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加藤恵美・真理子編
第9話 メグミと 7
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「真理子が一昨日言ったのはそういうこと」
「ウソ?」
「ホントだって。真理子は、『私、しばらく、男の子とはつき合わない。メグは、顔を見ると辛いから、話さない、会わない。絶交というのじゃなくて、辛いから私に話しかけない、私を見たら逃げてって。私もメグを見たら逃げるからって。何年か経って、そういう感覚が薄れたら、また会いましょ』と、こうメグミにぼくから言ってくれと言ったんだ」と、ぼくは言った。「そうそう、それから、『コンペティションじゃないけど、私、メグと張り合うって思ったけど、撤回、メグに明彦はゆずるわ』と、真理子は言ったんだ。真理子はぼくとは絶交するだそうだ。真理子にビンタされたよ」
「まさか?」
「だって、真理子がそういったんだから」
「それで、明彦、明彦はどうするの?」
「メグミ、ぼくは真理子から絶交されたんだから、もうぼくから真理子とは会えないということ。あとは、メグミがぼくをどうするか?それだけの話だよ」
「信じられない!」
「信じるとか、信じないとか、それは知らないけど、そうなの」
「じゃあ、メグミ、明彦と平日だろうと週末だろうと、しよ!と言うといつでもできるようになったの?」
「あのね、メグミ、この話は、ぼくと真理子、メグミと真理子の話であって、メグミと彼氏の話じゃないでしょ?」
「え?ああ、彼氏?あれ、もう先週、好きな人ができたから、バイバイって言っちゃたんだ」
「まさか?本当に?」
「メグミ、ウソ言わないもん」
「メグミ、ホントにそういうことをしちゃったの?」
「ハイ、メグミはそういたしました」
「だって、先週だろ?なぜ、先週なの?」
「だってさ、もう、こう喉の上まで、明彦がのぼってきて、彼といても意味がなくなったから、たまらなくなって、それでバイバイしたのよ。いけなかった?」
「これは・・・絶句するしかないな?」
「なんで絶句するの?一緒にいてもお互い意味がないんだから。そういう人と明彦は無理につき合えって言うの?」
「だってさ、10月にぼくはメグミを選ぶって言ったけど、今月までダラダラと来てしまって、ぼくは真理子との結論をださなかったじゃないか?それなのに、その前に、バイバイしちゃったの?」
「しょうがないでしょ?無理だったんだから・・・」
「わかった。わかりました」
「マリに悪いことしたな・・・」
「それはね、メグミ、ぼくだってそうだけど、5月以来、真理子をだましていたんだから、いまさら、真理子にああだ、こうだ、と言えないよ。言えないし、向こうも聞きたくないって、昨日言われた」
「明彦!」
「なんだよ?」
「明彦は、それでいいわけ?」
「それでいいって、真理子に対してか?」
「そ」
「だって、昨日も真理子に謝ろうとしたけど、聞きたくない、知りたくないと言ってました」
「私から・・・」
「言ったっていいけど、真理子が聞くかどうか知らないよ。それに、いまさら、何を言うの?何か釈明できることでもありますか?ホテルからお手々つないでぼくらは出てきたんだからね?」
「う~、どうしようもないか?」
「ハイ、どうしようもありません」
「じゃ、しょうがないね?キッパリとこの話は忘れよう!」
「おいおい、そんなにキッパリとできるの?」
「キッパリと忘れないと。そうするほか何ができるの?明彦?」
「じゃあ、キッパリとこの話はおしまい」
「それで、じゃあ、私たちは?」
「うしろめたいけど、しょうがないじゃないか?ぼくらは、え~っと、どうなんだ?どうしたいんだ?恋人なのか?」
「明彦とメグミは恋人なの?」
「どうも世間一般のそういう概念の恋人じゃあないと思うけど、でも、それに近い関係となるということなんだろうか?」
「それって、平日だろうと週末だろうと、しよ!と言うといつでもできる恋人ということだよね?」
「メグミ、メグミ、それは、世間一般のそういう概念の恋人に近い関係じゃないぞ。しよ!というのが先には来ないよ、普通」
「ちょっと、明彦、ゴメン、メグミ混乱していて自分で何を言っているのかわからない。考える」
「考えなよ。ぼくも考えるから」
「今日は会わないよ、今日は」
「ぼくが今日会いたい!って言いましたか?こんなことがあったのに?」
「言ってません!わかった・・・今日は、メグミ、寝る」
「そうしなさい」
「でも、明日、会ってくれる?」
「もちろん、いいよ」
「じゃ、明日はしよ!」
「・・・いいよ、メグミが明日回復できるんだったら、いつもの通りしましょ」
「うー、ダメだ、今日は。メグミ、寝ていい?」
「ぼくの承諾はいりません。寝なさい。じゃ、明日ね?」
「明日、どうするの?」
「明日は金曜日だけど?」
「あ!」
「こら!メグミ!また、よからぬことを思いついたな?」
「だって、明日、金曜日だもん。銀座、いこ?」
「わかりました、銀座に行きましょう」
「それでね・・・」
「わかったから、もう言わなくてよろしい。八丁目に行けばいいんだね?」
「そおそお」
「メグミ、ぼくは死んじゃうよ」
「こうなったら、明彦に死なれちゃ、メグミ困るもん」
「ハイハイ、お休み。じゃあね」
真理子の話に関してウソをつくのは苦しい。とはいえ、真理子が言ったことを言うわけにもいかないじゃないか?メグミも本心でキッパリ!などと言っているのかどうか、わからない。多少ハイテンションになるときは、逆に、落ち込んでいるのがメグミなのだ。
「ウソ?」
「ホントだって。真理子は、『私、しばらく、男の子とはつき合わない。メグは、顔を見ると辛いから、話さない、会わない。絶交というのじゃなくて、辛いから私に話しかけない、私を見たら逃げてって。私もメグを見たら逃げるからって。何年か経って、そういう感覚が薄れたら、また会いましょ』と、こうメグミにぼくから言ってくれと言ったんだ」と、ぼくは言った。「そうそう、それから、『コンペティションじゃないけど、私、メグと張り合うって思ったけど、撤回、メグに明彦はゆずるわ』と、真理子は言ったんだ。真理子はぼくとは絶交するだそうだ。真理子にビンタされたよ」
「まさか?」
「だって、真理子がそういったんだから」
「それで、明彦、明彦はどうするの?」
「メグミ、ぼくは真理子から絶交されたんだから、もうぼくから真理子とは会えないということ。あとは、メグミがぼくをどうするか?それだけの話だよ」
「信じられない!」
「信じるとか、信じないとか、それは知らないけど、そうなの」
「じゃあ、メグミ、明彦と平日だろうと週末だろうと、しよ!と言うといつでもできるようになったの?」
「あのね、メグミ、この話は、ぼくと真理子、メグミと真理子の話であって、メグミと彼氏の話じゃないでしょ?」
「え?ああ、彼氏?あれ、もう先週、好きな人ができたから、バイバイって言っちゃたんだ」
「まさか?本当に?」
「メグミ、ウソ言わないもん」
「メグミ、ホントにそういうことをしちゃったの?」
「ハイ、メグミはそういたしました」
「だって、先週だろ?なぜ、先週なの?」
「だってさ、もう、こう喉の上まで、明彦がのぼってきて、彼といても意味がなくなったから、たまらなくなって、それでバイバイしたのよ。いけなかった?」
「これは・・・絶句するしかないな?」
「なんで絶句するの?一緒にいてもお互い意味がないんだから。そういう人と明彦は無理につき合えって言うの?」
「だってさ、10月にぼくはメグミを選ぶって言ったけど、今月までダラダラと来てしまって、ぼくは真理子との結論をださなかったじゃないか?それなのに、その前に、バイバイしちゃったの?」
「しょうがないでしょ?無理だったんだから・・・」
「わかった。わかりました」
「マリに悪いことしたな・・・」
「それはね、メグミ、ぼくだってそうだけど、5月以来、真理子をだましていたんだから、いまさら、真理子にああだ、こうだ、と言えないよ。言えないし、向こうも聞きたくないって、昨日言われた」
「明彦!」
「なんだよ?」
「明彦は、それでいいわけ?」
「それでいいって、真理子に対してか?」
「そ」
「だって、昨日も真理子に謝ろうとしたけど、聞きたくない、知りたくないと言ってました」
「私から・・・」
「言ったっていいけど、真理子が聞くかどうか知らないよ。それに、いまさら、何を言うの?何か釈明できることでもありますか?ホテルからお手々つないでぼくらは出てきたんだからね?」
「う~、どうしようもないか?」
「ハイ、どうしようもありません」
「じゃ、しょうがないね?キッパリとこの話は忘れよう!」
「おいおい、そんなにキッパリとできるの?」
「キッパリと忘れないと。そうするほか何ができるの?明彦?」
「じゃあ、キッパリとこの話はおしまい」
「それで、じゃあ、私たちは?」
「うしろめたいけど、しょうがないじゃないか?ぼくらは、え~っと、どうなんだ?どうしたいんだ?恋人なのか?」
「明彦とメグミは恋人なの?」
「どうも世間一般のそういう概念の恋人じゃあないと思うけど、でも、それに近い関係となるということなんだろうか?」
「それって、平日だろうと週末だろうと、しよ!と言うといつでもできる恋人ということだよね?」
「メグミ、メグミ、それは、世間一般のそういう概念の恋人に近い関係じゃないぞ。しよ!というのが先には来ないよ、普通」
「ちょっと、明彦、ゴメン、メグミ混乱していて自分で何を言っているのかわからない。考える」
「考えなよ。ぼくも考えるから」
「今日は会わないよ、今日は」
「ぼくが今日会いたい!って言いましたか?こんなことがあったのに?」
「言ってません!わかった・・・今日は、メグミ、寝る」
「そうしなさい」
「でも、明日、会ってくれる?」
「もちろん、いいよ」
「じゃ、明日はしよ!」
「・・・いいよ、メグミが明日回復できるんだったら、いつもの通りしましょ」
「うー、ダメだ、今日は。メグミ、寝ていい?」
「ぼくの承諾はいりません。寝なさい。じゃ、明日ね?」
「明日、どうするの?」
「明日は金曜日だけど?」
「あ!」
「こら!メグミ!また、よからぬことを思いついたな?」
「だって、明日、金曜日だもん。銀座、いこ?」
「わかりました、銀座に行きましょう」
「それでね・・・」
「わかったから、もう言わなくてよろしい。八丁目に行けばいいんだね?」
「そおそお」
「メグミ、ぼくは死んじゃうよ」
「こうなったら、明彦に死なれちゃ、メグミ困るもん」
「ハイハイ、お休み。じゃあね」
真理子の話に関してウソをつくのは苦しい。とはいえ、真理子が言ったことを言うわけにもいかないじゃないか?メグミも本心でキッパリ!などと言っているのかどうか、わからない。多少ハイテンションになるときは、逆に、落ち込んでいるのがメグミなのだ。
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