっているけれど。
チユキさんは嘘だと見抜いているらしく、いやらしい笑みを浮かべている。
それからすぐに他の生徒と合理し、数がどんどん徐々に増えていく。
ここは敷地内だから、合理するのは近くの寮に住んでいる人たち。
夏休み明け初日よりは減ってきたけれど、まだ多くの視線が向けられている。
あまり目立ちたくない私としては、その視線が痛くて居心地が悪くなってしまう。
でもそれは私に向けた視線じゃないし、それを言ったら、一番注目を集めてる師匠たちに悪いよね・・・・・・それにこれも修業だと思えば・・・・・・!
なんてことを考えつつ、なんとかカイト君と一緒に自分のクラスに辿り着く。
途中、師匠がユウキさんを職員室に連れて別れる時、チユキさんが駄々をこねてみんなを困らせたりもしていた。
「レナに光属性か・・・・・・なんか凄い技とか使えそうだな!」
カイト君がそう言って私に話しかけてきた。
私はそれにたどたどしく「そう、だね」と答える。
朝食の時に光の精霊王であるオルドラさんから、私に光魔法の適性があると告げられた。
私は驚いて固まってしまったが、もう一人告げられたランカさんは知っていたらしく、驚いてなかったけれど・・・・・・あの人って闇も使えたのに光もって凄いな。
するとカイト君の言葉にアヤト師匠が答える。
「使えるぞ、全身発光とか。あと、光と他の属性を組み合わせれば回復使えるしな」
「全身発光って・・・・・・それって意味あるのか?」
メアさんがアヤト師匠の横で腕に絡み付いてピッタリ張り付き、疑問を口にする。
いいな、メアさん・・・・・・師匠の彼女になってから人目もはばからずに恋人らしい事ばかり。見てて顔が赤くなってしまう。
私も今、カイト君の隣に並んでいられて嬉しいけど、どうせならメアさんみたいにしたい。
すると私の背中に抱き付く人が。
「クフフ、羨ましいなー。私たち悪魔って光の適性って宿らないらしいのよ。種族的な問題なのかしらねー」
白く綺麗な長髪をなびかせたチユキさんが、「ま、代わりに闇があるんだけど」と付け加え、自身の頬を私の頬に当てて擦り合わせる。くすぐったい。
「解。レナは水の適性も持っています。であれば、合わせればちょっとした回復魔術が使用できます」
ヘレナさんが提案するようにそう言ってくれると、師匠が何かを思い出したように「ああ」と声を零す。
「たしか回復の使い手って、国で重宝されるんじゃなかったか?」
「ああ、うちの国にも一人いたな。どっかに申請すれば、国宝として登録されて大事にしてもらえるぜ」
「どっかって・・・・・・知らねえのかよ、姫様?」
師匠が意地悪に笑ってそう言うと、メアさんが腕を頭の後ろに回し、面倒くさそうに口を尖らせる。
「うっせ。なんなら俺がジジイに直接言えばいいんだし」
「ああ、それもそうか」
メアさんの適当な言葉に、師匠が納得してしまう。
ああ、話がどんどん大きな方向に・・・・・・
「あ、あの・・・・・・私、はそういうの別にいい、ですから・・・・・・やめてくれるとありがたい、です」
い、言えた・・・・・・こういう自分の考えをハッキリと伝えるというのは、やっぱりまだ慣れない。
でも少し前に、師匠やフィーナさんが「言いたい事があったら、ゆっくりでもいいからちゃんと伝えなさい」と優しく言ってくれた事があってから、ただ周りに流されるのではなく、ようやく徐々に自分の言葉を伝えられるようになった。
ホッと一息吐くと、師匠が「何を言ってるんだ、お前は」とでも言いたげな怪訝な顔をしていた。
「言うわけないだろ。そんな重宝されたら、弟子として何も教えられなくなるじゃんか」
その言葉に私の胸は熱くなった。
自分勝手だけど、師匠はまだ私の弟子として色々と教えようとしてくれている。
いつも気弱で挙動不審って言われてて・・・・・・もしかしたらいつか、厄介払いされてしまうのかも、とも思ったりもした。
でも師匠は、そんな私を見捨てようとはしなかった。
もちろん師匠はそんな事する人じゃないって事は、この凝縮されたように短かった一ヶ月間で理解している。
まだ完全に理解した、なんて言えるような間柄じゃないけど、予想通りの言葉を言ってくれて嬉しかったんだ。
「それにフィーナから聞いたけど、ヘレナも回復魔術が使えるんだよな?」
「肯。アヤトのように腕を生やしてしまうような完全な回復魔術ではありませんが、擦り傷程度ならあっという間に治してしまいます」
「なら、回復魔術の指導役はヘレナに任せるか」
「了。ドンと来い、です」
師匠に頼られたのが嬉しいのか、ヘレナは少し頬を赤くしながら、その大きな胸を張る。
「あとは・・・・・・オルドラ」
「呼んだか?」
師匠が光の精霊王の名前を呼ぶと、すぐに私の体から上半身だけを出す。
いきなりの出来事で、思わず「ひゃっ!」と小さな声を上げて飛び上がってしまった。
幸い、まだ屋敷を出て遠くないので、周りに人影はないから大丈夫だけれど、少し不用心な気がする。
「なんかお前スタン・・・・・・まぁいいや」
師匠が何かを言いかけてやめる。後ろでユウキさんも、「だよな、幽霊っていうよりそっちだよな」なんて呟いたりもしてる。
「光の魔法魔術に関する事なんだけど、お前ら精霊が教える事はできないのか?前にノワールが無理だとか言ってたけど・・・・・・」
「わしらが教えられないのは、あくまで魔力の流れを制御したり、使い方を教えたりができないというだけだ。だが、どんな魔術があり、イメージしやすいように実践する、という事はできる」
「ああ、じゃあ、それでいいや。ついでに俺も勉強させてもらうとしようかね」
ああ、お父さん、お母さん・・・・・・思いがけないところで私の師匠がどんどん増えていっています。
異世界の人に竜、そして精霊王の人たち・・・・・・私、こんなに恵まれた贅沢をしてしまっていいのでしょうか?
「じゃあさ、私はカイト君に火属性のなんたるかを教えればいいのかな?」
今度はカイト君の体の中からアルズちゃんが姿を現す。
釣られてか、ルナちゃんやキース君も出てくる。
今日は師匠の体から離れて、他の体に入ってみるという話になっていた。
だから私の体からはオルドラさんの他にルナちゃん、キース君が。
カイト君からはアルズちゃん、オド君。
ミーナさんからはシリラちゃんで、メアさんにはココアさんが入っていた。
師匠の普通の契約と違い、仮契約というのを結んで。
仮契約は力が増幅するとかはないけれど、精霊王さんたちを介して離れていても意思の疎通ができるらしい。
「そうだな・・・・・・いや、できるなら俺の目の前以外ではやめてほしい。色々心配だし」
「心配なんて要らないよ!・・・・・・ちょっと爆発して見せたりするだけでーー」
「よし、オド。アルズが余計な事をしようとしたら問答無用で取り押さえろ」
師匠がそう言うとオド君は敬礼して「りょーかい!」と言い、アルズちゃんは口を尖らせて不貞腐れる。
その後、オルドラさんたちはココアさんを除き、他の生徒に見られないうちにそれぞれ体の中へと戻っていった。
しかし、彼らがいなくなっても騒がしさは変わらない。
「そういえば、人の中に入るって何か違ったりするのか?窮屈だとか」
師匠の疑問にココアさんが頷く。
「狭さなどはありませんが、その者の人間性によりますね。例えばレナ様の場合は警戒心が強く、震えるほどの暗い感情が伝わってきますね。しかしその奥底には、その暗さに立ち向かおうとする暖かい部分も感じます。アヤト様は本当によい者を弟子にされました」
ココアさんが師匠から私に視線を移し、母親のような微笑みを向けてきた。
それがまるで天使のような美しさに見え、その視線が恥ずかしくて、思わず顔を逸らしてしまった。
「・・・・・・なんかよくわからんな」
師匠がそう言って面倒臭そうに頭を掻くと、ココアさんが困ったようにしながらクスリと笑う。
「伝わり難い表現で申し訳ありません」
「いや、俺こそ変な事を聞いたな。そろそろ他の学生と合流しそうだが、今日は大丈夫か?」
「えぇ、問題ありません。アヤト様といられるんですもの、限界まであなた様の隣にいたいんです」
まるで愛の告白のようなココアさんの言葉に、なぜか私が動揺してしまい、顔が熱くなる。
師匠の周りはみんな、積極的で熱烈なアプローチのできる女性ばかりで、正直羨ましいなと思う。
私ももう少し積極的になった方がいいかな・・・・・・?少し妄想してみる。
私がチユキさんのようにカイト君へ抱き付いたり、き、キス・・・・・・してみたり?だ、ダメ、無理!
そんな事したら心臓が爆発して死んじゃう!と、恥ずかしさのあまり頭を横にブンブン振っていると・・・・・・
「どうしたんだ、レナ?顔が赤いけど・・・・・・熱があるか?」
カイト君がそう言って、私の顔を覗き込もうとする。ち、近・・・・・・!?
釣られておんぶしているチユキさんも、背中から覗き込んできた。
「あら、本当。耳まで真っ赤になってるわね、クフフ・・・・・・そりゃあ、『お熱』だもんねぇ~」
チユキさんがニヤニヤしながら言ってくる。バレてる・・・・・・!
「ひぇっ!?なんっ、でもない、よ?今日はちょっと、暑いからじゃない、かな・・・・・・?」
思わず適当な誤魔化しをしてしまったけれど、カイト君は疑う様子もなく頷く。
「そっか、ならいいんだけど。一応、そういう時は水を飲んだ方がいいって師匠が言ってたぞ。熱中症?になるってよ」
「う、うん・・・・・・ありがとう」
心配してくれるカイト君に、どもりながらも笑って返す。
私なんかを気にかけてくれるなんて、やっぱりカイト君は優しい。嘘を吐いてしまっているのが、少し罪悪感になってしまっているけれど。
チユキさんは嘘だと見抜いているらしく、いやらしい笑みを浮かべている。
それからすぐに他の生徒と合理し、数がどんどん徐々に増えていく。
ここは敷地内だから、合理するのは近くの寮に住んでいる人たち。
夏休み明け初日よりは減ってきたけれど、まだ多くの視線が向けられている。
あまり目立ちたくない私としては、その視線が痛くて居心地が悪くなってしまう。
でもそれは私に向けた視線じゃないし、それを言ったら、一番注目を集めてる師匠たちに悪いよね・・・・・・それにこれも修業だと思えば・・・・・・!
なんてことを考えつつ、なんとかカイト君と一緒に自分のクラスに辿り着く。
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