サヨと不思議みち

もちもち

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みたことのない町

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どれくらい歩いたでしょうか
始めはワクワクしながら歩いていたサヨですが、同じような建物が続くとあきてきてしまいました。



「帰ろっかな…」


サヨがそう思い始めたとき、道の先が、だんだんとにぎやかになってきました。



わいわい、ざわざわ。
ざわざわ、がやがや。

なんだかお祭りみたいに楽しそうです。



「あ!なにかやってるのかな?」

サヨは走り出しました。



たったったったったったったった。


ワイワイ、ザワザワ。

ザワザワ、ガヤガヤ。




少し走ると、見たことのない町に着きました。

さっきと同じような石づくりの建物には、いろんなお店がはいっていて、いろんなひとたちが買い物をしたり、お菓子を食べたり、遊んでいたり、とってもにぎやかです。




「わあ…学校の近くにこんなところがあったんだ~」



初めてみる知らない町。
初めての場所に、サヨはワクワクしてきました。



「よおし!順番に見ていこう!」


サヨは、ならんでいるお店を順番に見ていくことに。


ケーキ屋さん、雑貨屋さん、酒屋さん。
お店の中をのぞくと、みんなお客さんでいっぱい。とってもぎやかです。



みんな、サヨに気がつくとニコっと笑って「いらっしゃい」と声をかけてくれました。
順番にのぞいて、次は?そう思ってのぞくと、ここはキラキラしたものがいっぱいでした。中でも、天井からぶら下がったキラキラに、サヨは目がくぎづけになりました。


「おや?かわいいおじょうちゃんだこと。いらっしゃい。ゆっくり見てってね。」
「ありがとうヒツジさん。あのう、あの天井のキラキラしてるのはなあに?」
「ふふふ、それはね、幸せを運んでくれるピルナセキでできた『ラッキーオーナメント』。そして、棚の上ビンにはステキな夢が見られる『ゆめキャンディ』が入ってるんだよ。ぜんぶそこの妖精たちが作ったのさ。」
「妖精?作るの?すごい!!」


サヨがそう言っておどろくと、さっきまでかくれていた妖精たちが、ヒョッコリ顔を出して、ニコニコしながら手をふってくれました。


「わあ妖精さんだ!」

サヨも手をふります。




サヨはしばらくキラキラをながめました。




そして、しばらくながめて過ごした後。



「お店を見せてくれてありがとう!」



とみんなに挨拶をして、お店を出ました。


「どういたしまして。また来てね」
「うん!またね!」
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