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2巻
2-1
しおりを挟む第1話 奴隷商人
薄暗い部屋の中、俺の正面にいる男が怪しく笑う。
「ヒヒッ、旦那様。どうです、ウチの『商品』は?」
太った男が片手を広げ示したその先には、鎖に繋がれた二人の少女が、ボロボロの布切れを身に纏って佇んでいた。
目は生気を失っており、肌に傷がつけられて呼吸が荒い。
二人のうち片方は、赤髪に赤い肌の、角を持つ亜人。もう一人は水色の髪に青い肌の魔族だ。
そして俺はそんな少女たちを前に、下卑た笑みを浮かべる豚野郎……いや、奴隷商人と商談していた。
……何故俺が、こんなクソ野郎と商談することになったのか。
それは数時間前に遡るのだが……まずは俺の紹介をしておこう。
俺の名前は小鳥遊綾人。ある日突然この異世界へ、ここの神様であるシトによって連れてこられた高校生だ。
俺が選ばれた理由だが、まず一つは、元の世界で一番強いから。そしてもう一つは、『必ず死ぬ』という『悪魔の呪い』と、『寿命以外の死を必ず回避する』という『神の加護』の、相反する二つの特性を持っていたからだという。
一つ目の理由については、元々世界一だった俺の爺さん、宗次朗を倒せるようになったことで、俺が最強になったとのこと。小鳥遊の家は武術の世界で有名だったとはいえ、流石に爺さんが世界最強とまでは思っていなかったな。
二つ目の理由は、両方を持っているのがレアというのもあるが、俺が世界最強と言われるまでに強くなった理由の一端でもあるらしい。『呪い』のせいでトラブルに巻き込まれ、『加護』のおかげで死ぬことを回避する、そんな日々を過ごすことで、最強の肉体を手に入れることができたんだそうだ。
とにかく、『強い人間を自分の世界に招待したい』というシトによって、俺は異世界に招待されることになった。そして、全魔法適性MAXと『悪魔の呪い』の解除という二つの特典を貰い、異世界に降り立ったのだった。
……結局『呪い』の方は完全には解除しきれずに、トラブル体質なのは変わらなかったが。
それから俺はトラブルに巻き込まれるうち、猫耳獣人でDランク冒険者のミーナと行動をともにすることになり、男勝りなお姫様メアの護衛も兼ねて、三人でコノハ学園に通うことになった。そして、学園の召喚術の授業で『災厄の悪魔』と呼ばれる悪魔ノワールを召喚したり、街で買った『黒神竜の籠手』が進化して竜人ヘレナになったり、幽霊屋敷で闇の精霊王ココアを従えたりと、仲間を増やしながら異世界生活を楽しんでいるのだ。
そして今日の俺たちは、屋敷の地下にある広大なスペースで、午前中から修業を始めていた。
この修業は、いずれ魔族大陸へ行くために、ミーナをはじめとした仲間たちを鍛えるべく行っているものだ。
というのもつい先日、代替わりしたばかりの新魔王に、なぜか俺が勇者だと勘違いされてしまったからだ。
このまま何もしなかったら攻め込んでくるだろうし、丁度来週から学園の夏休みなので、俺は同行を希望した仲間とともに、敵の本拠地である魔城に乗り込む計画を立てた。ただ、今のミーナとメアの実力では、新魔王と対峙するのは危険なため、俺が直々に体術の訓練を行うことになった、というわけである。
「さて、今日は『虚実』を教える」
今日の修業のメンバーは、ミーナにメア、そして俺が勇者だと勘違いされる原因を作った、魔族で元魔王の側近のフィーナ。そしてその三人に、俺と戦いたいと言って、昨日わざわざ屋敷まで押しかけてきた学園の先輩、アルニアを加えた四人だ。
ウォーミングアップがてらに手合わせをした感じ、アルニアの剣術は他の三人よりは秀でているのだが、力と速さに任せた単調な剣で、強みがない印象だ。彼女は魔法適性がないらしく、そのせいでただでさえ戦法に幅を持たせるのが難しいのに、剣術までもが単調になってしまっている。このまま訓練を積んでいっても、近い内に行き詰まるのは目に見えていた。
なので、メアたちとともに『虚実』の技を教えることにしたのだ。
本当は他の技も教えたいところだが、こっちを覚えてからでいいだろう。
「何よ、虚実って?」
怪訝な顔で言うフィーナ。
「ないものとあるもの……嘘と真を混ぜた攻撃だ。まぁ、やってみればわかる」
「やるって……誰があんたとやるのよ?」
私は嫌よとでも言うように、フィーナが一歩後ろに下がる。フィーナだけでなくメアとミーナも沈黙していたが、すぐにアルニアが名乗りを上げた。
「面白そうだから僕が相手になるよ」
「そっか。まぁ、誰も名乗りを上げなかったらお前にしようと思ってたから丁度よかったよ」
「そうなのかい?」
俺の言葉に不思議そうにしつつも、ストレッチをしながら、すでにやる気満々のアルニア。
「当たり前だろ。あんだけ戦いたい戦いたい言って家に押しかけてきたのに、こういう時だけやりたくないなんて言わせねえからな」
「それもそうだね。それじゃ、早速行くよっ!」
アルニアは気合を入れた返事と共に斬りかかってきた。
同時に俺も走り出す。振り下ろされた剣を避け、アルニアの顔に向かってゆっくりと殴りかかった。
アルニアでも見える程度に速度を抑えた拳だったので、彼女は当然、剣で防ごうとする。
振ったばかりの剣をすぐに防御に回せる反応の速さは流石だな。
しかし俺は激突の直前、拳を止める。そして瞬時にもう片方の手をアルニアの顎に下から添え、衝撃を与えた。
「カハッ!?」
失速せずに突っ込んできていたアルニアは、その速度分のダメージを食らい、回転しつつ俺の後ろへと飛んでいった。
しばらくしてフラフラと立ち上がりながら、困惑した表情を浮かべるアルニア。
「な、何が――」
「何が起きたかわからなかっただろ?」
アルニアの言葉を遮って、ちょっと得意気に言ってみる。
「ただ馬鹿正直に攻撃を当てようとするんじゃない。相手が予想しているであろう攻撃を囮として放って誘い込み、その隙に別の攻撃を仕掛ける、それが虚実というものだ。特に実力が拮抗してる相手、もしくはそれ以上の相手に有効だな」
そう言って教えてやると、全員が感心したような反応を示した。
どうもこいつらを見ている限り、この世界の戦闘は魔法魔術やスキルに頼ってばかりで、格闘に関する高等技術がないように思える。
ミランダの時だってそうだった。剣を使った受け流しができるくらいで、あとはスキルによるゴリ押しで、差を埋めようとしていた。
だからいざ実践練習をさせてみても全員戸惑っていて、数時間経っても子供が拳を握り始めたようなぎこちない動きしかできていなかった。
虚実を使えるのと使えないのとでは、戦い方が大きく変わってくるからな、そこは少しずつ覚えてもらうしかない。
そんなこんなで時間が経ち、今日の修業を終えた。
今日はただ技術を覚えてもらっただけなので、昨日のように疲れ果てて屍のようになっている奴は誰もいなかった。
「さて、今日の分の修業も終わったし、久しぶりに買い物にでも行こうかね」
俺がポツリと零した『買い物』という言葉に、ミーナが尻尾を立て、鼻息を荒くして目を輝かせる。
「買い物? 武器屋? 防具屋?」
今使ってるので十分なはずなのにこの食い付きよう……こいつはコレクターか何かか?
「そっちもいいけど、とりあえず食料調達だな。学園長から許可を貰って寮から分けてもらってた食料も、そろそろなくなりそうだし」
「ん、付いてく」
ワクワクした目のままそう言うミーナ。完全に武器防具を見に行く気だ……子供かよ。
「……わかった。街に着いたら別行動でもいいからな?」
「了解」
「冒険者になった時に使う武器防具を見たいから、俺も付いていっていいか?」
俺たちの会話にメアが入ってくる。
「気が早くないか? 冒険者になれるかもわからないし、なれるとしてもまだまだ先だろう」
「見に行くだけだからいいんだよ」
そう言って目をキラキラさせる子供がもう一人ここにいた。まぁ、どちらにしろ王様からメアの護衛を頼まれてる以上、メアと離れすぎるのはよくないしな。
街までは一緒に行くとして、ミーナとメアが武器を見ている間の二人の護衛は、ヘレナに任せれば大丈夫……か?
フィーナが言うにはヘレナもかなり強いらしいが、俺は実際に見てないからわからないんだよな。
ただ、メアがじっと見つめてくるので、多少の不安感が拭えないまま頷いてしまった。
「まぁ、いいか。アルニアはどうする?」
「僕はこのまま帰るよ。寮に何も言わずに一晩泊まっちゃったから、寮母さんも心配してると思うし」
苦笑いで答えるアルニア。
「わかった。フィーナ……は留守番だな」
「言われなくてもわかってるわよ」
口を尖らせていじけるフィーナ。ヘレナがコイツと遭遇した時、魔族だからとチンピラに絡まれてたそうだから、余計な騒動を避けるためにも留守番してもらったほうがいいだろう。
しょうがない、帰りに美味いもんでも買ってきてやるか。
ノワールには食材探しの手伝いで付いてきてもらうとして、街に行くメンバーは五人で決定だな。
……そういえばココアを朝から見てないが、どこ行ったんだ?
「なぁ、そういえばココア――」
「「ッ!」」
ココアの名前を出した瞬間に、メアとミーナの体がビクッと大きく跳ねた。何だ?
もう一度二人の反応を確かめるため、ココアの名前を出す。
「ココア」
再び体が跳ねる二人。その顔からは大量の汗が噴き出し、明らかにココアに怯えている様子だった。
「どうしたんだ、お前ら?」
「……あの人、なら一回故郷に帰るって言ってたぞ?」
メアの言葉に、ミーナも小刻みに震えながら頷く。
ココアの奴、こいつらに何したんだ?
魔王の使う精神干渉に耐性をつけるために、ココアが二人を鍛えるって話だったんだが、やり過ぎたんじゃないだろうな?
俺は不安を抱えながら地上に戻り、準備を整えてから屋敷を出るのだった。
隣街クルトゥの入り口に到着した俺たちは、俺とノワール、メアとミーナとヘレナのグループに別れて行動を開始した。
街を眺めながら、使えそうな食材がないか探して歩く。
「しかし……この世界の食べ物って、見慣れたものもあれば初めて見るものも多いな」
通りに並ぶ出店に並んでいるものを見て思ったことを、ふと呟いた。
「そうでしたか。ちなみにアヤト様は、何か食べたいメニューはありますか?」
ノワールが嬉しそうな笑みを浮かべてそう言う。
「うーん、そうだな、一応肉料理が……ていうかノワールって、食事を必要としないって言った割には結構料理するのな? うまいし」
「必要がないというだけで、味覚や食欲自体はありますので。それに少し前に、アヤト様に喜んでいただくために、その手の書本を読み漁りましたし、ある程度のものはご要望に沿えると思います」
クフフと自慢げに答えるノワール。
ありがたいね、しかも料理だけじゃなく、掃除や洗濯までやってくれちゃってるし。
それってもはや執事っていうより家政婦じゃね? とか、女子力の高い男悪魔ってどうよ? と思うけど、やってくれるのはありがたいので何も言わないでおく。
それからしばらく買い物を続けながら歩いていたのだが、ふとした拍子に目を向けた、人目につかない路地裏の奥に、白と赤の縦じま模様で彩られたテントを見つけた。
そして同時に、風でテントの端がめくれ、隙間から中の様子が少しだけ見えた。
「あれは……」
俺が小さく呟くと、ノワールも俺の視線の先に目を向ける。
「あれ、とおっしゃいますと……あの妙に派手なデザインをした、布の建物……たしかテントといいましたか、あれのことですか?」
「ああ、少し気になるものが見えた」
ノワールは「ふむ」と呟いて軽く考え込む様子を見せ、言葉を続けた。
「色々と混ざったこの臭い……おそらくあそこは、奴隷商でしょう」
ノワールの答えに、俺は思わず溜息を零してしまう。
奴隷となれば、人間としての権利が剥奪され、道具のように扱われてしまう。そんな奴隷を売買する連中の店、か。
そういえば初めて会った時、ミーナは人攫いに襲われて、奴隷商に売られかけてたんだっけ。
「目障りでしたら、今すぐにでもあのテントごと吹き飛ばしますが?」
ノワールが手の指をパキパキ鳴らしながら言う。奴隷商より物騒な奴が俺の隣にいた。
「ああいう奴らはどんなに暴力で脅そうともゴキブリみたいに湧いてくるから、一つ二つ潰したとこで意味がない。それにあそこが奴隷商だって確信もないまま、そんなことを白昼堂々やったら、俺たちが悪者になっちまうよ」
「それもそうですね」
俺の言葉に、ノワールは納得した様子を見せる。
「だけど気になりはする。一応中を見させてもらおう。それで気に入らなければ――」
俺とノワールは悪い笑みを浮かべ、奴隷商のテントへ歩き始めた。
近付きながら改めて思ったが、赤と白のストライプ模様のせいか、まるでサーカスでもしていそうな雰囲気だな。
テントに近付くと、出入口のところに『閉展』の札がかけられているのに気付いた。丁度そこに、いかにもサーカスっぽい道化の衣装を着て丸メガネをかけた、太っている男が出てくる。
その男はニヤリといやらしく笑い、金歯を見せつけてきた。
「これはこれはこれは! 『ルーカスサーカス団』へようこそ! ただいま休業中ですが……どうかなされましたか?」
どうやら、サーカス団ということで誤魔化しているらしい。まぁ、この男の風貌を見れば確かに疑う奴は少ないだろう。
「へぇ、表向きはサーカスをしているのか?」
俺の言った「表向きは」という言葉に反応を示す男。
「……何のことでございましょう?」
その笑みに警戒の色が見え始めた。
「あんたら、奴隷を扱ってるんだろう? 見せてもらおうかと思ってな」
「ヒヒッ、そちらのお客様でしたか! ですが今はほとんど品切れでして……余りものでよろしければ」
俺の言葉に雰囲気がまた変わり、さっきよりも上機嫌な態度になる男。やはり奴隷商売が本業のようだ。
「構わない」
「はい。では、こちらへ」
男に誘われ、俺とノワールは、裏路地にあるもう一つのテントの中へと入っていった。
第2話 売れ残り
そして今、笑みを絶やさず維持し続ける男にテントの奥に案内され、ボロ服に包まれた二人の少女を紹介された――というわけだ。
どちらも逃げられないように、鉄球の付いた足枷と手錠がされている。
髪が足を隠すほどに長く、体中が汚れているのを見るに、あまり清潔には管理されていないようだ。
いかにも奴隷という扱いだな。
そんな二人の容姿は、髪と肌の色以外にも特徴が多かった。
どちらの少女も、それぞれ左右の色が違う瞳、いわゆるオッドアイを持っていたのだ。
燃えるように赤く輝く髪に赤い肌の少女の方は、額から親指程度の大きさの一本の角が生えていることから、亜人だと判断できる。彼女は右の瞳が緑色に、左の瞳が赤色になっていた。
透き通った水のように綺麗な水色の髪に青い肌の魔族の少女の方は、右側頭部に黒い小さな角が生えている。こちらは赤い方の少女とは対照的に、右目が赤、左目が緑になっていた。
俺にまじまじと見られて恐ろしく感じたのか、二人とも震えている。
「ご存知とは思いますが、こやつらの持つオッドアイは不吉の象徴と言われておりまして、それが余ってしまった理由でございます」
不吉……この世界ではオッドアイにそういう意味があるのか。
いやー、呪いのことといいオッドアイのことといい、本当に不幸や不吉に縁があるな、俺は!
それにしても……
「ずいぶん似てるが……双子か?」
「いいえ、二人共それぞれ、純粋な鬼族の亜人と魔族でございます。この者たちは別々に引き取ったので、オッドアイなのは偶然となります」
不吉の象徴が集まるなんて、ここの奴らも中々不運じゃないか? 親近感がわきそうだ。
それで、と奴隷商人が言葉を続ける。
「なにぶん時期が時期でして、この二人以外に商品がなく、新商品の入荷予定は数日先になっています。今ご購入されるのでしたら、このような粗悪品になってしまいますが……」
少女二人に対しての「粗悪品」という言葉に思わずイラついてしまうが、ここは我慢しておとなしく客として振る舞う。
「構わない、この二人を買おう」
「おお! お買い上げありがとうございます! それでは特別に通常価格より値下げさせてもらい、一人銀貨五十枚、二人で金貨一枚をいただきます」
ポケットから金貨一枚を取り出して渡すと、男が変な笑い声を上げて喜ぶ。
「おっほほぅ! 金貨を迷いなく懐からお出しになるとは……では今から奴隷の証として焼印を入れ、首輪をつけてまいりますので、少々お待ちください」
男はそう言って立ち上がり、部屋の奥に行こうとする。
焼印? 肌に直接焼いて刻むあれのことか? それはマズい。
「それはナシにしてもらえるか?」
部屋を出る直前にそう言われて振り返った男は、変なものでも見るような目で俺の顔を凝視する。
「焼印には奴隷として言うことを聞かせるための魔法がこめられているので、それがなければ命令に従わない者になってしまいますよ?」
なるほど、そんな厄介な魔法があるのか。だったらなおさらだな。
「構わないさ、その方がいい」
「では首輪も?」
「ああ、要らない」
「ヒヒッ、旦那様は相当いいご趣味をお持ちのようですね……かしこまりました、ではそのように」
何か勘違いしているのか、男は意味深な笑みを浮かべた後、少女二人の手錠と足枷を外した。
特に書類を書く必要もないとのことだったので、俺たちはそのまま奴隷少女たちを連れてさっさとテントを出た。
短時間しかいなかったが、外の空気が美味く感じられる。俺は思いっ切り息を吸いながら、背伸びをした。
「さて、これで心置きなくやれるな」
あの商人曰く、今いる奴隷はこの二人だけとのことだから、テントの中にいるのは奴隷商の連中だけだろう。
つまり、罪のない者を巻き込む心配はないということだ。
「アヤト様が手を下すまでもないでしょう。ここは私にお任せを」
俺の言葉に応じたノワールの右手に、黒い炎が灯る。完全に吹き飛ばす気満々である。
「いいよ、ちょっと試したい技があるから。少し下がっててくれ」
ノワールは一礼して、少女二人と一緒に数歩下がる。
それを確認した俺は、テントに手をかざし、短く詠唱した。
するとじわじわとわき上がる感情とともに、俺の体から黒いものが溢れ始め、テントを一瞬で包み込む。
「「ッ!」」
「これ、は……」
その異様な光景を見た少女たちは目を見開いて言葉を失い、ノワールは小さく言葉を零す。
そして黒いものが消える頃には、まるで最初から何もなかったかのように、目の前にあった巨大なテントが跡形もなく綺麗に消失していたのだった。
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