14 / 21
歪みの章
青の独白
しおりを挟む僕があれが欲しいと言えば、叶わないことはなかった。
母上が好きな薔薇の庭園も、父上が好きな宝石が沢山ついたマントと椅子も。全部良いよって、叶えてくれる。
みんな僕のことが大好きなんだって。
でも、たまに僕のことが好きじゃない人がいるみたい。
そういう人は、誰かに「あの人僕が嫌いみたい」って言うとお家から居なくなるの。
みんな僕のことが大好きだから。
*****
「ペール・アンラジェと申します」
銀色の髪をしたかっこいいけど怖い顔のおじさんが、僕に魔法を教えてくれるらしい。
おじさんの教えてくれる魔法は難しい事も多いし、お顔がずっとお人形さんみたいに同じだから、おじさんとお勉強する事が嫌だって思ったの。
だから、父上と母上に「銀色のおじさんは僕が嫌いみたい」って教えてあげたの。
そしたら、父上と母上は青い顔して「そんなことない」って言うの。
おじさんとのお勉強はなくならなかった。
居なくならなかったってことは、おじさんは本当は僕のことが好きなのかな。
お顔が怖いから、間違えちゃったのかも。
「今日は殿下の兄君について学んで頂きます」
おじさんは灰色の蝶を作り出して、王宮の奥にある塔を見せてくれた。
塔の中にはキラキラした銀色の蝶が沢山いて、その中心になる所に2人の子供がいた。
1人は……僕?にすごく似た子。
もう1人は…
「綺麗……」
すごく、綺麗な男の子が居た。
僕に似た子に優しく笑って、抱きしめて、おでこにチュッて…
なんだか僕にされてるみたいでくすぐったく感じた。
いいなぁ…
僕、この子が欲しいな…
*****
父上におねだりしたら、すぐに良いよって言ってくれた。
知らなかったけど、シヤンはおじさんの子供だったらしい。父上達と会った時に見たお顔がおじさんとそっくりだった。
あの子に笑ったように、僕にも笑ってくれるかな。
僕はシヤンに笑って欲しくて、たくさん話しかけたんだけど、おじさんと同じでずっとお人形さんみたいなお顔だった。
どうしたら、僕に笑ってくれるんだろう。
悩んでたら、ルテュールが教えてくれた。
「好きな方が現れましたら、ロイ様の瞳と同じ色の物をお渡しください。それをお相手が付けて下さった場合、お相手はロイ様のものという意味になりますので」
僕のもの…?
じゃあシヤンが、僕の色の物を付けたら、僕のものになるかな?
僕のシヤンなら、あの子じゃなくて僕に笑ってくれるかな?
13
あなたにおすすめの小説
お兄ちゃんができた!!
くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。
お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。
「悠くんはえらい子だね。」
「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」
「ふふ、かわいいね。」
律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡
「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」
ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。
飼われる側って案外良いらしい。
なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。
向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。
「まあ何も変わらない、はず…」
ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。
ほんとに。ほんとうに。
紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22)
ブラック企業で働く最下層の男。顔立ちは悪くないが、不摂生で見る影もない。
変化を嫌い、現状維持を好む。
タルア=ミース(347)
職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。
最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?
2025/09/12 ★1000 Thank_You!!
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
俺は夜、社長の猫になる
衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。
ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。
言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。
タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。
けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。
「これからも応援してます」と言おう思ったら誘拐された
あまさき
BL
国民的アイドル×リアコファン社会人
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
学生時代からずっと大好きな国民的アイドルのシャロンくん。デビューから一度たりともファンと直接交流してこなかった彼が、初めて握手会を開くことになったらしい。一名様限定の激レアチケットを手に入れてしまった僕は、感動の対面に胸を躍らせていると…
「あぁ、ずっと会いたかった俺の天使」
気付けば、僕の世界は180°変わってしまっていた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
初めましてです。お手柔らかにお願いします。
ムーンライトノベルズさんにも掲載しております
囚われた元王は逃げ出せない
スノウ
BL
異世界からひょっこり召喚されてまさか国王!?でも人柄が良く周りに助けられながら10年もの間、国王に準じていた
そうあの日までは
忠誠を誓ったはずの仲間に王位を剥奪され次々と手篭めに
なんで俺にこんな事を
「国王でないならもう俺のものだ」
「僕をあなたの側にずっといさせて」
「君のいない人生は生きられない」
「私の国の王妃にならないか」
いやいや、みんな何いってんの?
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL要素までとても遠いです。前半日常会多め。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる