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第16話 夢と現実のホットライン、応答せよ健太!
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ミカエル様から突きつけられた「残り三日」という最後通告。ショウタは、神界の豪華すぎる客室の天井を睨みながら、うんうん唸っていた。隣ではインプが、どこからか調達してきた神界産のエナジードリンク(飲むと翼が生えそうな味がする)を心配そうに差し出してくる。
「ゼロ様、お顔の色が神界の苔みたいになっておりますぞ。やはり一度、魔界へお戻りになっては…」
「弱音を吐いてる場合じゃないんだよ、インプ君! 僕には…僕にはまだ、奥の手が残されている…はず!」
そう、前世の記憶に鮮明に焼き付いている、あの男。唯一無二の親友にして、天才の名を欲しいままにした配信エンジニア、健太。彼なら、この絶望的な状況を打開するヒントをくれるかもしれない。
「インプ君、ちょっと聞きたいんだけど…『夢枕回線』って知ってる?」
「ゆめまくら…かいせん? ああ、古文書で読んだ記憶がございますな。確か、強力な魔力と受信者の夢の波長を同期させ、意識を繋ぐ古代の通信魔法…だったかと。しかし、術者の負担も大きく、成功率も著しく低い禁術に近いものとされておりますが…まさか」
インプがサッと顔色を変える。ショウタはニヤリと笑った。
「そのまさかだよ。背に腹は代えられない。前世のダチに、ちょっとばかしヘルプを頼むのさ!」
翌朝。ミカエルに「祭壇の間を少々お借りしたいのですが…ええ、まあ、その、新しい『あぷろーち』を試みようかと…」と若干目を泳がせながら願い出ると、ミカエルは眉一つ動かさずに(しかし内心では『また何か変なものを召喚する気では…』と警戒しつつ)許可を出した。ただし、「神殿の備品を破損させた場合は、神界の宝物庫から同等の価値のものを弁償していただきます」という、笑顔なき追加条件付きで。ひえっ。
ショウタは祭壇の中央に、インプが古文書から書き起こした怪しげな魔法陣を描き始めた。材料は、魔界から持ってきた謎の鉱石の粉末、神界の聖水(こっそり拝借)、そして昨夜のエナジードリンクの残り(翼が生えそうな気がしたから)。もはやカオスだ。
「よし、準備完了! インプ君、僕に何かあっても、魔王様には『ゼロは神界で伝説になった』と伝えてくれ…」
「縁起でもないこと言わないでください! さっさと始めてくださいまし!」
深呼吸し、ショウタは魔法陣の中央に座り、意識を集中する。目指すは、地球、日本、東京、健太の寝室――!
「届け、僕のソウルシャウト! 繋がれ、異世界ホットライン! うおおおおお!!」
魔力と神聖なエネルギー(とエナドリ成分)が渦を巻き、ショウタの意識が急速に遠のいていく。
―――…。
次にショウタが目を開けた時、そこは見慣れたような、しかしどこか歪んだ風景だった。散らかった部屋、モニターの明かり、積み上げられた技術書。間違いない、前世で健太が住んでいたアパートの一室だ。…ただし、壁にはなぜかタコの絵が(またか!)、床からは神界の苔がにょきにょき生えている。夢の中だからか、いろいろ混線しているらしい。
「健太! 健太いるかー! 聞こえるかー!?」
部屋の奥、ベッドと思しき場所で、何かがもぞもぞと動いた。
「んあ…? ショウタ…? なんでお前が俺の夢に…てか、今日月曜だぞ、会社行かなくていいのか…?」
寝ぼけ眼の健太が、Tシャツ姿で現れた。紛れもない、あの頃の健太だ。ショウタは思わず涙ぐむ。
「健太ー! 俺だ、ショウタだよ! 月曜とかどうでもいい! 今それどころじゃないんだ!」
「なんだよ騒々しいな…まだ午前三時だぞ…てか、お前の格好、なんかキラキラしてんな。新しいコスプレか? ちょっと中二病っぽくてイタいぞ」
健太がショウタのVTuber「ゼロ」のアバター姿を見て、率直すぎる感想を述べる。ぐさりとくるが、今は耐えるしかない。
ショウタは必死に、自分が異世界に転生したこと、VTuberとして活動していること、そして今、神界というとんでもない場所で、技術的な大ピンチに陥っていることを、早口でまくし立てた。神聖エネルギーと魔力エネルギーの衝突、ヤバすぎるカメラ「神の目」、鉄壁のコメントフィルター「聖言フィルター」…。
最初は「お前、疲れてんだな…変な夢見てるだけだろ」と全く取り合わなかった健太だが、ショウタのあまりの剣幕と、話に出てくる専門用語(エンコード、配信システム、エネルギー干渉など)の的確さに、徐々にその目が覚醒していくのが分かった。エンジニアとしての血が騒ぎ始めたのだ。
「…待て、もう一回整理させてくれ。神聖エネルギーと魔力エネルギー? それが直接ぶつかると、お前の作ったエンコーダーが拒絶反応を起こす、と。で、カメラの性能は? 解像度、ダイナミックレンジ、伝送方式は?」
寝ぼけていたはずの健太の口から、堰を切ったように専門的な質問が飛び出してくる。これだよ、これ!
ショウタが記憶の限り詳細なスペック(あくまで体感だが)を伝えると、健太は「なるほどな…つまり、超高性能だがピーキーすぎる入力源と、それに全く最適化されてない独自規格の出力装置を無理やり繋ごうとしてるわけか。そりゃ燃えるわ」と、的確すぎる分析を下した。
その頃、神界のシステム管理室では、一人の若い神官がモニター(水晶板のようなもの)を睨み、眉をひそめていた。
「…ミカエル様、ご報告いたします。先ほどから、人間界方面より、微弱ながらも継続的な不正魔力アクセスが検知されております。おそらくは、ゼロ殿の活動を嗅ぎつけた者による、威力偵察かと…」
報告を受けたミカエルは、祭壇の間で怪しげな儀式(に見える)を続けるショウタを一瞥し、静かに頷いた。
「…警備を強化しなさい。ただし、ゼロ殿にはまだ知らせる必要はありません。余計な動揺を与えるべきではないでしょう」
その声には、わずかながらショウタへの配慮が感じられた。
夢の中の健太は、腕を組み、天井を睨んで数秒間沈黙した後、ポンと手を打った。
「ショウタ、二つ試してみてくれ。一つは、エネルギーの『翻訳機』だ。神聖エネルギーを直接魔力に変換するんじゃなくて、一度、どちらにも属さない中性的な『バッファエネルギー』みたいなものに変換してから、再度魔力に変換する二段階方式。そのバッファに使える素材が異世界にあればだが…」
「バッファエネルギー…! なるほど!」
「もう一つは、発想の転換だ。エンコーダー側を神聖エネルギーに『合わせる』んじゃなくて、『神の目』側から出力される情報を、もっと原始的な、エネルギー属性に左右されない『信号』レベルまで分解して取り出すことはできないか? 例えば、光の点滅パターンとか、微弱な振動とか…地球でいうところの、超ローテクなシリアル通信みたいなもんだ。そいつを魔界の技術で再度映像に組み上げる。手間はかかるが、エネルギー衝突のリスクは減らせるはずだ」
「原始的な信号レベルまで分解…! その手があったか!」
健太の言葉は、暗闇に差し込む一筋の光明だった。
「まあ、どっちも口で言うのは簡単だが、異世界の法則も素材も知らん俺には、これくらいしか言えん。あとはお前が、そっちの世界でなんとかするしかないな」
「健太…! ありがとう! 本当にありがとう!」
ショウタは心からの感謝を伝えた。
「おう。…で、そっちの神界ってとこ、可愛い天使とか本当にいるのか? 写真送れよ、あとで」
最後の最後で、健太はやっぱり健太だった。
夢枕回線が途切れ、ショウタの意識が祭壇の間に戻ってくる。窓の外は、すでに白み始めていた。徹夜してしまったらしい。
疲労困憊のはずなのに、ショウタの心は不思議と軽かった。健太からもらったヒントは、まだ具体的な形にはなっていない。それに、ミカエルからは知らされていないが、人間界からの妨害の影も確実に迫っている。
だが、ショウタの目には、諦めの色はもうなかった。
「やるしかない…いや、やってやろうじゃねえか! 健太との共同開発だと思えば、百人力だ!」
ミカエルが様子を見に祭壇の間にやってくると、そこには目の下にクマを作りながらも、何やらブツブツと専門用語を呟き、新たな設計図(のようなもの)を羊皮紙に書き殴っているショウタの姿があった。その背中は、昨日までとは明らかに違って見えた。
ミカエルは、小さく息を吐き、そっと部屋を後にした。その口元には、やはり誰にも気づかれない程度の、ごくわずかな笑みが浮かんでいた。
――つづく!
「ゼロ様、お顔の色が神界の苔みたいになっておりますぞ。やはり一度、魔界へお戻りになっては…」
「弱音を吐いてる場合じゃないんだよ、インプ君! 僕には…僕にはまだ、奥の手が残されている…はず!」
そう、前世の記憶に鮮明に焼き付いている、あの男。唯一無二の親友にして、天才の名を欲しいままにした配信エンジニア、健太。彼なら、この絶望的な状況を打開するヒントをくれるかもしれない。
「インプ君、ちょっと聞きたいんだけど…『夢枕回線』って知ってる?」
「ゆめまくら…かいせん? ああ、古文書で読んだ記憶がございますな。確か、強力な魔力と受信者の夢の波長を同期させ、意識を繋ぐ古代の通信魔法…だったかと。しかし、術者の負担も大きく、成功率も著しく低い禁術に近いものとされておりますが…まさか」
インプがサッと顔色を変える。ショウタはニヤリと笑った。
「そのまさかだよ。背に腹は代えられない。前世のダチに、ちょっとばかしヘルプを頼むのさ!」
翌朝。ミカエルに「祭壇の間を少々お借りしたいのですが…ええ、まあ、その、新しい『あぷろーち』を試みようかと…」と若干目を泳がせながら願い出ると、ミカエルは眉一つ動かさずに(しかし内心では『また何か変なものを召喚する気では…』と警戒しつつ)許可を出した。ただし、「神殿の備品を破損させた場合は、神界の宝物庫から同等の価値のものを弁償していただきます」という、笑顔なき追加条件付きで。ひえっ。
ショウタは祭壇の中央に、インプが古文書から書き起こした怪しげな魔法陣を描き始めた。材料は、魔界から持ってきた謎の鉱石の粉末、神界の聖水(こっそり拝借)、そして昨夜のエナジードリンクの残り(翼が生えそうな気がしたから)。もはやカオスだ。
「よし、準備完了! インプ君、僕に何かあっても、魔王様には『ゼロは神界で伝説になった』と伝えてくれ…」
「縁起でもないこと言わないでください! さっさと始めてくださいまし!」
深呼吸し、ショウタは魔法陣の中央に座り、意識を集中する。目指すは、地球、日本、東京、健太の寝室――!
「届け、僕のソウルシャウト! 繋がれ、異世界ホットライン! うおおおおお!!」
魔力と神聖なエネルギー(とエナドリ成分)が渦を巻き、ショウタの意識が急速に遠のいていく。
―――…。
次にショウタが目を開けた時、そこは見慣れたような、しかしどこか歪んだ風景だった。散らかった部屋、モニターの明かり、積み上げられた技術書。間違いない、前世で健太が住んでいたアパートの一室だ。…ただし、壁にはなぜかタコの絵が(またか!)、床からは神界の苔がにょきにょき生えている。夢の中だからか、いろいろ混線しているらしい。
「健太! 健太いるかー! 聞こえるかー!?」
部屋の奥、ベッドと思しき場所で、何かがもぞもぞと動いた。
「んあ…? ショウタ…? なんでお前が俺の夢に…てか、今日月曜だぞ、会社行かなくていいのか…?」
寝ぼけ眼の健太が、Tシャツ姿で現れた。紛れもない、あの頃の健太だ。ショウタは思わず涙ぐむ。
「健太ー! 俺だ、ショウタだよ! 月曜とかどうでもいい! 今それどころじゃないんだ!」
「なんだよ騒々しいな…まだ午前三時だぞ…てか、お前の格好、なんかキラキラしてんな。新しいコスプレか? ちょっと中二病っぽくてイタいぞ」
健太がショウタのVTuber「ゼロ」のアバター姿を見て、率直すぎる感想を述べる。ぐさりとくるが、今は耐えるしかない。
ショウタは必死に、自分が異世界に転生したこと、VTuberとして活動していること、そして今、神界というとんでもない場所で、技術的な大ピンチに陥っていることを、早口でまくし立てた。神聖エネルギーと魔力エネルギーの衝突、ヤバすぎるカメラ「神の目」、鉄壁のコメントフィルター「聖言フィルター」…。
最初は「お前、疲れてんだな…変な夢見てるだけだろ」と全く取り合わなかった健太だが、ショウタのあまりの剣幕と、話に出てくる専門用語(エンコード、配信システム、エネルギー干渉など)の的確さに、徐々にその目が覚醒していくのが分かった。エンジニアとしての血が騒ぎ始めたのだ。
「…待て、もう一回整理させてくれ。神聖エネルギーと魔力エネルギー? それが直接ぶつかると、お前の作ったエンコーダーが拒絶反応を起こす、と。で、カメラの性能は? 解像度、ダイナミックレンジ、伝送方式は?」
寝ぼけていたはずの健太の口から、堰を切ったように専門的な質問が飛び出してくる。これだよ、これ!
ショウタが記憶の限り詳細なスペック(あくまで体感だが)を伝えると、健太は「なるほどな…つまり、超高性能だがピーキーすぎる入力源と、それに全く最適化されてない独自規格の出力装置を無理やり繋ごうとしてるわけか。そりゃ燃えるわ」と、的確すぎる分析を下した。
その頃、神界のシステム管理室では、一人の若い神官がモニター(水晶板のようなもの)を睨み、眉をひそめていた。
「…ミカエル様、ご報告いたします。先ほどから、人間界方面より、微弱ながらも継続的な不正魔力アクセスが検知されております。おそらくは、ゼロ殿の活動を嗅ぎつけた者による、威力偵察かと…」
報告を受けたミカエルは、祭壇の間で怪しげな儀式(に見える)を続けるショウタを一瞥し、静かに頷いた。
「…警備を強化しなさい。ただし、ゼロ殿にはまだ知らせる必要はありません。余計な動揺を与えるべきではないでしょう」
その声には、わずかながらショウタへの配慮が感じられた。
夢の中の健太は、腕を組み、天井を睨んで数秒間沈黙した後、ポンと手を打った。
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「健太…! ありがとう! 本当にありがとう!」
ショウタは心からの感謝を伝えた。
「おう。…で、そっちの神界ってとこ、可愛い天使とか本当にいるのか? 写真送れよ、あとで」
最後の最後で、健太はやっぱり健太だった。
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疲労困憊のはずなのに、ショウタの心は不思議と軽かった。健太からもらったヒントは、まだ具体的な形にはなっていない。それに、ミカエルからは知らされていないが、人間界からの妨害の影も確実に迫っている。
だが、ショウタの目には、諦めの色はもうなかった。
「やるしかない…いや、やってやろうじゃねえか! 健太との共同開発だと思えば、百人力だ!」
ミカエルが様子を見に祭壇の間にやってくると、そこには目の下にクマを作りながらも、何やらブツブツと専門用語を呟き、新たな設計図(のようなもの)を羊皮紙に書き殴っているショウタの姿があった。その背中は、昨日までとは明らかに違って見えた。
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