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Ⅲ.サード・コンタクト
29.二日目の夜
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買い物を終え家へと帰り、今日の夕飯はカレーだった。
そう言えば初めて召喚された日の夕飯もカレーだったなと思いながらこっそりラフィに言ったら、そうなんだと言ってジッとカレーを見てた。
どうやらこれは向こうにはない食べ物らしい。
「辛いのが好きかはわからなかったから中辛にしておいたわよ」
母さんはそう言うけど、そう思うなら甘口にしておけばよかったのに。
俺は好きだからいいけどさ。
「辛い方が好きならガラムマサラを足してね」
そう言って食卓にガラムマサラを置く母さん。
父さんはそれをバッサバッサとカレーに投入する。
兄さんは適量。
母さんと俺はそのまま。
その様子を見てからラフィとエマーリンさんはカレーを一匙掬って恐る恐る口へと入れた。
「……っ!」
「……っ?!」
どうやら二人とも驚きはしたものの口には合ったらしく、美味しい美味しいと食べ始めた。
お替わりもしていて、試しにと言って二杯目はガラムマサラも足していた。
取り敢えず苦手じゃなくてよかったとホッとする。
そうして今日も和気藹々と食卓を囲み、話は自然と今日の買い物の話に。
「ラフィ君もエマーリンさんも流石イケメンね。シンプルな服もカッコよく着こなして」
「ホント、ホント。そう言えば優次とラフィ君はどこで知り合ったんだ?」
「え?!」
「学校じゃないだろうし…」
「えっと、友達と出かけた先ではぐれたことがあって、その時俺が不安そうにしてたから声を掛けてくれて、親身に話を聞いてくれたのが最初かな?!」
エレンドスは別に友人でも何でもないけど大きく嘘は吐いてないし、大丈夫だよな?
「まあそうなのね。じゃあそこで連絡先を交換したのね」
「ま、まあ似たような感じ。それから何度か遊んで仲良くなったんだ」
その話に家族もそうかそうかと納得してくれた。
「ラフィ君。良かったらこれからもユウジと仲良くしてやってくれ」
「はい。もちろんです」
満面の笑みで応えるラフィに目を奪われる~!
「そう言えば今日はエマーリンさんがユウジの部屋で寝て、二人は客間で寝るんだったわよね?お布団運んで並べておいたわよ」
「え?!」
「ありがとうございます」
そう言えばすっかり忘れてたけどそういうことになったんだった。
昨日まで全く気にしてなかったけど、一回意識したらダメだ。
変にドキドキするし、挙動不審になったらどうしよう?!
「お買い物も楽しかったんでしょう?今日もお風呂は一緒でいいわよね」
後で一緒に行ってらっしゃいと言われ、益々鼓動が激しくなった。
「え?!いや、ラフィだって今日はゆっくり入りたいかもしれないしっ」
思わずそう口にしてしまった俺に、ラフィはサラッとOKを出してくる。
「え?俺はユウジと一緒の方が嬉しいけど?だっていっぱい話したいし」
「ほら~。ラフィ君もそう言ってくれてるし、一緒に行ってきなさい。全く素直じゃないんだから」
「……わかった」
なんで俺が気を遣って言った雰囲気になってるんだ?
単に今ラフィと一緒に入ったら落ち着かない気がしてそう言っただけだったのに…。
そうして何とか無事に入浴タイムも終えたんだけど────。
「ラ、ラフィ?!何読んでるの?!」
「何って…今日買った本だけど?」
そう言いながら俺に見せてきたのはまさかのBL本だった。
「こっちも結構オープンなんだな。本屋でズラッと種類豊富に並んでたし、進んでるな~って思って試しに買ってみたんだ」
どうやら第一王子への嫌がらせではなく、ラフィは純粋な好奇心で自分用に買ったらしい。
でも同性愛は現実ではそんなに多くないってことは教えておかないとと思ってそう言ったら、物凄く不思議そうな顔をされた。
「こんなに本が沢山売られてるのに?」
「そう」
「現実では違うのか?」
「そう。どっちかと言うと娯楽?に近いのかな?」
「ふぅん……そっか」
ああ…日本の文化が誤解されてないか物凄く不安だ。
上手く説明できた気がしない。
「じゃあさ、このゴム?ってやつも創作?」
「え?!いや、それは本当にあるやつ。コンビニとかドラッグストアで普通に売ってるはず」
俺は使ったことはないけど。
「そうなんだ」
おかしい。
本当なら下ネタ系は振らないでくれって言ったら済む話のはずなのに、ラフィが全く冗談めかしたりせず真面目に聞いてくるから話を切り上げるタイミングがわからない。
「その…ラフィは男も恋愛対象だったりする…のか?」
「え?俺?男とか女って言うより、人として相手を見るからな~。多分好きになったらどっちでも大丈夫だと思う。あ、でも兄上みたいな節操なしと一緒にしないでくれよ?俺、一途に一人だけを想いたいから」
「そっか。そうなんだ…」
(男とか女じゃないんだ。人としてか…。そっか…)
ラフィのその考え方は俺には好ましく思えたし、ラフィらしいなとも思った。
ラフィは見た目もイケメンだけど、中身もイケメンなんだよな。
だったら俺が勘違いしそうなレベルで魅了されるのも仕方のないことなのかもしれない。
「ラフィ。折角だし、本を読むより俺と話そう?」
「そうだな。ユウジがいるのに勿体なかった」
俺がそう言うとラフィはすぐにそう答えて本をしまってくれる。
「今日乗った電車っていうのは面白いな。あれってどこまで続いてるんだ?」
「え~日本全国繋がってるけど?」
遠くに行く時は新幹線っていうもっと速い電車もあるんだって教えて、図鑑にも乗ってたからそれを見せながら説明してあげた。
他にも電子レンジとか洗濯機とか生活に密着した機械とかも見て、魔道具であったら便利そうとか言ってた。
冷蔵庫なんかは向こうにもあるみたいだし、上手く作れば普及する可能性はあるのかも。
他にもなんだかんだと話は弾んで、二人で楽しく話した後、寝落ちした。
そう言えば初めて召喚された日の夕飯もカレーだったなと思いながらこっそりラフィに言ったら、そうなんだと言ってジッとカレーを見てた。
どうやらこれは向こうにはない食べ物らしい。
「辛いのが好きかはわからなかったから中辛にしておいたわよ」
母さんはそう言うけど、そう思うなら甘口にしておけばよかったのに。
俺は好きだからいいけどさ。
「辛い方が好きならガラムマサラを足してね」
そう言って食卓にガラムマサラを置く母さん。
父さんはそれをバッサバッサとカレーに投入する。
兄さんは適量。
母さんと俺はそのまま。
その様子を見てからラフィとエマーリンさんはカレーを一匙掬って恐る恐る口へと入れた。
「……っ!」
「……っ?!」
どうやら二人とも驚きはしたものの口には合ったらしく、美味しい美味しいと食べ始めた。
お替わりもしていて、試しにと言って二杯目はガラムマサラも足していた。
取り敢えず苦手じゃなくてよかったとホッとする。
そうして今日も和気藹々と食卓を囲み、話は自然と今日の買い物の話に。
「ラフィ君もエマーリンさんも流石イケメンね。シンプルな服もカッコよく着こなして」
「ホント、ホント。そう言えば優次とラフィ君はどこで知り合ったんだ?」
「え?!」
「学校じゃないだろうし…」
「えっと、友達と出かけた先ではぐれたことがあって、その時俺が不安そうにしてたから声を掛けてくれて、親身に話を聞いてくれたのが最初かな?!」
エレンドスは別に友人でも何でもないけど大きく嘘は吐いてないし、大丈夫だよな?
「まあそうなのね。じゃあそこで連絡先を交換したのね」
「ま、まあ似たような感じ。それから何度か遊んで仲良くなったんだ」
その話に家族もそうかそうかと納得してくれた。
「ラフィ君。良かったらこれからもユウジと仲良くしてやってくれ」
「はい。もちろんです」
満面の笑みで応えるラフィに目を奪われる~!
「そう言えば今日はエマーリンさんがユウジの部屋で寝て、二人は客間で寝るんだったわよね?お布団運んで並べておいたわよ」
「え?!」
「ありがとうございます」
そう言えばすっかり忘れてたけどそういうことになったんだった。
昨日まで全く気にしてなかったけど、一回意識したらダメだ。
変にドキドキするし、挙動不審になったらどうしよう?!
「お買い物も楽しかったんでしょう?今日もお風呂は一緒でいいわよね」
後で一緒に行ってらっしゃいと言われ、益々鼓動が激しくなった。
「え?!いや、ラフィだって今日はゆっくり入りたいかもしれないしっ」
思わずそう口にしてしまった俺に、ラフィはサラッとOKを出してくる。
「え?俺はユウジと一緒の方が嬉しいけど?だっていっぱい話したいし」
「ほら~。ラフィ君もそう言ってくれてるし、一緒に行ってきなさい。全く素直じゃないんだから」
「……わかった」
なんで俺が気を遣って言った雰囲気になってるんだ?
単に今ラフィと一緒に入ったら落ち着かない気がしてそう言っただけだったのに…。
そうして何とか無事に入浴タイムも終えたんだけど────。
「ラ、ラフィ?!何読んでるの?!」
「何って…今日買った本だけど?」
そう言いながら俺に見せてきたのはまさかのBL本だった。
「こっちも結構オープンなんだな。本屋でズラッと種類豊富に並んでたし、進んでるな~って思って試しに買ってみたんだ」
どうやら第一王子への嫌がらせではなく、ラフィは純粋な好奇心で自分用に買ったらしい。
でも同性愛は現実ではそんなに多くないってことは教えておかないとと思ってそう言ったら、物凄く不思議そうな顔をされた。
「こんなに本が沢山売られてるのに?」
「そう」
「現実では違うのか?」
「そう。どっちかと言うと娯楽?に近いのかな?」
「ふぅん……そっか」
ああ…日本の文化が誤解されてないか物凄く不安だ。
上手く説明できた気がしない。
「じゃあさ、このゴム?ってやつも創作?」
「え?!いや、それは本当にあるやつ。コンビニとかドラッグストアで普通に売ってるはず」
俺は使ったことはないけど。
「そうなんだ」
おかしい。
本当なら下ネタ系は振らないでくれって言ったら済む話のはずなのに、ラフィが全く冗談めかしたりせず真面目に聞いてくるから話を切り上げるタイミングがわからない。
「その…ラフィは男も恋愛対象だったりする…のか?」
「え?俺?男とか女って言うより、人として相手を見るからな~。多分好きになったらどっちでも大丈夫だと思う。あ、でも兄上みたいな節操なしと一緒にしないでくれよ?俺、一途に一人だけを想いたいから」
「そっか。そうなんだ…」
(男とか女じゃないんだ。人としてか…。そっか…)
ラフィのその考え方は俺には好ましく思えたし、ラフィらしいなとも思った。
ラフィは見た目もイケメンだけど、中身もイケメンなんだよな。
だったら俺が勘違いしそうなレベルで魅了されるのも仕方のないことなのかもしれない。
「ラフィ。折角だし、本を読むより俺と話そう?」
「そうだな。ユウジがいるのに勿体なかった」
俺がそう言うとラフィはすぐにそう答えて本をしまってくれる。
「今日乗った電車っていうのは面白いな。あれってどこまで続いてるんだ?」
「え~日本全国繋がってるけど?」
遠くに行く時は新幹線っていうもっと速い電車もあるんだって教えて、図鑑にも乗ってたからそれを見せながら説明してあげた。
他にも電子レンジとか洗濯機とか生活に密着した機械とかも見て、魔道具であったら便利そうとか言ってた。
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