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その後の出来事~運命の出口と示すべきもの~
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その夜に何が起こったかはすぐには教えてもらえなかった。
戒厳令が敷かれていたらしく、アンナも口止めされていたらしい。
全てを知らされたのはあらゆる出来事から数年を経た後だ。
アンナは一度近衛兵に捕らえられ一時軟禁されていたらしい。
過去に戻ったオリヴィア様は直後に陛下に謁見し、アンナの身柄を別に移すよう進言してくださったそうだ。過去に飛んだ人間は最終的には二十名を超える。
何より侯爵令嬢自身が過去に飛んだことで、強い確信を得たらしい。
これは大いなる女神の意思であると。
陛下立会いの下、王太子殿下を追求していく。
アンナの学園での嫌がらせや断罪に至った経緯など。
ミザリーも証言に立ったそうだ。
「私にはあらゆる場の声を聴く力があります。これからそれを証明してみせます」
覚悟を決めたミザリーは自身の秘密を告白。
その祝福の高い精度を自ら示したそうだ。
学園での様々な不審な振る舞いや、関係者の名前を次々挙げるミザリー。
オリヴィア様の鋭い追及の末、ギルフォード殿下は自供した。
愛する女性に唆され、婚約破棄という愚行に出た。
それは「真実の愛」がどうのと言う、ふわふわとした夢見心地の話だったらしい。あまりに甘く蕩けるような子どもじみた話に誰もが呆れたらしい。
一方で肉体関係などもあったらしく、子どもが出来てしまったとか。
愛する女性を正妃に迎え入れたい。
困った居たところに友人が助言をしてくれたそうだ。
それなら婚約者のオリヴィア様に恥を掻かせればいい。
彼女の発言力を落としたところで側妃に収めると言う無茶な計画。
何を寝ぼけた話を言っているのかと、陛下もお嘆きだったそうだ。
アンナを身代わりに立ててオリヴィア様との婚約を破棄しようとした。
彼の目論見では、失敗すれば口封じ出来る相手を選んだらしい。
殿下自身も陛下から責め立てられ、相当不味いことをしてしまったということはわかったらしく、最後には父親である国王に許しを求めて「心を入れ替えるから」と懇願したらしい。
何とも見苦しい話だ。
とは言え、それで即処刑と言う話にはならない。
一旦は殿下は軟禁され、沙汰を待つ状態となる、はずだった。
その夜のうちに彼は殺された。
別室に軟禁されていた、ほんのわずかな間に。
どうやら護衛の中に暗殺者が居たらしい。
国王陛下やオリヴィア様へも凶刃が迫ったそうだ。
しかし何故か「適切な配置で」騎士団長が動き、暗殺者を阻んだ。
パーティには他にも密偵などが混ざっていたらしく、不審な動きを感じた特殊な祝福を持つ者達が動いたことで取り押さえることが出来たと言う。
あわや国がひっくり返る瀬戸際。
隣国からの刺客や逆臣の暗躍。
王太子殿下は密偵をあてがわれ、駒として利用されたらしい。
一連の出来事は秘匿される部分も多く、詳細は不明。
当然ながら貴人の暗殺に絡むような内情を全て教えてもらえるものではない。
関係者全員に事情聴取や戒厳令などが敷かれたらしい。
僕は国の研究機関のような場所に送られ祝福を調べに調べられた。
しかし過去に誰かを送る祝福は使えなくなってしまっていた。
過度な濫用が招いた結果か、力を使い切ったのだろうか。
ただし、真偽を見抜く祝福だけは健在。
よって国を揺るがした一連の事態の解決にも駆り出されることになる。
尋問に参加して、相手の真偽を判断していく日々。
アンナは半ば人質に近い状態であり、無我夢中な毎日が続いた。
レイラやミザリーなどにも対面し、共に行動することになった。
「世の中何が起こるかわかりませんね。まぁ、面白いですけど」
あっけらかんとした学者の娘。
「とても不安ではありましたが、自分のすべきことを自分の意思で決められたような気がします。ありがとうございます。天使様」
ミザリーからはそんな風に頭を下げられた。
どうやら僕が彼女にこれといった指示をしなかったことが、逆に彼女自身の正義感を目覚めさせたらしかった。何も考えなかった対応がかえって彼女の心に響いたらしい。レイラやオリヴィア様のカリスマ性にも惹かれ、彼女は己の祝福を徹底的に生かした。
一連の騒動を終えても、役割は残る。
それなりの立場を頂けて、何かあらば祝福を使う日々だ。
それもまた牢番育ちの自分には辛い暮らしだった。
アンナに支え続けてもらわねば耐え切れないほどに。
加えて常に飄々として冷静なレイラが居たことも大きい。
過去へと誰かを送る祝福についても彼女の考察を聞く。
「やはり一連の事態を解決に導いたことが要因かと。ざっくり考えれば女神様が今はもういいと判断されたのでしょう。出来ればもっと過去に飛んでみたかったですけどね。いやー、振り返ると本当に面白かったです。時間があれば百回くらいは過去に戻って色んなことがしてみたかったですね」
好奇心旺盛な彼女らしく、惜しむ様子ではあった。
レイラはオリヴィア様に見出されてかなり高い地位に就いた。
文字通り、彼女は僕らの英雄。
振り返れば最も大きな役割を果たしたのは彼女だろう。
僕の役目は彼女をあの場に導くことが主な役目だったのかもしれない。
何らかの形で後世に話が伝われば残るのは恐らくレイラの伝説だろう。
あるいはオリヴィア様の。
それもまた、異論を挟む余地などはない。
僕やミザリーは与えられた仕事はするが、表には基本でない。
真偽を見抜く力、あらゆる音を聞き取る力。
いずれも下手に知られても不味い以上は隠れるしかない。
歴史に名を刻むことは栄誉ではあるが、同時に呪いでもある。
何事も忘れられると言うのも悪いことではないと感じた。
僕は王家の庇護の下、危険を避けて身を隠し続けた。
アンナも一緒だ。
必要あればすぐに呼び出されて仕事をする。
真偽を見抜く力がいつまで健在かは少し不安もあった。
与えられた仕事を果たせなければ、いつかお役御免になる。
何事も有用さを示し続けることは大切だった。
戒厳令が敷かれていたらしく、アンナも口止めされていたらしい。
全てを知らされたのはあらゆる出来事から数年を経た後だ。
アンナは一度近衛兵に捕らえられ一時軟禁されていたらしい。
過去に戻ったオリヴィア様は直後に陛下に謁見し、アンナの身柄を別に移すよう進言してくださったそうだ。過去に飛んだ人間は最終的には二十名を超える。
何より侯爵令嬢自身が過去に飛んだことで、強い確信を得たらしい。
これは大いなる女神の意思であると。
陛下立会いの下、王太子殿下を追求していく。
アンナの学園での嫌がらせや断罪に至った経緯など。
ミザリーも証言に立ったそうだ。
「私にはあらゆる場の声を聴く力があります。これからそれを証明してみせます」
覚悟を決めたミザリーは自身の秘密を告白。
その祝福の高い精度を自ら示したそうだ。
学園での様々な不審な振る舞いや、関係者の名前を次々挙げるミザリー。
オリヴィア様の鋭い追及の末、ギルフォード殿下は自供した。
愛する女性に唆され、婚約破棄という愚行に出た。
それは「真実の愛」がどうのと言う、ふわふわとした夢見心地の話だったらしい。あまりに甘く蕩けるような子どもじみた話に誰もが呆れたらしい。
一方で肉体関係などもあったらしく、子どもが出来てしまったとか。
愛する女性を正妃に迎え入れたい。
困った居たところに友人が助言をしてくれたそうだ。
それなら婚約者のオリヴィア様に恥を掻かせればいい。
彼女の発言力を落としたところで側妃に収めると言う無茶な計画。
何を寝ぼけた話を言っているのかと、陛下もお嘆きだったそうだ。
アンナを身代わりに立ててオリヴィア様との婚約を破棄しようとした。
彼の目論見では、失敗すれば口封じ出来る相手を選んだらしい。
殿下自身も陛下から責め立てられ、相当不味いことをしてしまったということはわかったらしく、最後には父親である国王に許しを求めて「心を入れ替えるから」と懇願したらしい。
何とも見苦しい話だ。
とは言え、それで即処刑と言う話にはならない。
一旦は殿下は軟禁され、沙汰を待つ状態となる、はずだった。
その夜のうちに彼は殺された。
別室に軟禁されていた、ほんのわずかな間に。
どうやら護衛の中に暗殺者が居たらしい。
国王陛下やオリヴィア様へも凶刃が迫ったそうだ。
しかし何故か「適切な配置で」騎士団長が動き、暗殺者を阻んだ。
パーティには他にも密偵などが混ざっていたらしく、不審な動きを感じた特殊な祝福を持つ者達が動いたことで取り押さえることが出来たと言う。
あわや国がひっくり返る瀬戸際。
隣国からの刺客や逆臣の暗躍。
王太子殿下は密偵をあてがわれ、駒として利用されたらしい。
一連の出来事は秘匿される部分も多く、詳細は不明。
当然ながら貴人の暗殺に絡むような内情を全て教えてもらえるものではない。
関係者全員に事情聴取や戒厳令などが敷かれたらしい。
僕は国の研究機関のような場所に送られ祝福を調べに調べられた。
しかし過去に誰かを送る祝福は使えなくなってしまっていた。
過度な濫用が招いた結果か、力を使い切ったのだろうか。
ただし、真偽を見抜く祝福だけは健在。
よって国を揺るがした一連の事態の解決にも駆り出されることになる。
尋問に参加して、相手の真偽を判断していく日々。
アンナは半ば人質に近い状態であり、無我夢中な毎日が続いた。
レイラやミザリーなどにも対面し、共に行動することになった。
「世の中何が起こるかわかりませんね。まぁ、面白いですけど」
あっけらかんとした学者の娘。
「とても不安ではありましたが、自分のすべきことを自分の意思で決められたような気がします。ありがとうございます。天使様」
ミザリーからはそんな風に頭を下げられた。
どうやら僕が彼女にこれといった指示をしなかったことが、逆に彼女自身の正義感を目覚めさせたらしかった。何も考えなかった対応がかえって彼女の心に響いたらしい。レイラやオリヴィア様のカリスマ性にも惹かれ、彼女は己の祝福を徹底的に生かした。
一連の騒動を終えても、役割は残る。
それなりの立場を頂けて、何かあらば祝福を使う日々だ。
それもまた牢番育ちの自分には辛い暮らしだった。
アンナに支え続けてもらわねば耐え切れないほどに。
加えて常に飄々として冷静なレイラが居たことも大きい。
過去へと誰かを送る祝福についても彼女の考察を聞く。
「やはり一連の事態を解決に導いたことが要因かと。ざっくり考えれば女神様が今はもういいと判断されたのでしょう。出来ればもっと過去に飛んでみたかったですけどね。いやー、振り返ると本当に面白かったです。時間があれば百回くらいは過去に戻って色んなことがしてみたかったですね」
好奇心旺盛な彼女らしく、惜しむ様子ではあった。
レイラはオリヴィア様に見出されてかなり高い地位に就いた。
文字通り、彼女は僕らの英雄。
振り返れば最も大きな役割を果たしたのは彼女だろう。
僕の役目は彼女をあの場に導くことが主な役目だったのかもしれない。
何らかの形で後世に話が伝われば残るのは恐らくレイラの伝説だろう。
あるいはオリヴィア様の。
それもまた、異論を挟む余地などはない。
僕やミザリーは与えられた仕事はするが、表には基本でない。
真偽を見抜く力、あらゆる音を聞き取る力。
いずれも下手に知られても不味い以上は隠れるしかない。
歴史に名を刻むことは栄誉ではあるが、同時に呪いでもある。
何事も忘れられると言うのも悪いことではないと感じた。
僕は王家の庇護の下、危険を避けて身を隠し続けた。
アンナも一緒だ。
必要あればすぐに呼び出されて仕事をする。
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