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第三章 戴冠式は波乱含み
60.※パーティーの後で Side.ディオ
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暗部にディアの様子をしっかり気にかけておくよう指示を出しパーティー会場へと戻ると、そこは特に問題なく、変わらぬ光景が広がっていた。
それもこれも迅速にディアの救出が行われた故のことだ。
ルーセウスには感謝しかない。
ブラン皇子が挨拶に来た際にすぐさまおかしいと気づき、後を追ってくれた。
ディアが攫われたと気付いた後も、俺には思いつかなかった場所を指摘し、且つ見つけ出すのにも力を貸してくれた。
これほど早くディアを見つけ出し、救出できたのはルーセウスのお手柄以外の何ものでもないし、そんなルーセウスにディアが惚れてしまう気持ちもわからなくはない。
誰だって惚れるだろう。
あんなに頼りになるルーセウスに惚れない方がおかしい。
だから────正直カリン父様が言っていた結婚して初夜を済ませるまで会うなという話には心臓が凍りつくかと思った。
だってそんな事になったらルーセウスの心が離れていく気がして怖かったんだ。
双子の兄妹だから、万が一にでもルーセウスが惹かれないとも限らない。
俺と会わず、ディアとだけ過ごし、結婚して初夜を迎えて────どうして心変わりしないと言い切れるだろう?
定期的に顔を合わせていれば大丈夫かもしれないが、そうでないならどうやってその心を掴み続けられる?
そう思ったからこそ俺はカリン父様の言葉をいかに回避するかを即考えた。
カリン父様は裏の皆からそんなによく思われていないし、ちょっと頼めばフォルティエンヌの屋敷に強制移動させられる。
後はロキ父様に丸投げすれば軟禁状態の完成だ。
それでいこう。
文句は言わせない。
その為にこの日での発表が必然だったのだから。
誰に憚ることなくルーセウスが俺のものだと周知できる日。
それが今日だったのに。
俺がニッヒガング国とバロン国の二国を抑えきれなかったせいで、ディアを危険な目に合わせてしまった。
今回は間に合ったものの、自分が情けなくて嫌になる。
(……反省して次に活かさないと)
まだまだ半人前なのだと実感した事だし、ディアにちゃんと謝って、次の手もしっかり打とう。
自信喪失しそうなそんな中でも前を向けるのは、隣にルーセウスが立っていてくれるお陰だ。
大丈夫だと…そう言ってしっかり支えてくれるルーセウスは、俺の中でもうなくてはならないほど大きな存在になっていた。
***
「はッ、んぅっ…!」
パーティーを終え部屋に戻ったら、どちらからともなく唇を重ねて、そのまま夢中で口づけ合う。
俺はディアに取られるかもしれないという不安からだったけど、ルーセウスの瞳にあるのはひたすらに俺が好きという感情ばかり。
こういうわかりやすさが、どこまでも俺を安心させてくれる。
「はぁ…ルーセウス」
「ディオ。可愛い」
ついうっとり見つめていたら、そんな言葉が返された。
俺を可愛いなんて言えるのはルーセウスだけだ。
暗部のシグも『油断したらグサッと刺してきそうなディオ様に、よく言えますよね』とかなんとか言っていたっけ。
俺がルーセウスを攻撃するはずがないのに、失礼な話だ。
「今すぐ抱きたい」
「ふふっ。立ったまま?」
「それもアリかも」
少し心に余裕ができて笑って答えたら、あっさり頷かれてしまう。
「ディオが俺にすっぽり抱かれて、腕の中で溺れてるのを見るのも可愛くて好きだ」
「……それは、もう堕ちきってる時だろう?」
「堕ちきる前の誘い受けも大好物だな」
「つまり?」
「どんなディオも全部好きってこと」
『だからこのまま抱きたい』と甘く誘われて、断るなんて選択肢は俺にはなかった。
「ルーセウス。もっと俺に堕ちきって、余所見なんてできなくなって欲しい」
ディアに心奪われないで────。
そんな思いで囁くと、クスリと笑われ『とっくにディオに堕ちきってるから、何も心配しなくていい』って言ってもらえた。
「ディオは自分の価値をわかってないな」
「んっ、はっ…」
「取られるかもって心配するなら、それは俺の方なのに」
婚約者候補が沢山いて、国としてもずっと大きくて、ついでに即位したから権力も増した。
見目もいいし知も武も兼ね備えてるのに、どうしてそんなに自信がないんだと優しく笑って言われるけど、そんなものは無意味なんだと言いたくなる。
「でも…」
「ロクサーヌ嬢が原因か?俺は絶対に離れていかない。俺の執着心が人一倍強いのはディオが一番知ってるだろう?」
俺を手に入れる前も手に入れた後も、ずっとルーセウスは変わらなかった。
ずっと俺だけを見て愛してくれている。
「身も心も完全に俺に堕ちきってるのにそんな不安にさせたなら俺の落ち度だな。不安になる隙なんてなくなるくらい、もっと愛したい」
ルーセウスはそう言って俺の服を剥いでいき、弱いところをゆっくりと撫で上げて、俺から官能を引き出していく。
そして耳朶を喰みながら耳元で甘く愛を囁いてくれる。
「ディオ。愛してる。俺が好きなのはディオだけだ」
「んっ…ルーセウス」
「不安なんて消し飛ぶくらい、今日もいっぱい溺れような?」
「ふ…ぁ…っ」
思考がゆっくりと溶けていく。
不安もそれと共に霧散して、ルーセウスの愛に包まれ全ての責務から解き放たれるように身も心も丸裸にされていく。
簡単に言ってるように聞こえるかもしれないが、こんなことができるのはルーセウスだからこそだろう。
「んぅ…ルー。早く挿れて…」
腰を抱かれ、少し持ち上げられながら胸を舌で転がされ、後ろをグチュグチュかき混ぜられるもどかしさに、おねだりの言葉がこぼれ落ちてしまう。
「んー…もうちょっと」
「アッアッ…!」
敏感に育てられた胸の突起が刺激を受けて甘い痺れに襲われる。
「このまま胸でイかせたいけど…」
「焦らしたら、やだ…っ」
「やっぱり可愛いからすぐ挿れたい」
「あっ、ルーセウス…」
「今日は俺も早く繋がりたいから、挿れてもいいか?」
嬉しい。
早くルーセウスと繋がりたい。
「早く、いっぱい擦って、奥もグズグズになるまで可愛がってっ」
そう素直にねだった途端、ルーセウスは俺を持ち上げピタリと俺の後孔の入り口へと熱杭を押し当てて、口づけながらググッと中へと入ってきた。
「んぅううっ!」
自分とは違う熱を感じながら、それがたまらなく愛おしくて思わずキュッと締めつけてしまう。
「ハァッ…ディオ。こんなに俺を欲しがって。好き好きって言ってくれてるみたいですごく嬉しい」
「ルー…」
「その表情も、ふっ、すごく可愛い」
チュッ。
「あっ、ルーセウス…」
立ったまま繋がってユサユサと揺さぶられ、気持ち良いところを何度も擦り上げられ、気持ち良くて幸せな気持ちに満たされていく。
「あ…あぁ…。ルー…っ」
「ディオ。可愛過ぎだ!」
「あぁっ!そこ、イイッ!気持ちいいっ!」
「中が熱くて…ヤバい。やっぱりベッドでシたくなってきた。これじゃあ足りない。ディオ。ディオがもっと欲しいからいいよな?」
ルーセウスは待てないって抱こうとする割に、足りないって言ってすぐにベッドに攫っていくからちょっとそこだけは困るんだ。
だって────いつもそのまま移動されるから。
「一回抜いてっ、ルーセウス!お願いだからっ!」
「今日もちゃんと奥に嵌まらないよう気をつけるから、大丈夫」
「良過ぎてダメなんだっていつも言ってるのに…っ、んぅうっ!ひゃっ、あっ、気持ちいっ!好きっ好きっ!そこ、ダメッ!すごくイイッ、からぁ!イクッ、イクッ!我慢できないぃっ!あぁっ!」
なんとか我慢しようとするけど、そのまま追い上げられてイかされた。
「あ…やぁ…っ」
「本気でたまらなく可愛い」
チュッ。
そしてそのまま嬉しそうにベッドまで運ばれて、息も絶え絶えに思い切り愛される。
「ディオ。実はさっきいい事を考えついたんだ。だから明日また相談させてくれ」
どうせ今は何を言っても頭が回らないだろうから明日でいいと言われたけど、確かにこの状況で言われても何も判断出来そうにない。
(いい事ってなんだろう?)
ふとそう考えた途端、膝立ちになってるルーセウスに腰を引き寄せられて奥を一際強く突き上げられた。
仰向けになってる状態で腰だけ逃がさないとばかりにしっかり掴まれ、奥をゴツゴツと突かれて身体がもっとと求め始めてしまう。
「ぁんっ!ふぁっ!ルーっ、ルーっ!そこっ、ダメッ!ぁんっ!」
「ダメ?本当に?」
「良過ぎてダメ…っ!早く奥までハメてっ!」
今日もいっぱい、孕むほど子種を注がれたい。
(夢で見たように、ルーセウスの子が本当にできればいいのにな…)
「くっ…すごいなディオッ。メチャクチャ食い締めてくる…っ」
望み通りにハメてやると男らしく笑い、ルーセウスの動きが速く、力強くなって、最奥をこじ開けにかかる。
「あっ、んん────ッ!」
「ディオ…俺のディオ」
潮を噴き出し放心する俺に、ルーセウスのご機嫌な声が降ってくる。
「もう誰憚る事なく夫婦になれたんだ。これからは一切隠さなくていいし、もっといっぱい愛し合おう?ディオは俺の正妃だって、皆にしっかりアピールして、もう不安になんてさせないからな」
そしてもっと俺が欲しいとばかりに求められ、熱い子種が奥へと注がれた。
俺との子作りセックスが好きって言いながら優しく腹を撫でてくるルーセウスを見て、俺が子を作ってやれたらいいのにと胸が痛む。
(ディアなら産んであげられるのに…)
双子なのに、ディアにはできて俺にはできない。
それが悲しかった。
「ディオ?」
「なんでもない。ルーセウス。もっと」
「明日もあるのに、寝なくていいのか?」
「今日は気絶するまでルーセウスに愛されたい気分なんだ。だから…抱き潰して?」
「ディオッ!」
ルーセウスが眩しいくらいの笑顔で俺を抱き寄せ、愛おしそうに真っ直ぐに愛情のこもったキスをしてくれる。
真っ直ぐに注がれる愛情に包まれて、さっきまであった不安やモヤモヤした気持ちが霧散していく。
「ディオは色々考え過ぎるからな。今日は色々あったし特にだろう?俺がきっちり寝かしつけてやる」
それからルーセウスの手で何も考えられないくらい蹂躙されて、俺は身も心も深く満たされながら意識を手放した。
****************
※『夢で見たような────』のお話を閑話で次に上げる予定ですが、時系列的に三章に入る前になるので、二章のラストにくっつける形でアップしようと思います。
前後して申し訳ありませんが、宜しくお願いします。
それもこれも迅速にディアの救出が行われた故のことだ。
ルーセウスには感謝しかない。
ブラン皇子が挨拶に来た際にすぐさまおかしいと気づき、後を追ってくれた。
ディアが攫われたと気付いた後も、俺には思いつかなかった場所を指摘し、且つ見つけ出すのにも力を貸してくれた。
これほど早くディアを見つけ出し、救出できたのはルーセウスのお手柄以外の何ものでもないし、そんなルーセウスにディアが惚れてしまう気持ちもわからなくはない。
誰だって惚れるだろう。
あんなに頼りになるルーセウスに惚れない方がおかしい。
だから────正直カリン父様が言っていた結婚して初夜を済ませるまで会うなという話には心臓が凍りつくかと思った。
だってそんな事になったらルーセウスの心が離れていく気がして怖かったんだ。
双子の兄妹だから、万が一にでもルーセウスが惹かれないとも限らない。
俺と会わず、ディアとだけ過ごし、結婚して初夜を迎えて────どうして心変わりしないと言い切れるだろう?
定期的に顔を合わせていれば大丈夫かもしれないが、そうでないならどうやってその心を掴み続けられる?
そう思ったからこそ俺はカリン父様の言葉をいかに回避するかを即考えた。
カリン父様は裏の皆からそんなによく思われていないし、ちょっと頼めばフォルティエンヌの屋敷に強制移動させられる。
後はロキ父様に丸投げすれば軟禁状態の完成だ。
それでいこう。
文句は言わせない。
その為にこの日での発表が必然だったのだから。
誰に憚ることなくルーセウスが俺のものだと周知できる日。
それが今日だったのに。
俺がニッヒガング国とバロン国の二国を抑えきれなかったせいで、ディアを危険な目に合わせてしまった。
今回は間に合ったものの、自分が情けなくて嫌になる。
(……反省して次に活かさないと)
まだまだ半人前なのだと実感した事だし、ディアにちゃんと謝って、次の手もしっかり打とう。
自信喪失しそうなそんな中でも前を向けるのは、隣にルーセウスが立っていてくれるお陰だ。
大丈夫だと…そう言ってしっかり支えてくれるルーセウスは、俺の中でもうなくてはならないほど大きな存在になっていた。
***
「はッ、んぅっ…!」
パーティーを終え部屋に戻ったら、どちらからともなく唇を重ねて、そのまま夢中で口づけ合う。
俺はディアに取られるかもしれないという不安からだったけど、ルーセウスの瞳にあるのはひたすらに俺が好きという感情ばかり。
こういうわかりやすさが、どこまでも俺を安心させてくれる。
「はぁ…ルーセウス」
「ディオ。可愛い」
ついうっとり見つめていたら、そんな言葉が返された。
俺を可愛いなんて言えるのはルーセウスだけだ。
暗部のシグも『油断したらグサッと刺してきそうなディオ様に、よく言えますよね』とかなんとか言っていたっけ。
俺がルーセウスを攻撃するはずがないのに、失礼な話だ。
「今すぐ抱きたい」
「ふふっ。立ったまま?」
「それもアリかも」
少し心に余裕ができて笑って答えたら、あっさり頷かれてしまう。
「ディオが俺にすっぽり抱かれて、腕の中で溺れてるのを見るのも可愛くて好きだ」
「……それは、もう堕ちきってる時だろう?」
「堕ちきる前の誘い受けも大好物だな」
「つまり?」
「どんなディオも全部好きってこと」
『だからこのまま抱きたい』と甘く誘われて、断るなんて選択肢は俺にはなかった。
「ルーセウス。もっと俺に堕ちきって、余所見なんてできなくなって欲しい」
ディアに心奪われないで────。
そんな思いで囁くと、クスリと笑われ『とっくにディオに堕ちきってるから、何も心配しなくていい』って言ってもらえた。
「ディオは自分の価値をわかってないな」
「んっ、はっ…」
「取られるかもって心配するなら、それは俺の方なのに」
婚約者候補が沢山いて、国としてもずっと大きくて、ついでに即位したから権力も増した。
見目もいいし知も武も兼ね備えてるのに、どうしてそんなに自信がないんだと優しく笑って言われるけど、そんなものは無意味なんだと言いたくなる。
「でも…」
「ロクサーヌ嬢が原因か?俺は絶対に離れていかない。俺の執着心が人一倍強いのはディオが一番知ってるだろう?」
俺を手に入れる前も手に入れた後も、ずっとルーセウスは変わらなかった。
ずっと俺だけを見て愛してくれている。
「身も心も完全に俺に堕ちきってるのにそんな不安にさせたなら俺の落ち度だな。不安になる隙なんてなくなるくらい、もっと愛したい」
ルーセウスはそう言って俺の服を剥いでいき、弱いところをゆっくりと撫で上げて、俺から官能を引き出していく。
そして耳朶を喰みながら耳元で甘く愛を囁いてくれる。
「ディオ。愛してる。俺が好きなのはディオだけだ」
「んっ…ルーセウス」
「不安なんて消し飛ぶくらい、今日もいっぱい溺れような?」
「ふ…ぁ…っ」
思考がゆっくりと溶けていく。
不安もそれと共に霧散して、ルーセウスの愛に包まれ全ての責務から解き放たれるように身も心も丸裸にされていく。
簡単に言ってるように聞こえるかもしれないが、こんなことができるのはルーセウスだからこそだろう。
「んぅ…ルー。早く挿れて…」
腰を抱かれ、少し持ち上げられながら胸を舌で転がされ、後ろをグチュグチュかき混ぜられるもどかしさに、おねだりの言葉がこぼれ落ちてしまう。
「んー…もうちょっと」
「アッアッ…!」
敏感に育てられた胸の突起が刺激を受けて甘い痺れに襲われる。
「このまま胸でイかせたいけど…」
「焦らしたら、やだ…っ」
「やっぱり可愛いからすぐ挿れたい」
「あっ、ルーセウス…」
「今日は俺も早く繋がりたいから、挿れてもいいか?」
嬉しい。
早くルーセウスと繋がりたい。
「早く、いっぱい擦って、奥もグズグズになるまで可愛がってっ」
そう素直にねだった途端、ルーセウスは俺を持ち上げピタリと俺の後孔の入り口へと熱杭を押し当てて、口づけながらググッと中へと入ってきた。
「んぅううっ!」
自分とは違う熱を感じながら、それがたまらなく愛おしくて思わずキュッと締めつけてしまう。
「ハァッ…ディオ。こんなに俺を欲しがって。好き好きって言ってくれてるみたいですごく嬉しい」
「ルー…」
「その表情も、ふっ、すごく可愛い」
チュッ。
「あっ、ルーセウス…」
立ったまま繋がってユサユサと揺さぶられ、気持ち良いところを何度も擦り上げられ、気持ち良くて幸せな気持ちに満たされていく。
「あ…あぁ…。ルー…っ」
「ディオ。可愛過ぎだ!」
「あぁっ!そこ、イイッ!気持ちいいっ!」
「中が熱くて…ヤバい。やっぱりベッドでシたくなってきた。これじゃあ足りない。ディオ。ディオがもっと欲しいからいいよな?」
ルーセウスは待てないって抱こうとする割に、足りないって言ってすぐにベッドに攫っていくからちょっとそこだけは困るんだ。
だって────いつもそのまま移動されるから。
「一回抜いてっ、ルーセウス!お願いだからっ!」
「今日もちゃんと奥に嵌まらないよう気をつけるから、大丈夫」
「良過ぎてダメなんだっていつも言ってるのに…っ、んぅうっ!ひゃっ、あっ、気持ちいっ!好きっ好きっ!そこ、ダメッ!すごくイイッ、からぁ!イクッ、イクッ!我慢できないぃっ!あぁっ!」
なんとか我慢しようとするけど、そのまま追い上げられてイかされた。
「あ…やぁ…っ」
「本気でたまらなく可愛い」
チュッ。
そしてそのまま嬉しそうにベッドまで運ばれて、息も絶え絶えに思い切り愛される。
「ディオ。実はさっきいい事を考えついたんだ。だから明日また相談させてくれ」
どうせ今は何を言っても頭が回らないだろうから明日でいいと言われたけど、確かにこの状況で言われても何も判断出来そうにない。
(いい事ってなんだろう?)
ふとそう考えた途端、膝立ちになってるルーセウスに腰を引き寄せられて奥を一際強く突き上げられた。
仰向けになってる状態で腰だけ逃がさないとばかりにしっかり掴まれ、奥をゴツゴツと突かれて身体がもっとと求め始めてしまう。
「ぁんっ!ふぁっ!ルーっ、ルーっ!そこっ、ダメッ!ぁんっ!」
「ダメ?本当に?」
「良過ぎてダメ…っ!早く奥までハメてっ!」
今日もいっぱい、孕むほど子種を注がれたい。
(夢で見たように、ルーセウスの子が本当にできればいいのにな…)
「くっ…すごいなディオッ。メチャクチャ食い締めてくる…っ」
望み通りにハメてやると男らしく笑い、ルーセウスの動きが速く、力強くなって、最奥をこじ開けにかかる。
「あっ、んん────ッ!」
「ディオ…俺のディオ」
潮を噴き出し放心する俺に、ルーセウスのご機嫌な声が降ってくる。
「もう誰憚る事なく夫婦になれたんだ。これからは一切隠さなくていいし、もっといっぱい愛し合おう?ディオは俺の正妃だって、皆にしっかりアピールして、もう不安になんてさせないからな」
そしてもっと俺が欲しいとばかりに求められ、熱い子種が奥へと注がれた。
俺との子作りセックスが好きって言いながら優しく腹を撫でてくるルーセウスを見て、俺が子を作ってやれたらいいのにと胸が痛む。
(ディアなら産んであげられるのに…)
双子なのに、ディアにはできて俺にはできない。
それが悲しかった。
「ディオ?」
「なんでもない。ルーセウス。もっと」
「明日もあるのに、寝なくていいのか?」
「今日は気絶するまでルーセウスに愛されたい気分なんだ。だから…抱き潰して?」
「ディオッ!」
ルーセウスが眩しいくらいの笑顔で俺を抱き寄せ、愛おしそうに真っ直ぐに愛情のこもったキスをしてくれる。
真っ直ぐに注がれる愛情に包まれて、さっきまであった不安やモヤモヤした気持ちが霧散していく。
「ディオは色々考え過ぎるからな。今日は色々あったし特にだろう?俺がきっちり寝かしつけてやる」
それからルーセウスの手で何も考えられないくらい蹂躙されて、俺は身も心も深く満たされながら意識を手放した。
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※『夢で見たような────』のお話を閑話で次に上げる予定ですが、時系列的に三章に入る前になるので、二章のラストにくっつける形でアップしようと思います。
前後して申し訳ありませんが、宜しくお願いします。
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