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第十六話 柚葉視点
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17歳 進路
「茜先輩、卒業おめでとうございます。」
一つ上の茜先輩が卒業した。新しい目標に向かって。
柚葉も4月からとうとう最終学年だ。進路なんて全然考えていなかったな。ふと中学生時代を思い出してやっぱり胸の引き出しにしまう。
柚葉はキラリちゃんに相談してみる事にした。キラリちゃんははっきりと進路を語ってくれた。歌手になりたいから、東京の専門学校で歌手の勉強をするつもりだと。
他のクラスメイトにも相談してみたが、やはり東京に行くか地元に残るかの希望は皆んな結論が出ていた。
柚葉の地元はここではないし、ずっと寮生活が続けられるわけでもない。ちゃんと考えないと。柚葉は進路希望室に向かった。
進路希望室には大学の本から仕事や資格の本も置いてある。柚葉はまず、どんな職業に就きたいのか考える。
一つ柚葉には思いあたることがあった。事故にあった時に沢山の人のおかげで、柚葉は命を取り留めたのだ。そんな仕事に柚葉は強く憧れた。その時のことを思い出して医療従事者の本を手に取った。
柚葉が思っている以上に医療従事者の仕事は様々あり、それによって進路が異なる。自分だけで考えてもキリがないから担任に相談してみよう。
柚葉は本を借りて、翌日担任に相談した。
担任のアドバイスは的確で柚葉の得意な教科、体力、働く時間、給与などを考えると、薬剤師がいいのではないかと教えてくれた。
薬学部がある大学や受験科目、合格するための予備校などの資料が担任から渡された。
予備校に通うとなると親の承諾が必要になる。進路についてもちゃんと話さなきゃ。夕食後、柚葉は自分の部屋の電話機から受話器を取った。
柚葉はお父さんの携帯の番号を押した。コールされてすぐに出てくれた。今話しても平気かきくと、たまたま早く帰って来れたので家にいると教えてくれた。
一通り進路について話してみる。行きたい大学までは決まってないものの薬学部に進みたい旨とそのための予備校に通いたいと伝えた。
少し間を置いて、OKの返事がもらえる。それと通う予備校の資料と申込書を送ってほしいと。柚葉が返事をする前に携帯から桃花の声がした。
「ただいま~!ご飯カラオケで食べて来たからいらな~い!パパ誰とはなしてるの~?」
柚葉は慌てて返事をして通話を切った。
まだ怖いんだ。
でも強くなりたい。
このままじゃいけないんだ。
柚葉の中で今までなかった「逃げない」という感情が芽生えた瞬間だった。
これまで高校生活を通して多くの人と関わってきた。皆んなが暖かくそして優しかった。おばあちゃんが言ってくれた「助ける」をみんなから貰えたんだ。
次は私の番だ。柚葉はそう強く思った。
予備校に通いだし、次は志望大学かぁ。柚葉は進路調査書を机に置いた。第一志望校は空白のまま。
そのままお手洗いに行って帰ってくると、柚葉の席で晴人くんが何やら書いている。これって進路調査書じゃん!
なんで晴人くんが書くの!?しかもマジックで!
晴人くんが書いた大学名をみると。茜先輩が進学した某有名大学名が書いてある。
晴人くんもスポーツ推薦、勝ち取れたの?柚葉が期待の眼差しで晴人くんを見る。晴人くんはニカっと笑ってVサインしていた。
「茜先輩、卒業おめでとうございます。」
一つ上の茜先輩が卒業した。新しい目標に向かって。
柚葉も4月からとうとう最終学年だ。進路なんて全然考えていなかったな。ふと中学生時代を思い出してやっぱり胸の引き出しにしまう。
柚葉はキラリちゃんに相談してみる事にした。キラリちゃんははっきりと進路を語ってくれた。歌手になりたいから、東京の専門学校で歌手の勉強をするつもりだと。
他のクラスメイトにも相談してみたが、やはり東京に行くか地元に残るかの希望は皆んな結論が出ていた。
柚葉の地元はここではないし、ずっと寮生活が続けられるわけでもない。ちゃんと考えないと。柚葉は進路希望室に向かった。
進路希望室には大学の本から仕事や資格の本も置いてある。柚葉はまず、どんな職業に就きたいのか考える。
一つ柚葉には思いあたることがあった。事故にあった時に沢山の人のおかげで、柚葉は命を取り留めたのだ。そんな仕事に柚葉は強く憧れた。その時のことを思い出して医療従事者の本を手に取った。
柚葉が思っている以上に医療従事者の仕事は様々あり、それによって進路が異なる。自分だけで考えてもキリがないから担任に相談してみよう。
柚葉は本を借りて、翌日担任に相談した。
担任のアドバイスは的確で柚葉の得意な教科、体力、働く時間、給与などを考えると、薬剤師がいいのではないかと教えてくれた。
薬学部がある大学や受験科目、合格するための予備校などの資料が担任から渡された。
予備校に通うとなると親の承諾が必要になる。進路についてもちゃんと話さなきゃ。夕食後、柚葉は自分の部屋の電話機から受話器を取った。
柚葉はお父さんの携帯の番号を押した。コールされてすぐに出てくれた。今話しても平気かきくと、たまたま早く帰って来れたので家にいると教えてくれた。
一通り進路について話してみる。行きたい大学までは決まってないものの薬学部に進みたい旨とそのための予備校に通いたいと伝えた。
少し間を置いて、OKの返事がもらえる。それと通う予備校の資料と申込書を送ってほしいと。柚葉が返事をする前に携帯から桃花の声がした。
「ただいま~!ご飯カラオケで食べて来たからいらな~い!パパ誰とはなしてるの~?」
柚葉は慌てて返事をして通話を切った。
まだ怖いんだ。
でも強くなりたい。
このままじゃいけないんだ。
柚葉の中で今までなかった「逃げない」という感情が芽生えた瞬間だった。
これまで高校生活を通して多くの人と関わってきた。皆んなが暖かくそして優しかった。おばあちゃんが言ってくれた「助ける」をみんなから貰えたんだ。
次は私の番だ。柚葉はそう強く思った。
予備校に通いだし、次は志望大学かぁ。柚葉は進路調査書を机に置いた。第一志望校は空白のまま。
そのままお手洗いに行って帰ってくると、柚葉の席で晴人くんが何やら書いている。これって進路調査書じゃん!
なんで晴人くんが書くの!?しかもマジックで!
晴人くんが書いた大学名をみると。茜先輩が進学した某有名大学名が書いてある。
晴人くんもスポーツ推薦、勝ち取れたの?柚葉が期待の眼差しで晴人くんを見る。晴人くんはニカっと笑ってVサインしていた。
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